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「リンダリンダリンダ」

高校の文化祭がもうすぐ始まる。
軽音学部の恵(けい)は、ちょっとした意地の張り合いで仲間の一人と不安定な関係になってしまいます。そのことでやむなく、ボーカルをいちから探すことになります。
なかなか適当に声をかけたのは、韓国からの留学生のソン。人前で歌うなんて無理だと言っていたソンですが、ライブで披露するTHE BLUE HEART の曲を聴くうちにやってみようという気持ちになってゆきます。

ライブまでの三日間で曲を仕上げなくてはならず懸命に練習をします。その中で共鳴し合い、四人は忘れられない思い出をつくってゆきます。

ソンには日本人の小さな女の子の知り合いがいます。
二回ほどの登場するこの少女が日本のマンガをソンにおすすめしたりして、交流していました。
そんな少女のある一言「ソン友だちいるじゃん」。
ソンは友だちがいないって言っていたんだなあと間接的にわかるシーンです。

劇中、ソンは一度もそうは言っていないけれどこの少女の言葉がそれを語っています。

留学生としてやってきて、文化祭でも教室に韓国の展示を教師と作ったりしていましたが、教師が考えたようなやり方では本当の交流はできていなかったんだなと感じるシーンです。

ソンは真っ直ぐな子。
その真っ直ぐで頑張り屋さんで、でもちょっとぽわんとしていて、茶目っ気もある。そんな魅力がぎっしりの彼女の役をペ・ドゥナがつとめています。

練習のために夜の学校に忍びこみ、休憩がてらソンが校内をぶらぶらするシーン。かたことの日本語で一人喋りながら、時に韓国語も交えながら歩いている場面が大好きです。

監督 山下敦弘
制作国 日本
日本公開 2005

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