[プチ読感] メタ認知の勉強(超初級)
「メタ認知で<学ぶ力>を高める:認知心理学が解き明かす効果的学習法」を読んで
「自分の子供が今後学習していくうえで何か役に立つ知識が身につくかもしれない」と感じたことをきっかけに読み始めました。
実際に読んでみると自身の母親に口酸っぱく言われていたことが多数説明されており、個人的にはとても馴染み深い内容でした。
二部構成で第一部では「メタ認知とはどのようなものか」第二部では「メタ認知を意識した有効な学習方法の具体例」が紹介されています。
第二部に記載されている内容では自分が学生の頃実践していたことも多く、過去の自分の行動が大きく間違っていなかったのではないかと思い、少し安心することができました。
冒頭で述べたように昔聞いたことがある内容が多数あるとは、今改めて確認をすると、その時には気が付けていなかったことも発見することができ、今後、自分の子供が勉強をするようになった時、さらにはその前に様々なことを“認知”するようになった時、どのように導いてあげるのが良いかということを考えさせられました。
例えば「内発的動機付け(自分で学びたいと思うことが理由となる学習きっかけ)」と「外発的動機付け(報酬や褒章など外部因子を得ることが理由となる学習きっかけ)」について。
私の中で上記の2つは全く別の発生源だと感じていました。
振り返ると、私自身は「外発的動機付け」により学習をしてきました。それでもがむしゃらに学習することはできましたが、気が付けばいい歳にもなって自分は何が好きでどのようなことを勉強して生きていきたいか、ひいては自分自身が何をやりたいのかの答えを出せない人間になってしまっていました。
なので、いかに「内発的動機付け」を生み出してあげることができるかという点はすごく重要だと考えています。ただ、そのための方法は思いついておらず苦労するだとうと思っていました。
しかし、この本を読み「外発的動機付け」をきっかけとして「内発的動機付け」を生み出すこともできることを知り、少し自分にもできることが見つかったような気がしました。
もちろん、その際に利用する「外発的動機付け」のツールには十分な注意が必要です。折角「内発的動機付け」が生まれそうなタイミングで「外発的動機付け」のツールを使い続けてしまうと子供の中で「今『学習したい』と思っている感情」がどちらの理由によるものなのか分からなくなってしまう可能性はあると思います。本の中では言葉による褒章の有用性が解説されていましたので、必要な種類の声掛けを選びながら実践していけたら、と感じています。
それ以外にも、自分自身が仕事の中で実践してきたいこともいくつか発見することができました。ただ、「アイディアの数が質につながる」ことや「十分なアイディアには十分な時間が必要になる」ことなどについては、適当な数や時間、アイディア出しのシチュエーションなどわからない点も多く、これから経験や調査をすることで勉強しなくてはいけないのでこの本の感想としては割愛します。
最後に、前段を踏まえて自分の子供が“メタ認知”を理解できるような年齢に達したら、早い段階で学習のヒントを見つけてもうらためにも一読してもらいたい本です。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?