これが私の答えです
7年前の春
学生の頃から交際していた主人と6泊8日でヨーロッパ旅行へ行った
行先はフランスとロンドン
羽田から出発するJALの深夜便でシャルルドゴール空港へ向かう
ノートルダム寺院、シテ島、ルーブル美術館、ヴェルサイユ宮殿
パリ市内をじっくりと観光した
モンサンミッシェルとポンレベックへ行くオプショナルツアーにも参加
ユーロスターを使ったロンドンへ1泊2日の弾丸旅行
再びパリへ戻ってからも、ギャラリーヴィヴィエンヌやモンマルトルの丘へ足を運んだ
ルーブル美術館へは滞在中2回も行った
時には目的を持たず、ただ思うがままに街歩きを楽しんだ
今振り返ると、とてもハードなスケジュールだった思う
いつもは旅行会社のパックツアーを利用するけれど、初めて個人手配に挑戦した
AIR、ホテル、ユーロスターのチケット、オプショナツアーの手配…
緊張と不安で押しつぶされそうだったけれど
数多く行った旅行の中でも刺激的で、昨日のことのように覚えている
”はじめてのおつかい”ならぬ”はじめてのぼうけん”
「すべて自分で計画・手配した旅行だからこそ、いつも以上に印象深いのだろう」
そう思っていた
それに違うと気づいたのは、旅行から帰ってきたあと
旅行中に撮影した写真をフォトブックにして
リビングのソファーでパラパラと冊子をめくりながらコーヒーを飲んでいたとき
ロンドンからパリへ戻るユーロスターの中で撮影した1枚の写真に目が止まった
それは車窓から見える景色ではなくて
窓の外をじっと無言で見つめる主人の横顔だった
”あぁ、これだ”
爽快な風が全身を包み込み、気持ちがすっきりと晴れる
胸にすとんっとおさまった
私は揺るぎない確信を得たのだ
当時新婚3年目
交際期間を含めると長い期間人生を共に歩んでいる
初々しさなんて微塵もない
むしろ嫌気がさしてくることの方が多い
この旅行の行程を組んだのは全て私
準備や下調べもブツブツと文句を言いながら全て私が計画した
どっちがカメラを使うか?
そんなくだらないことで旅行中に何度も揉めた
”旅はどこに行くかじゃない。誰と行くか?”
はじめての個人旅行だから印象的なのはわかる
でもこのヨーロッパ旅行は、他の誰でもなく
一緒に行った相手が主人だったから
刺激的で印象深くて、何よりも”特別”だったのだ
うん。これでいい
私の人生は何も間違っていない
さっ、出かけよう
夕食はとっくに作り終わったけれど
タコのお刺身、買ってこなくちゃ
撮影時期:2013年4月
撮影場所:ロンドン・パリ
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