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ひとつの仕事を貫く、という「選択」

ひとつ所に勤め、ひとつの仕事を長く続けている人が「凄い」と感じてしまう今日この頃。

同じ仕事を何十年と続けていれば、逆風が吹くことの一度や二度はあるだろう。やれ法律が変わった、制度が変わった、テクノロジーが進化したなどの理由で、それまでの仕事が成り立たなくなったり大幅にやり方が変わったり。四半世紀に一回くらいは、そんな「危機的状況」に見舞われているのではなかろうか。

介護業界で言うなら、介護保険の改正の度に報酬が変わる。たまに大改訂が合って、事業所によってはサービスを削減する・しないと大論争になるくらい振り回されてしまう。

そして現在。我々ライターは、もうすぐ「AIに取って替わられる」といわれており、戦々恐々としている仲間も多い。

では、浮き沈みのない安定職に就くことがクレバーな選択なのか?

…ここまで考えて、ふと営業時代に会ったお役人さんを思い出した。その人はバブル全盛期(1991年?)に、私たち営業に対し「俺たちみたいな貧乏人を相手にしないで、もっと儲かる所で営業しなよ」とこの上なく卑屈な態度で言っていた。

ところが5年ほど経って、同じその人が霞が関の係長席にいるのを偶然見つけたら「いやぁ~キミたちも大変だねぇ~はっはっは…」と踏ん反り返って言うではないか!まるっきり態度が逆。

いくら安定職でも、ああはなりたくない。潰れかかった会社に籍を置いていても、正直あそこまで堕ちたくないと思った。あの人が定年退職した後、彼の手には一体何が残ったんだろう…。

ところで、永年社会人をやっていると、どんな業種でも20年30年のスパンで見たら、いい時と悪い時とがあることがわかってくる。

たとえば今は花形のIT職種だって、2000年前後はブラック産業と言われて敬遠されていた訳だし。だから最終的には、

自分は今の仕事が好きか?
この仕事を通して将来どうしたいか?

という基準で仕事を選ぶ、あるいは続けるかどうかを選択したほうがよさそうだ。仮に今時点で割のいい美味しい仕事を見つけたとしても、損得だけでは長く続けられない。

ひとつ付け加えておくが、続けることも立派な選択だ。

変化の激しい時代に「沈みかかった船は早く降りなくちゃ」も分からないでもない。でもそれだけで仕事を選んでいたら、逆にいつまで経っても自分の軸が据わらないし、キャリア形成もできないだろう。

私自身がその昔、バブル崩壊の煽りで経営破綻しかかった会社の営業職を辞め、介護職に就いた判断について、「最後まで顧客の不安に寄り添う選択もあった」と、今になって自省することがある。

(介護職への転身もまた、必然だったのかもしれないが)

その介護職(介護福祉士)はというと…23年勤めた後2021年にコロナストレスで自滅。おそらくもう二度と介護の世界には戻らないと決め、ライター+インテリア物流の仕事に就き、現在に至る…

ライター業は、今回は簡単に諦めたくない。というより辞める気がしない。
何時だか、某MLM案件を「これぞ私のためにあるビジネス!」と天職に感じた時よりはずっと、今の方が自分の軸が据わっている(笑)

(ちなみに、あのビジネスは1年でフェイドアウトしたw)

自分の仕事と自分の在り方とを、自分で腹落ちして決めていれば、ちょっとした時流の変化で辞めたくなったりはしない気がする。

もちろん、私自身ライター1本でやっていくかどうかはわからない。ライターとして、今目の前の課題を克服し続けるうちに、違う道が拓ける可能性もないとはいえない。ただ、遮二無二×コツコツやっていないと"キャリアの偶発性”も訪れないってことくらい、わかってきた。

今さっき、ライターの師匠が送ってくれたChatGPTの動画を観終わったところ。今後どんな風にツールと付き合っていこうかと考えると、半分楽しみでもある。


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