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【南大沢土木構造物めぐり】No.104 多摩丘陵の隠れ里・町田市小野路地区を歩く(②小野路宿の魅力)

多摩ニュータウンに隣接するすぐ南側にある、町田市小野路地区。前回は、八王子からつながる小野路街道のルートを辿り、小野路までの道のりを紹介しました。今回は、小野路宿の魅力を中心にご紹介したいと思います。
(前回の記事はこちら)

■小野路宿を歩く

小野路宿の北の玄関口は、小野路バス停。
小野路宿の新旧比較。小野路バス停は、宿場町の北端に位置します。
府中方面・八王子方面の街道がここで分岐していました。
この先 道幅狭し 対向車注意、とか、回り道を推奨する看板が。
古い宿場町ならではともいえると思います。
宿場町の北側部分。最近は少しずつ道路改良され、
道幅も広くなっている印象です。
景観に配慮してか、普通のアパートの道路に面した塀は、昔ながらの雰囲気のする
素敵な塀が設置されています。ここは布田道(関屋の切り通し)の分岐点です。
長い街村の真ん中あたりにある、「中宿」バス停。
バス停前にある看板。東海道と甲州街道を結ぶ脇往還でかつ、
埼玉から大山を目指す人のための宿場だとか。
旧街道の趣を残しつつ、歩道・水路も整備されています。
突出したマンホールのある水路。大雨で増水したら、
暗渠に水が流れ込む構造なのでしょうね。
街道沿いに資料館があります。残念ながら当日は休館日。
小島資料館。どうやら小島さんのお宅を特定日に開放しているようです。
新選組・自由民権運動に関係する場所のようです。
小島資料館のデジタル資料館が新選組資料館が所蔵する、小野路宿略図。
貴重な資料がたくさんありますので、是非ご覧ください。

そして、小野神社前交差点へ。

昔の旅籠跡に、交流館が建っています。
交差点から小野路宿を臨んだところ。
「角屋」という旅籠があった跡地に建てられました。
中は蕎麦が食べられるお店に、復元された蔵などがあります。
地域の散策マップも充実しています。
角屋の昔の姿を説明する図面も展示されています。
宿場の周辺にも、本当に見どころ満載なのです。
周辺の散策は、次回の記事で紹介します。
角屋さんの隣にある、小野神社へ。
参道のすぐ脇にある、「地神塔」。
町田市周辺に沢山みられるのだとか。
天保年間の建立だそうです。
古い常夜燈があります。そこには・・・、
「愛宕山大権現、秋葉大権現」などの文字が。
山岳信仰が、幅広く根付いていたのですね。
小野神社の説明板。
昔からこの地の有力者であった小野氏にゆかりのある神社のようです。

■終わりに

小野路の宿場町を歩きました。江戸時代からほぼ変わらない集落の大きさや、昔の旅籠があったことを思わせるような古い民家などもあり、とても興味深い散策が楽しめます。里山交流館や、私設の小島資料館などを利用して、この地の歴史を学ぶこともでき、じっくりと楽しむこともできる場所です。

次回は、宿場の外側の里山や、古道などの風景を紹介します。小野路と言う場所、実は車で通過する(渋滞の抜け道になっているので・・)ことは多かったものの、じっくり歩いたのは今回がほぼ初めてでした。車で通っているからといって、じっくり歩かないと、なかなか街の細かい表情まではわからないものだと改めて実感しました。

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