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C15リンゴの木と野うさぎと戦闘機

二日目の朝、農場への道を歩きながら出会う人々と元気に挨拶を交わし、朝礼も無事に終えて、ボスに連れられ再びリンゴの赤ちゃんたちのお世話をするために昨日と同じリンゴ畑へと向かいました。今日は万全の準備です。水筒には紅茶、ミネラルウォーターはペットボトルに入れ、お昼ご飯用のサンドイッチとティータイム用のレモンクリームがサンドされているクッキーを一袋用意しました。案の定、ボスは私を畑に落とすなり、さっさと帰っていきました。

私は、10時のティータイムまで、S字フックを掛ける「tieing tree」の作業をしました。相変わらず本当に気持ちの良い天気です。10時の紅茶を楽しんでいると、リンゴの幼木の間から何かが飛び出してきました。野うさぎでした。パッと出てきたものの、私がいたためびっくりしたのでしょう。しばらく固まっていました。私もびっくりしました。うさぎを見たことはありましたが、野うさぎとの遭遇は初めてです。野うさぎは固まってはいるものの、こちらを怖がっている風でもありません。しばらくお互い見つめ合いましたが、うさぎには私に近づくだけの理由はなかったのでしょう。近くを適当に散策した後、出てきたときと同じ勢いでブッシュの中に消えて行きました。

その直後、ものすごい轟音とともにジェット戦闘機が超低空飛行で飛び去りました。編隊を組んだその戦闘機群は、きれいな赤に機体がカラーリングされていたため、見せることを目的としたイギリス空軍のチームかもしれません。(後日、ドラッグストアのおばちゃんに聞いてみたら、レッドアローズというイギリス空軍のアクロバチックエアロチームだと教えてくれました。)さっきの野うさぎも、この轟音を私よりも先に聞きつけてブッシュの中に飛び込んだのかもしれません。戦闘機が飛び去ると静けさが戻りました。特に作業を止める理由もなかったので、再び作業に戻りました。なんという静かで平和な時間でしょう。作業は決して楽しいというものではありませんが、自分のペースで進められます。こんな作業が、3日ほど続きました。

永遠と続くリンゴ農園ではいったいどれくらいのリンゴが収穫されるのだろうか?この農園の規模の大きさに驚く

レッドアローズについて

レッドアローズ(The Red Arrows)は、イギリス空軍(RAF)のアクロバット飛行チームで、正式には「RAFアクロバティック・チーム」と呼ばれています。1965年に創設されて以来、その見事な飛行技術と華麗な編隊飛行で世界中の航空ショーやイベントで観客を魅了してきました。

レッドアローズの特徴は、赤を基調とした鮮やかな塗装と緻密なフォーメーション飛行です。使用される航空機は「BAEホークT1」という軽量で高性能なジェットトレーナーで、これを使って複雑なアクロバット飛行やスモークトレイルを伴った編隊飛行を行います。

レッドアローズは、年間を通じてイギリス国内外で多数のパフォーマンスを行っており、その訓練とショーのために厳しいスケジュールをこなしています。パイロットたちは厳選されたエリートで、空中での高度な技術とチームワークが要求されます。また、彼らの飛行技術だけでなく、地上での整備チームやサポートスタッフも含め、完璧なショーを実現するために一丸となって取り組んでいます。

レッドアローズのショーは、観客にとって忘れられない体験となり、その精緻な飛行パフォーマンスと美しいスモークトレイルが描く空のアートは、航空ファンだけでなく多くの人々に愛されています。

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