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土木学会全国大会 in SENDAI ~交流の風景を楽しむ~

今週(2024年9月2日~6日)は、仙台にて、私が所属する土木学会の全国大会が開催されました。

今年度の土木学会の会長は、初の女性会長である佐々木葉先生。佐々木会長が取り組む1年間のテーマは、「土木学会の風景を描くプロジェクト」。

土木学会全国大会に参加する際に考えるのは、「その地を楽しむ」ことと、「交流を楽しむ」ことかな、と思っています。そんな思いを胸に、仙台の街を訪ねた記録を書きたいと思います。

■初日の夜に、楽天ボールパークへ

仙台への滞在初日(9/2)は、翌日開催予定のシンポジウムの準備をすべく、会場の下見などをしましたが、その夜に、ちょっとした楽しみを満喫しました。

来たぜ!仙台!
仙台といえば、この場所からこの写真を撮ることが多いような。。
下見を終え、夜に訪れたのは、「楽天ボールパーク」!!
球場内に観覧車があったりする、エンターテインメントパークです。
照明やスクリーンの演出が凝っていて、すごいな!と思います。
コンパクトで野球を見やすい野球場と思いました。
色んな屋台が出たり・・、
観覧車に乗りながら野球観戦が楽しめる球場。
そして球場内はなぜか、愉快なサンタさんがいたり・・、
クリスマスツリーがあったりと、ちょっと不思議な空間。

どうやら、「真夏のクリスマス」がテーマのイベント期間だったようで。

野球そのものをいろんな角度で楽しみつつ、このようなイベントで盛り上がって楽しんだり、飲食を楽しんだり、遊具で遊んだりと、エンターテインメント空間としては最高の空間だと思いました。

そんなボールパークのある場所は、仙台駅から東にまっすぐ進む道の突き当り、といって良い場所。かつての「宮城野原練兵場」の跡地に建っているのですね。仙台駅東口は、区画整理できれいな地割になりました。

今昔マップで見る、楽天ボールパーク周辺。

■シンポジウムを運営しました!!

おっと、今回の本業は、土木学会に参加すること。一応ちゃんと仕事はしました(笑)。2日目(9/3)には、私にとっての今回のメインイベントである、「土木の魅力向上シンポジウム」を主催者として運営しつつ、ひそかに目立たないように(笑)、登壇すること、でした。

仙台地下鉄東西線の、国際センター駅。
地下鉄なのですが、立派な駅舎のある駅です。
そんな駅のコンコースの上階にあるイベントスペースで、
「ドボ・シティカフェ」という、カードゲームを楽しむ
関連イベントを開催しました。

午前中に開催した、このイベント。人の沢山集まる全国大会の主要行事の前日の午前中だったので、正直なところあまり人は集まりませんでしたが、共催者ということで、3つの団体が一緒にイベントを盛り上げてくれることとなり、若手のメンバーが楽しそうにイベント会場を設営し、お互いの取組を紹介しあいながら、その場所でのイベントを楽しんでいた感じがします。

当日の開催内容をお知らせするチラシ。

そして、私にとっての本当のメインイベントは、このイベント。

シンポジウムのプロデュースをしていました。

この1年間、幹事を務めた学会活動の集大成。年間の活動をリーフレットにまとめ、そして今回シンポジウムで発表することをしました。

対面・オンライン合わせると、600人を超える方に参加いただいたシンポジウム。
時間厳守を徹底しながら、会の進行を見守りつつ、
登壇者の皆さんのお話に耳を傾けます。

私自身は、第2部に登壇。黒四・新黒三という大プロジェクトの建設に携わった、レジェンドともいえる大先輩に登壇いただき、インタビューをする立場でした。今回のプロジェクトで作った動画、こちらを流しつつ、その裏話も含めてお話をお聞きしました。

おかげさまで、たくさんの方にご来場いただき、好評のうちに時間通り終了することができました。参加者・登壇者・スタッフ・関係者の皆さんには感謝しかありません。そんな方との交流も楽しめたひとときでした。

■駅前のパネル展示

さて、翌日は全国大会のメインイベントでもある、基調講演に向けて出発です。それまでに、駅前のパネル展示に立ち寄ります。

こちら、ヨドバシ仙台第1ビルバスターミナル。
ヨドバシカメラと高速バスのコラボ。
仙台駅東口バス停の上屋は、なかなか個性的。
仙台駅東口。この自由通路の空間が、開放的で
都会的なのに人が適度に多い感じで心地よかったです。
アンパンマン師匠がお出迎え。お仕事お疲れ様です(笑)。
駅前の人通りの多いスペースで、土木学会のパネル展示が。
写真家:山崎エリナさんが撮影した、土木学会誌表紙の
写真パネル展示です。
ぶら下がっているのが、私の友人、
先日ガイドされている舟におじゃました、ワッキーさん(笑)
この授業は、私も傍聴していたので、知ってます!

