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◎八王子・南浅川を歩く◎③:陵南公園から高尾駅を目指す

八王子市内の南浅川沿いを歩きました。前回は、八王子市役所近くから陵南公園までの道のりを紹介しました。普段は水があまり流れていない穏やかな川。多摩御陵を目指す鉄道の廃線跡など、とても見どころ満載の散策でした。今回は、陵南公園から高尾駅を目指します。
(前回はこちら)

まずは陵南公園。入口に立つ門柱のようなもの。多摩御陵・武蔵野御陵の入口に位置します。

陵南公園は、実は1964年の東京オリンピックで自転車競技が開催された地なのです。そのご縁で、2021年の東京2020大会でも、八王子市(南大沢)に自転車ロードレースがやって来ました。

南浅川橋は、多摩御陵・武蔵野御陵の玄関口に架かる橋。
この橋は、昭和11年に大正天皇10年式年祭が開かれた時に再架橋されました。
平成に入り、昭和天皇の武蔵野陵ができた際に洗浄・補修されたとのこと。
とても優雅なアーチ橋です。
多摩御陵の参道入口の石碑。
平成からは、武蔵野陵の参道にもなりました。
甲州街道の多摩御陵入口交差点。
イチョウが色づき始めていますが、まだ緑の葉が目立ちます。
国道20号のおにぎり標識。
間もなくいちょう祭りが開催され、沢山の人で賑わいます。

そして、多摩御陵の参道の正面には・・、

門があり、ロータリーがあり、駐車場がある空間があります。
この場所はというと・・、
南浅川駅からまっすぐ伸びる道の先に、鉄道の引き込み線が。
ここは、旧鉄道省の「東浅川駅」跡。

昔は皇室用の乗降場が残っていましたが、八王子市に払い下げられ、陵南会館という公民館として使っていたのですが、平成に入り、過激派のテロで焼失してしまい、今は駐車場となっています。

陵南会館として使われていた名残です。
正面には1964年の東京五輪が陵南公園で開かれたことの記念碑が。
【オリンピック東京大会 自転車競技この地で行いたる】
【このときの協力者を永久に市民に伝えるために
名簿を碑下に埋蔵する。昭和39年11月3日 八王子市長 植竹圓次】
引き込み線の跡地は、今は工事用の軌陸車置場になっています。
駐車場のそばに、「陵南跨線橋」が架かります。
線路の反対側の保健所の駐車場になっているようです。
跨線橋の上から、東浅川駅跡を眺めます。
高尾方面。夕映えする高尾山です。
高尾駅に向けて、しばらく盛土構造となるJR線。
狭いボックスカルバートを発見。
「原ガード」と言う名前のようです。
留置線があり、なぜか新しい高架橋を作っていましたが、
「中央快速線のグリーン車導入工事をしております」とのこと。
10両の中央線に2両グリーン車を増結するため、留置線を継ぎ足す工事のようです。
町田街道のガードは、とても特長的なアーチカルバートです。
ここは、「浅川架道橋」という名称。剥落防止対策がされています。
高尾駅に到着。高尾山の玄関口にふさわしい駅舎です。
昔は「浅川駅」と言う名前だったのですが。
味わい深い駅が、今回の探索の終点です。

■終わりに

陵南公園は、1964年の東京オリンピックの自転車競技会場でした。大正天皇のお墓である多摩御陵と、昭和天皇のお墓である武蔵野御陵の入口。参道は浅川に架かる優雅な南浅川橋があり、国道20号(甲州街道)を越え、東浅川駅跡につながっていました。そんな場所を散策し、八王子って色々な施設があったことを改めて実感しました。

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