見出し画像

【速報】2023年「ぎょうざ」家計調査

今回は、気になる2023年「ぎょうざ」支出金額・購入頻度のランキングと解説いたします。総務省統計局から本日公開された「家計調査」を集計した情報を取り急ぎ集計してお送りします。

2023年 ぎょうざ支出金額

  1. 浜松市 ¥4,041

  2. 宮崎市 ¥3,498

  3. 宇都宮市 ¥3,199

  4. 京都市 ¥2,661

  5. 大津市 ¥2,489

トップ3の年次グラフもこちらに掲載しておきます。

総務省統計局「家計調査 家計収支編:二人以上の世帯」から「ぎょうざ」支出金額を集計

2021年から2年連続で日本一だった宮崎市が2位となり、浜松市が日本一に返り咲きました。浜松市民の皆様、おめでとうございます。なお、宇都宮市は3位です。

前年2022年と比べると、浜松市は前年並みですが、宮崎市と宇都宮市はだいぶ金額が落ちています。つまり、浜松市が伸びたというより、浜松以外はぎょうざ支出金額が減ったから、浜松市が日本一になったという結果です。

宇都宮市は以前から餃子は外食や冷凍食品の方にシフトして、スーパーやお持ち帰り専門店から購入した調理済み餃子・生餃子のみを対象にした家計調査の「ぎょうざ」については金額が減って当然です。宇都宮市は餃子を観光産業の要として確立しており、もはや家計調査は気にせず王道を進んでおります。

【補足】家計調査で「ぎょうざ」は何の購入を対象にしているのかは以下の記事をご参考ください

宮崎市の支出金額が落ちた理由は、コロナ禍が終わって餃子以外にお金を使い始めたからではないかと思います。また、ここまで需要喚起のために宮崎市内で頻繁に開催されてきた餃子イベントは、餃子屋さんたちが県外からの需要に応えるために忙しくなり、イベント開催頻度が以前より減ってきたからというのも背景にあるように思います。

2023年 ぎょうざ購入頻度

100世帯あたりの「ぎょうざ」購入頻度、2023年のトップ5はこちらです

  1. 宮崎市 839

  2. 浜松市 808

  3. 大津市 744

  4. 京都市 737

  5. 大阪市 717

浜松・宮崎・宇都宮の購入頻度を年次でグラフにすると以下のようになります。

ぎょうざ購入頻度は、相変わらず宮崎市が強いです。しかしながら、やはり前々年・前年から見ると減少しています。2位の浜松市は購入頻度も前年より伸ばしていて、支出金額を上げているのにもつながっているように思います。

面白いのは3位以下が近畿圏が席捲しているところです。3位の大津市、4位の京都市、5位の大阪市、6位の奈良市と、地域でいえば近畿圏が日本一ぎょうざ購入頻度が多いだろうと思います(実際に地域ごとの結果も家計調査にはあるのですが、未調査)。

家計調査の分類について要望

家計調査は大まかな分類となっており、なかなか正確な実態を掴むことは難しいものではありますが、家計調査をきっかけに話題が生まれ、新しい市場が生まれていることは間違いありません。宇都宮市だって、家計調査をきっかけに餃子の街として全国に知られるようになった経緯があるわけで、家計調査を根拠にPRをするということは悪いことではありません。

とはいえ、家計調査の分類「371 ぎょうざ」は減少傾向で、もはや時代遅れとなっているのは確かです。総務省統計局 統計調査部消費統計課の皆様には、拡大の一途となっている「370 冷凍調理食品」を分解していただきたいと思います。それによって、実は冷凍餃子は○○市が日本一だった!みたいな新しい餃子の街が生まれるきっかけになるかもしれません。

2024年の「ぎょうざ」市場展望

コロナの五類指定以降、生活も通常どおりに戻りつつも、支出金額が減って生活が苦しい状況が続いています。外食需要も戻りつつも、深夜営業の店が以前ほどには戻っておらず、内食需要も引き続き堅調ではあると考えています。

それによって家計調査で言えば「371 ぎょうざ」に含まれる調理済み餃子や生餃子、「370 冷凍調理食品」に含まれる冷凍餃子は、全国的には前年どおりかと思います。

王者の浜松市民は、これまでどおり淡々と餃子を買う人は買い続けると思います。浜松が日本一に返り咲きました、というニュースをきっかけに、浜松市民のぎょうざ消費は増える一年となるでしょう。2024年の家計調査でも、ディフェンディングチャンピオンとしての風格を見せる結果となるでしょう。

一方でチャレンジャーとなった宮崎市民は、市内のイベントが増えるかどうかで結果が変わると思います。日本一ではなくなったという結果を受けて、再び日本一を目指す姿勢になることを期待したいところです。

それ以外の都市でも、餃子を産業として盛り上げていこうという都市が増えていくことを個人的には期待しています。

一つは2021年の家計調査でぎょうざ支出金額4位と健闘した鹿児島市。鹿児島ぎょうざ協議会の皆様が奮起すれば、ジャイアントキリングも夢じゃないと思います。

また、日本で一番餃子を作っている群馬県、餃子の名産地として餃子愛好家から注目を集める北海道や沖縄も、これから動きがあるかもしれません。

今年も多くの方に餃子を楽しんでもらえるよう、私も頑張っていきたいと思います。

【余談】「聴く餃子」リニューアルスタート

家計調査とは関係ありませんが、ポッドキャスト「聴く餃子」をしばらくお休みしてましたが、ポッドキャストの学校で4週間学んだ結果、毎週やんなきゃダメだというKON先生の教えに従い、今後は頑張って毎週更新することにしました。

毎週火曜日17時に更新を頑張りますので、宜しければお暇な時に聴いてください。

各種プラットフォームでお聴きいただけます。

宜しければ、「こんな餃子の話が聞きたい」などご意見ご感想を伺えれば幸いです!各種SNS、焼き餃子協会のホームページからご連絡ください。


この記事が参加している募集

ご当地グルメ

多様性を考える

Webエンジニアリングと餃子についてはお任せください。