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ぎょうざに関する2019年度家計調査が発表されました

こんにちは。焼き餃子協会の小野寺です。総務省統計局から2019年度の家計調査が発表されましたので、家計調査から「ぎょうざ」 に関するものを分析してみました。

新聞やニュースでは、ほぼ支出金額(または購入金額と表記)についてのみ触れていますが、実際は家計調査では購入頻度支出金額が発表されています。今回は、ニュースや新聞も触れないこの二つの指標について、2019年度の家計調査(第4-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり支出金額,購入数量及び平均価格)から掘り下げていきたいと思います

※ぎょうざに関する家計調査は、スーパーなどで生餃子・調理済みの惣菜として売られているものが対象であり、冷凍餃子や専門店でのイートインなどは含まれません。詳しくは総務省統計局が出している「家計調査のしくみと見方」をご確認ください。また、ここで扱うのは二人以上の世帯に関するものとなります。それと言うまでもないですが、餃子を自分で手作りして消費している人のことは、ここでは一切含みません。

2019年ぎょうざ支出金額トップ5

傾向から言えば、宇都宮市と浜松市という2強は、少しずつ落ちてきており、いつ2位が他の年になってもおかしくない状況になってきています。

2019年度 ぎょうざ支出金額 上位5都市
宇都宮市 4,358
浜松市 3,504
京都市 2,787
東京都区部 2,560
神戸市 2,461
(参考:全国平均 2,065)

宇都宮は、購入頻度と支出金額でダブルの日本一なので、圧倒的ですね。昨年は大ブレーキを引いたにも関わらず、今年はしっかりと4000円台を回復。10月に爆発的に支出金額が増えた謎(購入頻度は増えてないのに)がありますが、それを差し引いても安定した1位でした。

一方で、浜松は2017年からブレーキが引かれたままです。2018年の支出金額では、3位の宮崎市と395円差とかなり迫られておりましたが、今回は3位以下の支出金額が低く助かった感じです。購入頻度でもここ数年下がり続けて、2019年も第9位とかなり落ちています。
ただ、浜松は冷凍食品の購入金額・頻度が高いところが家計調査から見えるので、もしかしたら生餃子や惣菜としての餃子から、冷凍餃子に切り替わっている可能性もあります。このあたりは今後の研究が必要なところです。

餃子の聖地である京都は、今年も3位。購入頻度でも2014-2017年度で3位常連でしたが、今年は少し落として7位。家計調査とは関係ないですが、京都は歩兵や亮昌などの店がビブグルマンに掲載され、古くからの名店と新しい名店がせめぎ合う地域です。京都市民の餃子への愛は、家計調査には測りきれないものがあります。
ちなみに、これまでいつも3位を争ってきた宮崎市が今年は9位です。どうしちゃったのでしょうか。宮崎も京都に並んで名店が多いので、ぜひ競い合って欲しいです。

2019年度のトピックスになりそうなのは、東京都区部が上位に入ってきたことです。過去10年の中でも最高の支出金額となっております。ただし、購入頻度は全国平均よりも低い29位。あまり餃子を買うわけじゃないけど、餃子は好き!っていう東京

神戸市は過去10年の中でも最高のぎょうざ支出金額となり5位。購入頻度では23位ですが、2016年から購入頻度がメキメキと伸び始めています。家計調査の対象外ではありますが、もとより神戸には餃子の名店が多くあり、神戸っこは餃子が好きであったのだと思います。これを機に、もっと神戸の餃子が注目されると良いですね。都内にも、神戸餃子をウリにするお店もあります。

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2019年ぎょうざ購入頻度トップ5

週一だけどとてもお金を使う人と、毎日少しずつ欠かさず買うって人がいたら、私は後者の方が餃子好きそうという親近感あるのですが、ニュースではだいたい前者の方が餃子好きという扱いなんですよね。不思議です。

2019年度 ぎょうざ購入頻度(100世帯あたり)上位5都市
宇都宮市 883
前橋市 849
長崎市 796
長野市 767
山口市 761
(全国平均 664)

宇都宮市は支出金額でも取り上げたように、支出金額と購入頻度でダブル日本一でした。2位の前橋市とはギリギリまで競いあって、最後に競り勝ちました。強い。

前橋市は、以前の記事でも取り上げたように2018年のぎょうざ購入頻度が日本一でした。今年も10月までは日本一ペースでしたが、11月からちょっと崩れて惜しくも2位に。支出金額では、物価が安いせいか14位でした。
以前にも書きましたが、群馬県は餃子の食材となるキャベツ、豚肉、小麦粉の名産地で、県内に餃子工場が多く、大きいところですと味の素冷凍食品さんやイートアンド (大阪王将)さんの餃子工場も群馬県内にあります。地元のスーパーでは、みまつ食品さんや二幸さんなどの地元の餃子メーカーの餃子が並んでおり、安全で美味しい生餃子を安価に購入できる環境があるので、今後も購入頻度では上位に来ることでしょう。

ちなみに。群馬県で餃子フェスを開催します。その名も、群馬2020餃子フェス!3/7-8に群馬県伊勢崎市のオートレース場で開催します。私も会場を盛り上げる役で常にいますので、ぜひ遊びにきてくださいね!

購入頻度3位は長崎県。2011年に購入頻度4位に入って以来の上位です。長崎も餃子の名店があるんですよねー。行ってみたいところの一つです。雲龍亭、宝雲亭、老李。長崎市のぎょうざ支出金額は17位ですので、きっと安くて美味しい餃子があるのでしょう。

長野市は過去10年でぎょうざ購入頻度トップ5に入ったことがなかったのですが、長野県民のソウルフードの一つとも言われているテンホウもありますし、私もよく取り寄せている美勢さんなど、愛されながら餃子を丁寧に作っているお店が多い印象です。行ったことないのですが。なお、長野市のぎょうざ支出金額は16位でした。

山口市は、購入頻度5位ですが、支出金額は全国平均よりもかなり低い35位!支出金額1847円と、宇都宮の半分以下です。どんだけ安いんでしょうか。山口市で餃子の名店があるのかも、正直分かりません。私が取り寄せているのは、宇部市の穂満さんです。この店も、餃子の美味しさにかなりこだわりを持って作っていますが、同じように安価に美味しい餃子を作っているところが山口市周辺に多いのかもしれませんね。

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まとめ

ぎょうざ支出金額でも3位以下をご存知ないという方も多くいらっしゃると思いますし、まして購入頻度なんてニュースでは一切取り上げられない内容ですので、意外と思われる方も多いと思います。

そのために、世の中には、餃子を作っているのも食べているのも、宇都宮と浜松のみである、と思っておられる方も多いと思います。

そのような誤解を解いて、日本全国で美味しい餃子が作られていて、食べられているのは宇都宮と浜松だけじゃないんだぞ、全国に美味しい餃子があるんだぞ、と多くの人に知ってもらうきっかけになることを目的としています。


先日公開したオープンチャット「焼き餃子研究会🥟 でも、全国から餃子愛好者がご参加くださっており、日々素敵な会話が繰り広げられています。ぜひ皆様の知っている美味しい餃子について、一緒にお話しましょう。


参考リンク

総務省統計局 家計調査

ぎょうざ消費量の新しい「ものさし」

オープンチャット「焼き餃子研究会🥟」


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