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カメラがずっと楽しい理由は、他ジャンルにも共通する3つの要因だった。

 初任給でOlympusの白のPenを買ってから9年、今では黒くてごついカメラを(時には2台以上)持ち歩くぐらいにハマっています。他にもいろんな趣味に手を出しては三日坊主なのに、どうしてカメラだけは続いたのか考えたところ、3つの要因に思い当たりました。

私の現在地

山と生き物の写真を撮ることが多いです(dp3Quattroで撮影)

 周りのカメラマンと比べるとまだまだヒヨッコですが、たまにFacebookみたいなリアルな知人の輪の中で立ち位置を俯瞰すると、けっこう遠くまできました。
 SONYのα7Cというフルサイズセンサーのカメラや、一回り小さなα6400、そして唯一無二の存在感をもつSIGMAのdp Quattroシリーズを愛用しています。だいたいの週末、どこかでなにかを撮影して楽しんでいます。
 フォトコンの受賞経験はほとんどないのですが、3年前に環境省の国立公園フォトコンで尾瀬の賞を受賞したのはすごく嬉しかったです。この前はオクシズフォトコンでも賞をいただきました。また、ここ数年は、知り合いからの紹介で、不動産だったり観光地だったりの写真を撮影させていただくことも増えてきました。

いまだに「楽しい」が継続している理由

 ふと、友人が「カメラを買ったけど、何撮ったらいいかわかんなくて」と、カメラを手放したことをおもいだしました。私も道具だけ揃えて三日坊主になった趣味がたくさんあるのでとても分かります。
 トライ&エラーの一部と考えれば別にいいんじゃないの、と思っていますが、成功事例の分析も重要なので、継続した理由を改めて考えました。結果、①アウトプット、②ロールモデル、③コミュニティの3つが揃ったことが大きな要因でした。

1.アウトプット(見てもらう場所、役立つ場所)

 初任給でカメラを買おうと思ったきっかけが、instagramでした。9年前のスマホで撮影したガサガサの画質に変なフィルターをかけた写真でしたが、それでも見ず知らずの人から「いいね」をもらって舞い上がっていました。もっときれいな画質で見てほしい。
 その後、仕事の関係でイベントの写真を撮ったりすることで、実利が増えました。記録写真なので、誰がとっても同じなんですけどね。それでも役に立っていると嬉しいのです。
 そして、ちょっとした実益を感じると、次の投資の言い訳になります。「これは仕事でも役に立つから!」。手のひらサイズの白くてかわいいカメラは、あっという間に黒くてごついやつになりました。機材がよくなると、さらに実益にもつながりますし、投資額と共にやめられなくもなります。正のフィードバックです。

2.ロールモデル(身近な目標となる人)

 正のフィードバックがかかるまではとくに、道しるべが必要でした。初めはミラーレス画質への驚きだけで何を撮っても楽しいのですが、次第に「なんだかちょっと物足りない」と感じるようになりました。そんなときにカメラをやっている人たちがささやきます。「レンズを変えてみたらどうかい?」「現像ソフトでちょっと修正してみないかい?」「単焦点レンズというものがあってね」。
 カメラを買うという一歩目以上に、この二歩目が大事だったと思います。慣れないスケート靴で固くて冷たいアイスリンクに踏み出した私が、身近なお手本となる人達が差し出す手にむかってよろよろと二歩目、三歩目を踏み出すうちに、気づけば自立して滑れるようになっていました。あとは趣味と実益の正のフィードバックに押されて加速するのみ。

3.コミュニティ(一緒に楽しむ友達)

 一人でぐるぐるスケートリンクを回っているのも楽しいのですが、やっぱり誰かと一緒に滑ったほうが楽しいですよね。
 初めは職場の人や昔の知人と、カメラを通じて仲良くなりました。一緒に旅行へ行ったり、近場で撮影会をしたり。かなり楽しくやっていたのですが、私が転職&引っ越しをしてしまったので、近くにカメラ仲間はいない状況に。
 カメラを持ってる方はたくさんいらっしゃるのですが、そう簡単に仲良くなれるものではありません。同じ趣味の人と出会ったとき、だいたいめちゃくちゃ嬉しいのですが、まずはお互い恐る恐るレベル感の探り合いが始まります。相手のほうがずっと詳しいかもしれないし、逆にまだ入門したてなら怖がられたくないし。この気まずい時間がネックで、適当にごまかしてしまうことが多いのです。
 そうしてリアルで仲間に出会えない期間が続いた結果、2年前、SNS上で募集されていたフォトウォークとオンラインコミュニティに参加してみました。ゆっくりとオンラインでのコミュニケーションになじんでいって、カメラや写真の話をしたり、一緒に撮影旅行にいける人たちと出会えました。

