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共働き夫婦の子育てのコツは、最初に〇〇しないこと

これから出産する人で、特に共働きで夫と家事育児をイーブンにしたいな、と思う人に、ぜひ勧めたい、というか、やらない方がいいよと思うことがある。

「里帰り出産」だ。

ちなみに筆者のステータスとしては、ワーママ歴10年目、子供は3人。2回の転職を経て今はフリーランスで働いている。会社員時代は激務と呼ばれる会社にいた。

第一子を妊娠した当初、専業主婦になるという選択肢はなかったので、いかに夫を巻き込んでいけるかをテーマに色々調べ、考えた。その中で出会った仮説の一つが「里帰り出産してしまうと、夫は、産後の一番大変な時期を見ることがないため、父親の自覚がなかなか芽生えない」という説だ。

私は素直で単純なので、なるほどと思い、行動に移した。産院はもちろん立ち会い出産が可能で、夫も泊まれる個室の病院を探した。母には産後、応援に来てくれるよう頼んだ。夫も頑張り、当時まだ主流じゃなかった育児休暇を取ってくれた。

結果として、この試みは上手くいったと思っている。24時間の陣痛の末に産まれた直後から、母子同室で赤ちゃんのお世話が始まった。夫も私も当然ほとんど寝ていなかったが、ここからが本当のスタートだった。1時間おきのおむつ交換に授乳、何もなくてもずっと抱っこ。「とんでもないものが来てしまった」と夫は思ったという。とにかくこの経験を経て、2人とも、「子育てはとんでもなく大変で、とてもひとりの手に負えるものではない」とはっきりと理解した。

もちろんこれだけで夫が100点満点のイクメンになったわけではない。ウンチオムツはあまり替えたがらないし、赤子が夜泣いても起きない(悪気がない訳ではなく、聞こえないらしい)。

でも、夫婦2人とも根底に「育児は1人の手に負えるもんではない」という強烈な経験があるから、こちらがヘルプを出せば真剣に向かい合ってくれるし、助けを渋らない。こちらとしても喧嘩になろうが泣くことになろうが、巻き込みに躊躇しない。1人で背負ったら潰れてしまうからだ。

「里帰り出産しない」という決断と経験は、夫だけではなく妻である私にとっても有効だったのではと思える。ついつい抱え込み、言いたいことを飲み込む小心者の私に。

未だに喧嘩はするけれど、子ども3人育てながら共に働き、地方移住も決行し、楽しく暮らせているのは、その時々で何でも話し合い、決めてきたからだと思う。そしてその出発点こそ、出産したあの夜だったと思うのだ。

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