[プチ感想文]心理学の勉強(超初級編)

「Newton ゼロからわかる心理学」を読んで

昔から心理学関連の本を読むのは好きでした。
小学校の頃、河合隼雄さんの「心の処方箋」を読んだことをきっかけに精神科医になりたいと真剣に考えていた時期もあった程です。
しかし、当時は心理学の“不確かさ”に、面白い反面難しいと感じる方が大きくその道を断念した記憶があります。

もう、心理学者や精神科医は目指していませんが、今回この雑誌を読んでみると、新たに“心理学の幅広さ”を感じることとなりました。
今まで読んできた本では心理学の一部について詳しく書かれているものが多く、心理学の中で様々な分野に分かれた研究がなされていることに目を向けたことがありませんでした。
結局は、その一つ一つの分野についても未だ研究途中な部分が多く、深堀するにはいくら時間があっても足りないとは感じていました。
この雑誌では様々な分野の心理学について、概要と比較的最新の研究状況が紹介されていました。

その中で私が興味を惹かれた内容に関して、感じたことを少しお話しできれば。
最近子供が生まれたこともあるせいか、読んでいると「性格形成」や「発達の心理」の分野には特に興味が惹かれました。

一部の研究者たちによると、性格は遺伝性要因と環境要因が50:50の割合で影響して形成されるそうです。
そうだとすると、性格の半分は本人が持つ不変要素となります。
今まで私は環境がすべて(100)だと考えていたので、この理論を聞いたときほんの少し安心する面がありました。
「性格形成は環境がすべて」とした場合、自分が子供に提供できる“環境”の限界に苦悩すると思っていました。
また、何か自分の思ってもみない性格が発現した際に過去に自分がしてしまったことに対する正解不正解に思い悩み、自問自答する日々が続くことへの不安もありました。
しかし、半分は潜在的なものと考えれば多少の諦めと余裕をもって接することができるのではないかと考えることができるようになりました。

そして、これは自分自身にも言えることだと思います。
私自身、事あるごとに自分の性格に嫌気がさしてしまいます。
その度に、原因となる過去の出来事や育ちを特定しようとしてしまう悪い癖があります。
ただ、この行動は原因発見に行き詰まることや決めつけた因子に苛立つことばかりで、いい結果を生むことはありません。
なので、これからは納得のいかない内面に対して、潜在的なものと捉えて多少の諦めとともに向き合うようにしていこうと思っています。

少し話がずれてしまいましたが、自分の子供について心掛けたいことを最後に。
もちろん、子供に遺伝しているのであろう自身の“潜在的な性格”に自信があるわけではありません。
また、子供にこれから用意してあげられる“環境”について、間違いなく全力投球することでしょう。
ただ、事前にあれやこれや心配して手を打ちすぎず、自分の思惑とずれてしまったときにも、前に遡って原因追及しようとするのではなく、その特質を正しく理解したうえでどう接するべきなのかを考える。
そんな親になりたいと思いました。

おまけですが、人類の性格には5つの種類があり、個々人の性格はその5つの特性の大きさを成分分析図で表すことができる、という説があるそうです。
その5つの特性が各人に現れるのは人類進化の歴史が寄与している可能性があるとも考えられており、個人的にはすごく興味が湧きました。
土地柄による性格の違い、そもそもその性格を表す特性の持つ“印象”の違いはどこからくるのか、、、もしかしたら人類に大きな影響を与えない分野かもしれませんが、これから研究が進むことを少し期待してしまいます。

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