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冷凍たけのこの出番ですよ。

毎年、夏から秋にうつるこの頃は
端境期ってのもあってお野菜が少なくなる。
ないならないで仕方ない。それが摂理というものだ。

でも、私には秘密兵器がある。
春にたくさんいただいて、食べきれなかった「たけのこ」が
冷凍庫の隅っこで出番を待っているのである。フハハハハハ。

たけのこは、主にケイコ(母上)のゆかいな仲間たち
(最強地元同級生オジサン集団)からの貢ぎ物で、
「きれいに柔らかくゆがかれたもの」に限る。

生のまんまもってこようなら、ケイコから
「ふーん、ゆでとらんったい。へぇー。」と冷たくあしらわれ、
次回からケイコの部屋に上がらせてもらえなくなるのだ。
(ケイコの部屋に上がれないということは、「絶縁」を意味する
とかしないとか・・・・・ケイコ、闇の権力者。)

そんなこんなで、春は毎日毎日、たくさんのたけのこを貢がれ・・
いや、いただくことになるのだが、到底食べきれない。
おすそ分けしたりもするんだけど、それでも冷蔵庫の中が
たけのこだらけになるのでせっせと冷凍保存することになる。
たけのこご飯用、煮物用、炒める用、と切り分けて
一回の分量ごとに冷凍保存パックにぴっちり入れて。

「筍のおいしい保存方法専門家」の方からしたら
「まぁ!なんて邪道??」なのかもしれないが、
私は毎年この方法で冷凍保存をしている。

水分は抜けてジャクジャクとした歯触りになるのだけれど、
鶏肉と一緒にあまじょっぱく炊いてみると
なんともいえない、風味と食感。

ほら、高野豆腐がおだしをたっぷり含んでさ、
舌と上あごでぎゅーって押したらさ、
おだしがじゅー-んと出てくる、みたいな。
いったん水分が抜けて空洞ができたところに
鶏のうま味とあまじょっぱいお醤油とお砂糖の味が入り込んでね、
口いっぱいに頬張ってじゃくって噛むと、
その味がじゅわーんと広がるのだよ。そう、味しみがよくなるのだ。
(口いっぱいに頬張らなくても可)

豚肉とピーマンと一緒に炒めてもおいしいし
厚揚げと炊いてもおいしい。

真夏に煮物はあんまり作らないけど、秋も近くなって
夜はずいぶんと涼しくなってくるこの頃にもってこい、なのだ。

もし、来年余るほどのたけのこが手に入ったら
「冷凍保存」、やってみて欲しい。
それでも余ったら「からっからに干して保存」もおすすめ。
冬になってからおでんにいれるとよいです。

料理は自由。決まりはあるようでないものだ。

これがない、あれもない、って嘆くときもたまにはあるけど
工夫次第で少しの間は乗り切れたりするもんだよ。


「あるしこで、せぇ(あるだけで、しなさい)」
「でけるしこ、せぇ(できることを、しなさい)」

ばぁちゃんがよく言っていた言葉は
今では私の座右の銘みたいになっている。


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