マガジンのカバー画像

詩集

79
運営しているクリエイター

#歌詞

うみをのんで

うみをのんで

きえて きえて

いい匂いの 理髪店も

とけて とけて

さまよう町の 白煙も

粉にして

うみにのませて

のんで のんで

うみのみえる レストラン

かれた かれた

死んだ珊瑚の摩天楼

星にして

うみにのませて

栄光が 流木のように

どこかの島へ

見つけられないと

いいのだけれど

しろく ひかる

街の灯り 死者の棺桶

二度と 二度と

過ちを二度と おかさぬよう

もっとみる
さよならの春

さよならの春

春の匂いが
僕らをおいだして
街は虹をつかんでる
ギターをきかせて
あいを歌えば
破顔するきみが
たまらなかった

嘘を重ねていくよ
上辺の恋に焦がれて
きみを苦しませるよ
本当の恋をしてたから

古びたバスが
僕らを追い抜いて
虹は愛をつかんでる
同じでいたいから
気づけなかった
恋してた君も
恋をしていた

きみを跨いでいくよ
煙草の火をつけながら
きみを忘れていくよ
最後の日を待たぬまま

もっとみる