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エッセイ #8|ファスティング①

 おうち時間。

 ステイホーム。

 最近ではあまり聞かなくなったが、コロナと共にこんな言葉が世界を包み、世界中のみんなが、それぞれの時間を自宅で過ごすことを余儀なくされた。

 有名人たちも、SNSでたくさんの人たちに、たくさんのメッセージを届けた。星野源の「うちで踊ろう」や、芸人たちのギャグリレーが懐かしい。そんな中、あるInstagramのアカウントでこんなストーリーを見つけた。


「ゴールデンウィークが休みでも、どこにも行けないので、家でファスティング中!」


 ん?ファスティン、………グ?

 初めて聞いた。ファスティングってなんだ?新しいスポーツのジャンルか?

 そのストーリーは、ミネラルウォーターがたくさん入った箱の写真と共にアップされていた。また次の投稿では、「痩せたかな?」というメッセージと共に、男性の顔が写っていた。そう。嵐の松本潤である。

 あの松潤が、どうやらファスティングなるものをしているらしいのだ。

 調べてみると、ファスティングというのは断食のことらしい。つまりは水分だけを摂取して食事は取らないということである。(余談だが、朝食を英語で"ブレックファスト"というのは、夜ご飯を終えて寝て起きて、朝食を取るまでの間の、この長い"断食を破る"という意味がある)。

 松潤は、「day1!」「day2!」「day3!」と連続投稿していて、箱の中に入ったミネラルウォーターの本数は、日を追うごとにみるみる減っていた。曰く、数日食事を絶って水分だけをたっぷりと飲むことで、体の中の毒素が抜けて、早い話しが"健康になる"らしい。

 松潤の一連の投稿を見て僕は、

 へーーーーっ!!!!!!

 と思った。

 と同時に、

 おもろそうやん!
 なんかかっこいい!やりたい!

 と思った。

 だって、松潤がやっているのだ。「松潤もやっているファスティング」という文字列を見るだけで、かっこいいに決まっているのだ。そうと決まっては話が早い。早速僕はファスティングをやってみることにした。

 食事を断つということなので、やり方を間違ってしまうと危険な目に合うこともある。真似される方は自己責任でお願いしたい。

 ファスティングをするには、どうやらその前後の食事が非常に重要らしい。いきなり全力50m走をしたら体のどこかが悲鳴を上げるのと同じで、これまでガツガツ食べてた人がいきなり食事を断つと体への負担が大きい。また、ファスティング後も要注意だ。ドカ食いをしてしまうと胃がびっくりしてしまうので消化のよいものから食べ始める。つまりは、準備期間と回復期間が必要なのだ。

 この準備期間と回復期間には、"まごわやさしい"が活躍する。和の食材の頭文字を覚えやすく語呂合わせにした合言葉” である。7種類の食材をまんべんなく取り入れることで、健康的な食生活が送れると言われており、【「ま」=豆、「ご」=ごま、「わ」=わかめ、「や」=野菜、「さ」=魚、「し」=しいたけ、「い」=いも】の略らしい。あとは酵素だ。酵素は、そのまあ、何かと体に良いらしい(細かいことは気にしてられないのだ)。

 諸々買い出しして準備は整った。前日はほぼ精進料理のような食事を済ませ、いざファスティング当日を迎えた。

 結論から言うと、丸3日間(72時間)の何も食べない生活を達成したのだが、ファスティングをして"あること"が明らかになった。

 次回、いざファスティング編へ続く。



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