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伝統工芸事業継承への道づくり

伝統工芸事業継承への道づくりとして工芸職人との協業も進めてます。
それまで僕は工芸の仕事はお受けしてなかった。というよりわからないので避けていました。百貨店やギャラリーで見てすごい高額な物が多く、自分達が携わる業界ではないなと。

一番は「作品」なのか「商品」なのかよくわからない世界だなと感じてました。「作品」なら僕が手伝えることは無い。その方ご自身の生き方や表現だから。
「商品」であれば届けたい「対象者」がいる。

そのための与件を整理して形へ落としこんでいく仕事の流れとは反する。
5年前、伝統工芸の現場から今の工芸業界のために力を貸してほしいと。
初めて依頼を受けた時に悩みましたがトップの写真の話を聞いてお手伝いすることに。
工芸の現場に従事する73%が60才以上の職人で30才以下が6%。
正直ココまでとは思わなかった。数字を聞いて自分はびっくりしました。

27%の職人で今ある現存する技術を後進達では全て引き継いでいけないという数字でしたので。うちの子が成人した時にはおそらく工芸品は博物館で見る物になってしまう。これを聞きまして、えらいことなってるなと。 

実際に会って職人達の先輩も次を担う人たちもどうやって食べて行けばいいかと言う事を非常に悩みもがいてらっしゃった。でも彼らの周囲にはこの先を作る新たな道づくりを導いてくれる人がいないと言う事。

をお聞きしまして、8年前より京都府と京都市が進めている
開発支援を手伝っております。(今進めている開発ゼミの元になっています)

職人たちと約束していることは1つだけ。

「いきなり物は作らないこと」

まずは作らずに自分達の経済状況、できること、できないこと、得意な素材、自身の協力環境、作る前に自社のことを出来る限り調べて整理する。そういう課題を制作して確認してから商品開発を進めるていく流れを作らせてもらっています。

工芸学校や師匠の元から独立し世に出た職人のほとんどが仕事をきちんと確保出来てない。その為、事業者間の繋がりがなく、顧客になる人達との繋がりもすぐにはできない。作るための技術は学んで卒業したけれど、他に必要な要素は何も習わず、持たないで世の中に出てきている職人は実に多いのです。

自分で個展など行ってして稼ぐ、関係を作っていく、しか無い。なかなか過酷な世界ですがソレを変えていけないかを僕らとのゼミで進めさせてもらってます。

ただ作れば良いわけではない。少し考えるきっかけと流れを作ることで随分変わるはずだと。そういう考動が伝統工芸の世界にはまだまだ浸透していない。

なので変えていくお手伝いもしています。

伝統工芸まだまだ課題はあります。

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