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詩集

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#恋愛

ファースト・デイト・ナイト

ファースト・デイト・ナイト

とんでもない愛を

見つけたわけじゃない

落ちていたイチゴを

ただ拾ってみたつもりなのに

夜にはなにか

こころ脅かすキラキラがあるらしい

ぼくの靴は

ひとりでに赤い街へ

向かっている

行き交う人間どもの

仮面が美しいこと

夜とはこういうことなのだ

怯んだぼくの

またたきの間に

きみの吐息が降り注いで

次からつぎへ

激しく変わってゆく

きみに

時に

縫いつけられて

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僕のなかの赤毛のきみ

僕のなかの赤毛のきみ

トキメキだけで

すべてを失ってしまえればいいのに

ほんの僅かな企みが

未だにぼくを

大切にしている

こんなはずじゃなかった

ぼくは何者なのだろうか

もっと上の

ひかりだけの世界から

やさしいうたが

聴こえているのに

ずっと遠くの世界から

僕らのこれからを

ささやいてくれているのに

むらさきいろの

向こうから

赤い手紙が

送られて

ずっと いっしょに いようね

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さよならの春

さよならの春

春の匂いが
僕らをおいだして
街は虹をつかんでる
ギターをきかせて
あいを歌えば
破顔するきみが
たまらなかった

嘘を重ねていくよ
上辺の恋に焦がれて
きみを苦しませるよ
本当の恋をしてたから

古びたバスが
僕らを追い抜いて
虹は愛をつかんでる
同じでいたいから
気づけなかった
恋してた君も
恋をしていた

きみを跨いでいくよ
煙草の火をつけながら
きみを忘れていくよ
最後の日を待たぬまま

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海食の詩

海食の詩

夢をみて

落っこちたらいいのに

ぼくがゆっくり

食べてあげるよ

打ちつける波のように

きみを愛して

いたかっただけなのに

乱れる飛沫に

目を伏せて

ぼくの目の前に立っている

頬はふやけて

もう少しなのに

きみのこころ

海にふたをしてるみたい

ぼくの目の前にいるのなら

すべてをさしだして

たやすくひとのみ

きみの全てを

あいしてあげる

分からなくなって

しまえ

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