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環境・仕組みの変化が起きているときは、無理に自分を変化させようとしなくても良い

今勤めているところで、仕組みが大きく変わろうとしている。
自分が初めて転職したときの反省を踏まえて、
今回はなるべく無理をしないようにしようと思った話。

転職=自分の変化?

仕組みが大きく変わろうとしているとはいっても、どこまで何が変わるのかは今のところよくわかっていない。わかっていないからこそ不安なんだが、わかっていないものに対して囚われることほど無駄な事はない。
こういうときの不安とアホくさを行ったり来たりする感情なんとかならんか。

転職したときも同じような感じだった。
当然だが転職は人、場所、時間、仕組み、仕事内容など、環境全てが変わる。これだけの変化の中に自分を置くという事は、それだけでストレスになる。新しい環境への期待と不安が混じり合う中、そこに加えて自分は必要以上に自分を変化させようとしていた。新たなスキル・知識の習得はもちろん、考え方や仕事のやり方、周りへの振る舞い方なども変えた。

だがこれは自分にとっては失敗だった。「新しい環境に慣れてから、なんて言っていたら自分の成長速度が鈍化する」ということは尤もだと思う。しかし、ときに環境変化によるストレスは、それそのものが自分のパフォーマンスを鈍化させることを忘れてはいけない。結果どうなったかというと、環境変化による鈍化に上乗せして自分を成長させるタスクを追加した結果、メンタルもフィジカルもボロボロになってしまった。

転職は自らのキャリア成長をさせるための戦略だから、自らが希望した環境変化だと言っていい。しかし、その変化内容については、実際に職場に入ってみて、業務に取り組んでみて、そこの従業員と接してみて初めて気付くことだ。つまり、変化すること自体は選べても、具体的な変化内容までは選べない。

自分で変化内容を決められることと、自分で変化内容を決められないことを切り分けて考えるべき

企業に勤めている人なら、当然企業の成長のために社内環境が変化することもあるだろう。この変化の内容は自分が決められることだろうか。この変化についての決裁権を持っている人でなければ、自分で決められる類の変化ではない。先に述べたように、転職による環境変化についても、変化そのものを自分が選択したとしても、変化内容まで決める事はできない。

一方で、新しいスキルを身につけるための勉強や健康のための運動・筋トレは、自分で変化内容を決められる類の変化だ。これは自らのタイミングで始められる変化で、内容もペースも自ら決められる。自己成長のためには必ず必要なものだろう。

ではあの時自分はどうするべきだったのだろう。今はこう思う。
変化内容が自分で決められないものが起きている時には、自分自身の変化は極力抑えること。そして、その変化内容の概略を把握できたら、自分自身の変化行動を起こすこと。2つの変化を同時に起こす必要はない、というのが私の考えだ。

変化→習慣化が成長速度アップのカギ

「そんな悠長なことをやっていたら、いつまで経っても成長できないじゃないか」という人がいるかもしれない。否、決してそうではない。
強烈な変化に対しては拒絶反応を起こして潰れてしまうかもしれないが、小さな変化には人は慣れる。つまりその変化内容が常態化する。習慣化する。

鍵はこの習慣化。スキルを身につけるための勉強を単発で考えるのではなく、勉強すること自体を習慣化すれば良い。ビジネス書を必要に応じて読むのではなく、読書すること自体を習慣化すれば良い。太ってきたから運動をするのではなく、運動することそのものを習慣化すれば良い。環境変化が起こったとしても、既に身に付けた習慣はストレスになりづらい

人はあくまで新しいものに適応する際、つまり始まりにストレスを感じる。であれば、将来起こりうる始まりを最小化する行為が、成長速度アップにつながる。これがいわゆる習慣の強みだろう。

「でもその習慣化が難しいんじゃん」という人がいるかもしれない。そしたら、自分の生活の中で、追加で盛り込めるものはないか考えてみてほしい。勉強も運動も、1回あたりの時間を長く考えすぎているから習慣化できないのかもしれない。

大便している時はビジネス系の記事を1つ読む。電車の移動中は読書する。風呂で頭を洗う時は立ってスクワット10回する。その他なんでもいい。重要なのは、習慣化しようとしている行為の最小単位を、普段の行為に潜らせること。これが塵が積もれば山となる。習慣化への第一歩だ。

人は変化する生き物だけど、瞬時に変化しなくても死ぬわけじゃない

人は安定が好きな生き物だ。なるべく変化しない方が心地よい。
だが、年を重ねるごとに体は自然と変化するし、考え方も時代と共に変化する。どうやったって人は変化する生き物だ。

自分の場合は、基本的には自堕落でサボりたいという気持ちがあるので、変化するなら一気に変化して安定した時間を長くしたいと思っている。だから出来もしないのに転職とスキルアップを同時に起こした。

あの時点で、自分がどこまで何ができるのかをもっとしっかり把握していれば体は壊さなかったかもしれない。このときの経験があるから、今回の社内の変化については、いったん変化に身を任せるだけに止めようと思っている。

変化すること自体が悪いことではない。自然淘汰という言葉があるように、長期的に見れば変化しなければ生き残れないということは真実だと思う。
だが、現代に生きている生物が時代の節目節目に急速に自分を変化させたのかというと決してそうではない。だから無理して変化しなくても良い。

■本日のオススメ本

疲れたら休む。壊れる前に休む。
無理することでスピードアップを図るのはリスキーだ。
動かなくなってしまったらそれだけ鈍化する。
だからこそ、人によって必要な休憩のペースや量が違うだけで、しっかり休憩しながら進むのが実は最短距離だったりする。ということを思い出させてくれる一冊。


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