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発達障害グレーゾーンと自分実験(5)「WAIS-Ⅲ 大人の発達障害の可能性を測る知能検査(その3)」

WAIS-Ⅲの読み方のおさらい

前回のnoteで、WAIS‐Ⅲは3つのIQが測れる知能検査だと説明しました。
・言語性IQ (VIQ)
・動作性IQ (PIQ)
・全検査IQ (FIQ)・・・上記2つを合わせた総合的なIQ
「言語性IQ」と「動作性IQ」は、4つの群指数で構成されます。
「言語性IQ」は「言語理解(VC)」と「作動記憶(WM)」で構成され、「動作性IQ」は「知覚統合(PO)」と「処理速度(PS)」で構成されますと説明しました。
それぞれの内容は以下リンク先をサクッとご確認を!(先に見ておいた方がこの先楽しいですよ!)

公開!わたしのWAIS-Ⅲ検査結果はいかに!?

お待たせしました、検査結果を公開します!
2012年12月7日に受けた検査なので、約10年前です。それからずっと、この検査結果を一つのよりどころにしながら、生きてるんですよね。いま改めて振り返ると、自己理解にとても役立つ情報になりました。

まず、「全検査IQ」からいきます!

全検査IQ=115、でした。

・・・うーーーん、微妙(笑)

おれ、結構IQ高いんじゃね!?もしかしたら、天才系じゃね!?

と、IQを大人になってから測ったことに興奮して勝手に期待していた自分でしたが、、、115という「平均の上」の結果でした。

ま、そんなもんだよね。

とは思えず、しばらくのあいだ、ちょっと落ち込みましたw
勝手に天才かも!?と思い込んでいた自分、かわいいやつです。

「言語性IQ」と「動作性IQ」の結果

しかししかしです。
この全検査IQは「言語性IQ」と「動作性IQ」に分解されます。
それぞれはどうだったのでしょうか??
その結果は、以下です。
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          ↓
          ↓
          ↓
          ↓
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          ↓

前回のnoteにも書いてますが、
「言語性IQ」とは
 ・耳で聞いた情報を処理する能力や
  言葉を使って考え、表現する能力

を示すIQであり、
「動作性IQ」とは
 ・目で見た情報を処理する能力、
  非言語的な知識や空間的な動きを把握する能力
 を示すIQです。

その「言語性IQ」が104、「動作性IQ」が126、でした。

僕は、言語性IQ=耳で聞いた情報を処理する能力や、言葉を使って考え表現する能力は「平均」であり、
動作性IQ=目で見た情報を処理する能力、非言語的な知識や空間的な動きを把握する能力は「高い」といった結果でした。

確かに、人とのコミュニケーションは苦手(詳しくは前のnoteを見てください)と言ってきましたが、この結果を知って腑に落ちました。

耳で聞く情報を処理するのが苦手、という自覚があったんですよね。雑談ができない。想定外のことを聴かれるとパッと応えられずに固まってしまう。
そんなコミュニケーションの特性がありました。
中学のとき、英語のリスニングの授業を初めて受けたとき、「あれ!?何言ってるか、まったくわからない・・・」と感じたことを記憶してます。それから今でも、ヒアリングは全くできません。
日本語でさえ、意識していないと、言葉は「音」としてしか耳に入ってきません。意識して聞いて初めて、意味が入ってきます。
この結果を聴いて、あらためて自己理解できた気がしました。
ただ、「平均」なんですけどね。自分の期待値が高いのかもしれません。

一方、目で見たものを感じ取り、理解する力はあると認識してました。
そして、人と話すとき、頭に図や絵を思い浮かべ、それを見ながら説明する、というコミュニケーション方法でした。特に、仕事に関する話は、頭に画像を置いて話していました。
あと、森や川にいって虫や魚を探すのが得意でした。全体をぼーっとみて、何かを探す、といったことが得意でした。
結果を見たとき、あ、だからやっぱりか、といった感覚があり、少し嬉しくなりました。自分の個性が認められた気がして。

「言語性IQ」と「動作性IQ」の差が発達障害の判断基準

そして、
「言語性IQと動作性IQの差を「ディスクレパンシー」と呼び、これが15以上ある場合は、「発達障害の疑いあり」と判断されるとのことです」
といったガイドラインに照らし合わせてみると、、、

はい、わたしの差は「22」であり、この時点で「発達障害の疑いあり」の結果でした。

・・・そうなんだ。

ちょっと安心しました。

コミュニケーションや人付き合いが苦手な理由が、自分がダメな人間だからではなく、脳の構造が原因だった、と言える理由ができて、安心した自分がいたのを覚えています。

僕の場合、人の話をちゃんと聞けなくても、仮に理解できていないとしても、作業依頼された時などは目で見た視覚情報を頼りにパッと作業し、しかもスピーディーにこなすので、周りからみたら普通にできる人に見えます。

ただ、僕と話をしてみると、え、この人、ちゃんとわかってんのかな??と思わせるような返事をしたり、急に話の流れを折ったり、別の話をしたり、をしていたんだと思うんで、なんなんこの人???と思われていたんだろうなと思います。

だいたい、あてに行っていましたからね。耳で理解が苦手な分、顔の表情などから相手の考えていることを察し、行動する、といったことをしていたんだと思います。

もしかしたら、幼少期、あまり話をしない父親の機嫌を取るために顔色をうかがったりしていたのが影響したのかも、、、と書いていて思ったりしました。

脳のはたらきは、先天性もあれば、後天性もあると言います。
今回の結果は後天性の可能性もあるな、と思ったりしました。

また長くなりましたね。
言語性IQと動作性IQを構成する4つの群指数も面白いので、それは次回に書きますね。

過去のnoteを見ていただくと、今回の内容がより楽しくなると思います。

ちなみに、お医者さんに「発達障害」の診断を受けられる数値でしたが、社会に適合して問題なく生きられている、という理由で、診断は出してもらえませんでした。
もし社会でうまく適応できず困ったら、診断を出してくれる、ということでした。
検査の結果だけでは、診断はされないんですよね。
だから、「グレーゾーン」なんですよね。

過去のnote ここから見てみてね。


追記:2022/11/18 最新作、更新しました。


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