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食わず嫌いだった村上春樹を一口かじった

わたしの本棚に村上春樹はまだない。

村上春樹といえば、日本で一番ノーベル賞に近い作家で、国内はもちろん海外でも人気の作家ですよね。

しかし、そんな村上春樹を、私は長年何故だか頑なに避けていました。

それが変わったのが4ヶ月ほど前。ママ友ではなく普通に友達になれたらなぁと私が憧れているSさんから、「村上春樹が好きで全部読んでる」って聞いたからです。私は呆気なく村上春樹をかじったのでした。

まずは村上春樹本人による朗読を聴き、次に短編小説を読み・・・いよいよ人気の長編小説?最近映画化が話題になったアレもいいかな?・・・いえ、今は村上春樹による翻訳書に興味があります。

一口目 朗読

私の記念すべき村上春樹一口目は、Spotifyで配信されている村上春樹さんと小川洋子さんの対談でした。私は小川洋子さんのラジオを毎週聴いていますから、私にとってはぐっとハードルが下がりました。

この対談は、早稲田大学で行われたイベント『Authors Alive!~作家に会おう』を収録したものです。この対談では、村上さんと小川さんがそれぞれ著作の短編小説を朗読しています。人気作家本人による朗読ってかなりレアなのではないでしょうか?

村上春樹さんの朗読作品は、「とんがり焼の盛衰」(『カンガルー日和』所収、平凡社・1983年、講談社文庫・1986年)です。

銘菓とんがり焼きの新製品の開発を通じて文芸業界を風刺する作品で、村上さん曰く"冗談めかしているけどほとんど実話です"とのこと。私は、なぜ今まで頑なに村上春樹を避けてきたのか・・・普通に面白かったです(上から目線ですみません、村上さん)。

ちなみに小川洋子さんの朗読作品は、「バックストローク」(『まぶた』所収、新潮社・2001年、新潮文庫・2004年)

こちらは、水泳が得意な息子とその息子を溺愛する母親の物語。子育て中の母親としてはドキッとさせられる内容でした。

百聞は一見にしかず!ぜひ聴いてみてくださいね。


二口目 挿絵入りの短編

朗読を聴いて、私、村上春樹いけるじゃん、と調子付いて、いつも行っている近所の小さな図書室で探してみたら、棚に2冊だけありました。それで、分厚くない方の「パン屋を襲う」という本を借りました。

この本は連作の短編2作が収録されていて、作品の世界感にピッタリのイラストが挿絵されています。見た目もオシャレで手に取りやすかったです。そして面白かったです。

内容は、みずいろさんの記事をご覧下さいね。

三口目 翻訳書にしようかな

短編を楽々読み終え、これは長編に挑戦するしかないっしょ! 読んだことはないけれど、「ノルウェイの森」、「海辺のカフカ」、「1Q84」、「ねじまき鳥クロニクル」とタイトルは思い浮かびます。

と思っていたのですが、 それも束の間、今は村上春樹さんの翻訳に興味津々なのです。まだ読めていないのですが。

実は私、最近まで村上春樹さんが翻訳をしていることを知りませんでした。その魅力を私に紹介してくれたのは、ビジネス書の翻訳を手掛ける土方奈美さんと人気作家の林真理子さん。

土方奈美さんのvoicyでは「ロング・グッドバイ」が、林真理子さんのYouTubeでは「ティファニーで朝食を」紹介されています。どちらも気になります。



とりあえず一口食べてみよう

子どもにはよく言うんです、「とりあえず一口食べてみな」って。私は村上春樹の食わず嫌いを克服し、ぐっと選書の幅が広がりました。読書管理アプリ内の積読がますます増殖中。読書って楽しい!


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