スパイシーなタネ。でたらめでクリエイティブな子どもたちとの時間
風船、輪ゴム、モール、カラーセロファン、モール、折り紙、毛糸、ビーズ…。
それから、こんな廃材やガラクタも。
わたしは月に数回ベビーシッターをしていて、これらはお仕事道具たち。
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子どもたちとのあそびは奇想天外で本当に楽しい。
「何をしてあそぶか」「何をつくるか」は基本的にノープラン。
子どもの「やりたい」気持ち、その隣にちょこんと座って、あそびを展開する。
先ほどのアイテムから生まれたあそびを少し紹介させてもらうと…
たとえば、”折り紙”を切ってちぎってできた「みてみて!きりん!」。
ブルーのきりんってとこがすっごくいいでしょ。
”カラーセロファン”も活躍の幅が広い。
あか、みどり、きいろ。
いつもとはちょっと違った景色の色あそび。
太陽の光でキラキラ。
お外に持ち出してもたのしい。
”モール”も優秀。
メガネや指輪、冠など…モールだけでいろんなものがつくれる。はさみ&のりいらずなところがモールの素晴らしいところ。
モールをくるりんっとひねって”おさかな”、モールの先をひょいと曲げて”つりざお”をつくれば、モールだけで魚釣りごっこも楽しめる。
そして、最近わたしのなかで熱いのが”風船”だ。
風船といえば、膨らませて遊ぶのがスタンダードだと思う。ポンポン投げたり、ひもを付けてヨーヨーのようにしたり、顔を描いておばけをつくったり、いろんなあそび方がある。
だけど風船にはそれ以外にも楽しみ方があって、わたしはそれを子どもたちから学んだ。
じゃーん!まずはこちら「風船deカラフル指人形(勝手に命名)」
この子は、この風船指でじゃんけんするのが楽しいみたいだった。笑
膨らませなくてもあそべるんだ、風船って…!
それからもうひとつが「びゅわーん!どこゆく風船ロケット(勝手に命名 Part2)」
遊び方は…
1、風船を膨らませる
2、風船の口を指でつまんでおさえ、空へかざす
3、指を離して空へびゅわーん!と投げる
(※ポイントは、子どもの視線を「風船」に注目・集中させること)
口を結ぼうとして手がすべり風船がおならのような音をたてて飛んでいってしまったのを、子どもがケタケタおもしろがってくれたことから生まれたこのあそび。
子どものあそびのおもしろいところは、大人の意図しないとこを糸口に発展していくところ。
でたらめでクリエイティブ、くすっと笑える優しい時間。
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ベビーシッターをしていることを人に話すと「子どもが好きなんだねぇ」とか「いつでもお母さんになれるね」なんてことをよく言われる。
たしかに好きじゃなきゃやらないしできないし、そうなんだと思う。ただ、その”好き”はかなり複雑だ。
前日は憂鬱なほど緊張するし、どうにもならないぎゃん泣きに途方に暮れることもある。たいがい帰り道はエネルギーがからっぽになり謎の知恵熱が出ることもある。
ぜんぜんいつでもお母さんになんてなれないよ…。子どもと関わる経験が増えるごとに実は自信をなくしたりもしている。
でもね、やっぱり”なんだかんだ好き”なんだ。
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子どもたちと過ごす時間は、どこか小説を読むことに似ている。
想像とあそびと、愛に溢れた世界。
今、自分が見て感じている世界だけが世界じゃないよってことを教えてくれる。
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子どもたちによって、わたしの感受性は試され鍛えられ、破壊されたり創造されたりする。
ちょっぴりでいいから、子どもたちにも何かゆるくスパイシーなタネみたいなものを残せていたらいいな、と思う。
”なんだかんだ好き”って結構強いんだよ。
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