これは3か月前に参加した名古屋のフォトウォーク。ほとんど初対面の方でも、黙って撮っていればいいんだし、そのうちどんなの撮れましたか?と話しだして楽しくなります。ありがたい。
3月末に唐松岳へ。カメラマンばかりだと、登ることよりも撮ることに集中して楽しめる。

 そして好きな物について話し合える関係だけでも十分に楽しいのですが、自分よりもずっと上手な方やプロカメラマンの方々が、新たなロールモデルになりました。くすぶっていた向上心に最近また火が付いた気がします。もっと自分の撮りたいものを深めていきたい。

カメラやっててよかったな、と思うこと

カメラ2個持ちで登山は平気になりました

 カメラは人生の「楽しい」の総量を増やしてくれます。写真と同じぐらい継続している趣味が山登りですが、カメラと相性がとっても良い。山に登っているときも楽しいですが、下山後、綺麗な写真や珍しい草花の写真を見返す楽しさもあります。
 また、大好きな取組みや場所に対して、カメラが関わりシロになっていたりします。友人の仕事を応援できたり、大好きな場所について発信できたり。「私でよければ撮らせてください」と言えることが嬉しいです。

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 内発的な創作意欲に突き動かされる生まれながらのクリエイターたちには憧れと尊敬しかありません。けれども新しい趣味が欲しいから、子供が生まれたから、カメラがなんとなくかっこよかったから…と、数万円を投資したものの、いまいちカメラが馴染まなかった方はけっこう多いのではないでしょうか。
 全員におススメできる方法は思いつかなかったのですが、少なくとも私の経験談から、趣味が継続した理由を並べてみました。
 そしてこれ、別ジャンルにも通じることです。アウトプット、ロールモデル、コミュニティ。この前まで楽しんでいたはずの趣味が色褪せてきたときに、ちょっと意識してみてもらうといいかもしれません。
 とはいえ、趣味なんて無理矢理続けるものではないので、たまたま3拍子揃ってたから続いた、という自然な流れがいいと思うんですけども。

 皆様の素敵な趣味ライフがこれからも充実しますように!

最後に、お知らせ

 年末、初めて写真展に参加してから、自分の写真をみてもらうことの楽しさや意味を知りました。ずっと「お粗末様です…」の気持ちはぬぐえないのですが、それでも去年の経験が忘れられず、恐れながら2つの写真展への参加を予定しています。
 お粗末様です..とは言いつつも、今の私の自信作なので、展示方法も含めて見ていただけたらとても嬉しいです。静岡からはどちらも遠方なので、期間中の一部の日程しか在廊できないのですが、代わりに、私の「好き」を詰め込んだフォトブックも設置予定です。

「写真展iroiro」2022.4.26~5.1@名古屋→終了しました!

 東海エリアのカメラマン23人の写真展です。話しやすい方ばかりなので、写真展初めて・・という方に怖がらずにきていただければと思います。
(話しかけやすい、だけであってグイグイ来られる感じでもないのでご安心を。)
→会期中、大雨が降るひも多かったのですが、200名を超える方にご来廊いただきました!写真について語る時間、とても楽しかったです。

「写真展エスOSAKA」2022.6.2-6.5@大阪→終了しました

 オンラインコミュニティ「写真喫茶エス」に参加している120名超のカメラマンたちの写真展。写真展の規模としてかなり大きいのではないでしょうか(あまり他の写真展を知らないのですが..)。去年、東京開催の同写真展に参加したとき、展示作品のレベルの高さに圧倒されました。

 写真が趣味な方も、そうでない方も、気が向きましたらぜひお立ち寄りくださいませ。


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