【日本酒】辛口のお酒ください
皆さん日本酒はすきですか。僕はすきです。
日本酒って一般的に辛口と甘口っていう分類をされてますよね。
これ、どういう基準で提供したらいいんだろうかってずっと考えてきたんですけど、いまだに答えが出てません…
「辛口のお酒ください」ってほぼ毎日言われてるんですけど、これに対するアンサーがクリティカルヒットする確率めっちゃ低いんですよね。
好みを聞いても、おまかせ!みたいな感じの場合、ラベルに「超辛口!」みたいな帯がデカデカと貼ってある+14くらいの日本酒度のお酒を、ほ~ら辛口だよ~~~超辛口ってかいてあるよ~~~って見せつけながら出して対応してます。心の中では、(そんなに辛みは感じないんだけどなーむしろ+2くらいの五百万石生原酒のほうが・・・)って思ってるんですけど、経験上わかりやすく超辛!みたいなほうが反応いいのでそうしてます。
それでも、なんか「ああ…少し甘いな…」みたいな感じで微妙な雰囲気が流れて、「普段どんなお酒が好きなんですか?」ってなると「〇〇〇だな!やっぱり!(新潟のめっちゃ甘い酒)」ってなるので日本酒ってホント個人の好みによるところが大きいんだと思います。あとブランド力。
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日本酒度って+になればなるほど辛口で-の場合甘口って表現なんですけど、このプラスマイナスって凄くきらいです。大前提として、日本酒度って消費者の手元に届く時点で計測されたものでないです。購入時の判断基準になってはいけないはずなのですが、もし僕が日本酒を普段飲まない人間で、初めて日本酒を飲んでみようって時に、プラスマイナスどっち?ってなったらとりあえず「プラス」にしたくなります。プラスかマイナスでいったらプラスでしょう普通。それに、辛口甘口でいったら「辛口のお酒のほうがいいらしい」っていう価値観はまだ残ってますので、必然的に甘口のお酒に対する期待感が薄くなっているような気がします。
そもそも、日本酒って甘いものですし、甘いスタートでいかに甘みを少なくしつつ、酸味や渋みでバランスを整えるのかっていうお酒だと思います。その上で、甘口か辛口かどうかっていう基準は、対義語ではないのが理想的です。
僕としては、甘口、中甘、大甘、微甘、極微甘くらいの感じでいいんじゃないかなと。そもそもお酒は甘いという認識のなかで、あまり甘くないのがいいとか、甘くなくても飲みごたえは重くあってほしいとか、甘くてすっきりした飲み口がいいとか。そういうものだとおもうんです。お米のお酒なんですから…
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日本酒業界にとって、昨今までの日本酒ブームは「認識を正す」またとない機会です。ただしこれも、うかうかしてると廃れていってしまします。(すでにブームはさってきていますが…)
この役割は居酒屋が率先して行っていくべきです。そして酒屋、蔵元と、共通して持たなければいけないのは「消費者を育てること」これにつきます。
日本酒の業界ってすごく内輪ノリなんですよね。なんか最低限の知識がないと自由に楽しめないというか。趣味サークルみたいな感じで、初心者はなんか入っちゃいけない感がいまだにあると思います。
これを解決するには「通は辛口」みたいな昭和のグルメブーム思考から脱却するしかありません。逆に今後は「いやー酒好きは甘口っしょ」みたいな、個人の好みとはかけ離れた「常識」に沿った判断基準になってしまいます。
プラマイだけで判断できる程、日本酒は簡単ではありません。
ですが、忘れてはならないのが、小難しい判断、よりも楽しく・おいしく・なによりも食中酒として飲むのに適した、非常に優れたお酒であるということです。甘口か辛口かなんて楽しいお酒の席では二の次です。つまみに合わせながら飲む日本酒は自由で最高です。それには初心者もクソもないのです。そのなかで自分の好みの蔵を見つけてファンになるのが理想的です。
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僕は日本酒がすきです。なぜなら自由なお酒だからです。
日本酒業界が一見様を排除し、また日本酒ファンが謎の常識でマウントをとりあう業界になってしまうなら、僕は日本酒のことが嫌いになっていくかもしれません。
日本酒はもっと楽しく、自由に。これが日本酒業界の目指す道だと思います。
おわり。またね!
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酒場chacha
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