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[思い出話] 祖母の広島

私の亡くなった祖母は広島であの原爆を経験しました。 そのことを忘れていたわけではないのですが、先日ふとそのことが頭に浮かびました。 今回はそれを題材に、“思い出話”を書き残したいと思います。 今まで気にも留めてこなかった、被爆体験を話し続ける祖母の気持ち。 なぜ、こんな時期にそのことをふと思い出したのか。 そんなことを、“思い出話”と共に考えてみます。 祖母の体験談の中には、気持ちが良くない表現もいくらか出てくると思います。 また、戦争経験者でもない私の考えは、読む人によ

    • [プチ読感]身近にある伏線

      むかしむかしあるところに、死体がありました。を読んで 2冊ほど実用書を読んだ後だったためか、無償に推理小説が読みたい欲求に駆られ、手に取りました。 そして、読み始めてから一気に読み終わるくらいには、すっかり話に引き込まれました。 本書は書店員さんが選考する本屋大賞にノミネートされた作品としてよく宣伝されていましたので、私のように“引き込まれて”読み進めた読者は多くいるでしょう。 一体、本書のどのようなところに惹かれたのか、仮に私が書店員さんだったら本書をどんな風におススメし

      • [プチ読感]表現することの第一歩

        「新版 考える技術・書く技術」を読んで 前回の感想文でも述べたように、私は自分の表現力に自信がありません。 その勉強の一環として、この本を手に取りました。 現在、どんな仕事においても「表現力」とそれに伴う「思考力」が求められる時代です。 私自身も仕事をするうえで、年々高いものを求められるように感じます。 しかし、それに応えられる実力が未だ身についておらず、焦りを感じる日々です。 今回は本の内容に細かく言及することはやめ、本書を通じて学んだ「考える方法」をヒントに、自身に

        • [プチ読感]文章との向き合い方

          「20歳の自分に受けさせたい文章講義」を読んで この本はnoteを始める前に読んでおくべきでした。 本書からは「文章の書き方を学べた」というより「文章を書く姿勢を学べた」印象が強く、自身の文章を発信する前に知っておくべきだったと感じる点が多くありました。 私がnoteを始めた理由の一つは、本を読んだとき考えこんで自分の中で「ぐるぐる」を発生させることが多く、せっかくならばそれを文章の形で吐き出そうと思ったことでした。 なので、本書で述べられている「文章を書くこと=頭の中の

        [思い出話] 祖母の広島

          [プチ読感]悪者がいないもどかしさ

          「パッとしない子」を読んで 読んだ後の倦怠感に辻村深月さんの罠にはまってしまった気がしました。 この倦怠感の原因は「登場人物が誰一人として悪意を持って行動をしていない」ことにあると思います。 それぞれが、その時その場所で“比較的良い”と考えた行動をした、その結果が噛み合わない。 私は読みながら、必死で悪者を探していました。 一人でも悪意がある人がいれば、その人を蔑めばよいという安易な安心感を得ようとしていました。 主人公は教員でした。 そのことが、この話ですれ違いによる

          [プチ読感]悪者がいないもどかしさ

          [プチ読感]個人的にはホームコメディ

          「強父論」を読んで 私の中で阿川さんは物心ついたころから「テレビの人」であり、『TVタックル』で気難しそうなおじさん達をいとも簡単にあしらうキャスターでした。 勿論、そのお父さんが立派な作家だったことなどは大人になるまで知らず、どのような背景でテレビに出ている人なのかも考えたことがありません。 それでも、テレビ越しに見る阿川さんに対して、比較的好意的な印象を持っていました。 この本を読んだことで、その理由に少し近づいたような気持ちになりました。 そもそも、この本を読むきっ

          [プチ読感]個人的にはホームコメディ

          [プチ感想文]心理学の勉強(超初級編)

          「Newton ゼロからわかる心理学」を読んで 昔から心理学関連の本を読むのは好きでした。 小学校の頃、河合隼雄さんの「心の処方箋」を読んだことをきっかけに精神科医になりたいと真剣に考えていた時期もあった程です。 しかし、当時は心理学の“不確かさ”に、面白い反面難しいと感じる方が大きくその道を断念した記憶があります。 もう、心理学者や精神科医は目指していませんが、今回この雑誌を読んでみると、新たに“心理学の幅広さ”を感じることとなりました。 今まで読んできた本では心理学の

          [プチ感想文]心理学の勉強(超初級編)

          [プチ読感] メタ認知の勉強(超初級)

          「メタ認知で<学ぶ力>を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法」を読んで 「自分の子供が今後学習していくうえで何か役に立つ知識が身につくかもしれない」と感じたことをきっかけに読み始めました。 実際に読んでみると自身の母親に口酸っぱく言われていたことが多数説明されており、個人的にはとても馴染み深い内容でした。 二部構成で第一部では「メタ認知とはどのようなものか」第二部では「メタ認知を意識した有効な学習方法の具体例」が紹介されています。 第二部に記載されている内容では

          [プチ読感] メタ認知の勉強(超初級)