そんな感じの、写った風景を思い起こせてくれて、それを撮る人、撮られる人のことまで感じられ、それが土木とつながっているという作品たち。改めて眺めるととても良かったです!

■基調講演と交流会

基調講演の前には、おなじみのアンサンブルシヴィルの皆様の演奏。
建築学会長さんが、ビデオメッセージをされていました。
そして、佐々木葉会長の基調講演。
この会場近くの高架橋が紹介されていて、「追い取材」が始まるきっかけに。
基調講演の次の、オガールという施設を運営する岡崎社長の講演。
面白いだけでなく、何だか心が動かされた気がしました。
会場では、東北の土木施設の投票が。実は行っていないところだらけでした。
いやー、東北は広いですね。
交流会が始まりました。
こちら、郡仙台市長さんがご来賓で挨拶。
各国からの来賓と一緒に、鏡開き。

数百人の出席者の中には、恩師や久しぶりにお会いする方などもいて、やはりこの時間、結構好きだな、と改めて実感しました。

■交流の風景プロジェクト

今回の全国大会では、「交流の風景プロジェクト」と題したプロジェクトが展開されました。会社だけでなく、学会の名刺を作り、それぞれの方の属性やゆかりの土地を語り合う、というもの。それを写真に撮影するプロジェクトです。

いつもお世話になっている、土木学会広報センター長の小松さんと。
こんな感じで名刺交換したことをお伝えする企画です。
ちなみに私の名刺はこちら。
裏面はこちらです。

今回は、約20名の方とこんな名刺交換をしました。皆さんそれぞれの個性が出ていて面白かった。やはり会社じゃなくて、自分で作るので、だからこそおもしろい、という感じがしましたね。

■広瀬川の橋を追い取材

会長の基調講演で、広瀬川の地下鉄東西線の橋の下の風景が出ていたので、これは行かなくては、と追い取材です(笑)。

起点となるのは、大町西公園駅。
西公園には、何やら大きな石碑が一杯。
見始めると止まらないけど、ちょっと見てみましょう。
こちらは、初代仙台市長 遠藤庸治さんの紀功碑。
明治時代に仙台の水道や市電を敷設するなど、インフラ整備の立役者でした。
こちらは、宮城県出身の力士、駒ケ嶽の記念碑。
この公園、戦前はものすごいパワースポットだったのかな??

西公園は、広瀬川に架かる大橋のすぐそばの公園。明治8年に開園した、仙台で最も古い都市公園なのだとか。

そして、その西公園は段丘の上にあるのですが、地下鉄東西線が段丘崖から顔を出し、低位段丘面に高架橋が建ち、広瀬川を渡り、また崖のトンネルに入る線形です。

等高線で見る、広瀬川周辺。

大町西公園駅は、オレンジ色の段丘の上。地下鉄が顔を出す低位段丘面が黄緑、再びトンネルに入る国際センター駅、という感じです。

崖の上から眺めた地下鉄。低位段丘面が真下に見えます。
段丘の比高は約15mくらいでしょうか。結構険しい崖が続きます。
個性的な高架橋。橋の下は今はほとんど人が来ない場所ですが、
何か楽しい使い方ができるといいな、というのが講演でも聞かれました。
そして広瀬川を跨ぐ橋。ちょっと市街地と思えないほど青々しい場所です。
ここを初めて見た時、仙台っていい街だな、と思いました。
そしてこちらは、昭和13年竣功の、大橋です。後ろに見えるのが、青葉城址。
広瀬川の「大橋」ということで、仙台市内にこの橋あり、という重厚な橋です。

なぜ「大橋」かを、今昔マップで解説しましょう。かつては大橋から西側は、青葉城の城下で、恐らく武家屋敷が広がるエリア、東側がどちらかというと陸羽街道の宿場町も兼ねた、町人が住むエリアだったのでしょうね。そしてそこからお城に行く正面玄関の橋が、この「大橋」だったということです。戦前は、ここに「第二師団」が設置され、仙台は「軍都」としての役割を果たしていました。大橋は、建造された時期からしても、城下町としてではなく、軍都の入口としての橋というデザインなのでしょうね。そして、その場所が今では、基調講演やシンポジウムを行った国際センター、東北大学の川内キャンパスなどになっています。

今昔マップで見る、広瀬川周辺。

■年次学術講演会に参加

そんな東北大学川内キャンパスへ。
沢山の人が発表する場所で、刺激を貰いました。

今回は、約4500件の発表があったそうです。結構熱気あふれる会場でした。

■終わりに

土木学会の全国大会の風景、いかがだったでしょうか?数千人の土木関係者が集まる年1回のお祭り。風景って、人の目を通してみるものですが、ここにはとても心地よい風景が広がっていました。仙台の美しい風景や、学会の楽しい交流風景を糧に、また来年(来年は熊本らしいですよ!!)も行ってみたいと思います。

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