探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や論考の執筆などを行っています。 お仕事のご依頼などはWebサイトの「お問い合わせ」からお願いいたします。 https://kosmograd.info/

探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や論考の執筆などを行っています。 お仕事のご依頼などはWebサイトの「お問い合わせ」からお願いいたします。 https://kosmograd.info/

メンバーシップに加入する

【概要】  フリーランスで宇宙に関する取材、執筆活動をしている鳥嶋真也と申します。  旅費交通費や機材代など、取材にかかる経費は基本的に私費でまかなっており、限界がみえてきています。  今後の継続的な取材、報道のため、皆さまのご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。 【売上の使い道について】 1. 取材の旅費交通費  ロケットの打ち上げをはじめ、現地に赴いての取材には多額の旅費交通費が必要になります。  たとえば種子島への取材の場合、高速船や航空機、複数日の宿泊が必要になることから、1回の取材で約10万円かかります。  こうした旅費交通費は、取材にあたって毎回必ず掛かるものであることから、まず第一に充てさせていただきます。 2. 機材購入費  ロケットの打ち上げの取材にあたっては、数km離れたところから撮影することから、超望遠レンズや頑丈な三脚などの機材が必要になります。  現時点では、取材に必要な最低限の機材は揃っているため、旅費交通費ほど急を要しているわけではありません。将来的な機材の更新、拡充が必要になった際にあらためて検討したいと考えています。

  • スプートニク

    ¥500 / 月
  • ヴォストーク

    ¥1,000 / 月
  • アポロ

    ¥3,000 / 月

マガジン

最近の記事

JAXA H3プロマネ有田誠さん囲み取材―新しい注水設備、機体把持装置、H3の打ち上げ能力などについて

 2024年11月4日、H3ロケット4号機の打ち上げ後に行われた、有田誠さん(JAXA H3プロジェクト・マネージャー)への、囲み取材の文字起こしです。 ※基本的に発言をそのまま文字に起こしていますが、フィラー(「あのー」など)は削除しています。また、文章として読みやすくするため、元の発言の意味、内容を損なわない程度に、言葉を付け加えたり、削除したりしています。 ※通常の記者会見とは異なり、囲み取材は質問した方の名前が公開される前提にはなっていないため、質問者は無記名として

    • H3ロケット4号機、打ち上げ成功―「H3は安定した運用段階になった」

       宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年11月4日、防衛省の通信衛星「きらめき3号」を搭載したH3ロケット4号機の打ち上げに成功した。  H3はこれで3機連続の打ち上げ成功となった。さらに、衛星分離後には、「ロングコーストGTOミッションを見据えたデータ取得」を行い、計画どおり完了したという。 H3ロケット4号機の打ち上げ H3ロケット4号機は、日本時間2024年11月4日15時48分00秒、鹿児島県にある種子島宇宙センターの第2射点からリフトオフ(離昇)した。

      • H3ロケット4号機、打ち上げ成功(写真)

         宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年11月4日15時48分00秒、H3ロケット4号機を種子島宇宙センターから打ち上げた。  ロケットには防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載しており、リフトオフ(離昇)から29分11秒後に分離して、所定の軌道に投入し、打ち上げは成功した。  H3は2023年3月、試験機1号機の打ち上げに失敗したものの、2024年2月に試験機2号機で初成功を収め、7月には3号機の打ち上げにも成功し、今回で3機連続成功となった。  な

        • H3ロケット4号機、打ち上げ準備進む―4日15時48分打ち上げへ

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年11月4日未明、H3ロケット4号機の打ち上げに向け、機体移動を実施した。ロケットには防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」が搭載されており、このあと4日15時48分00秒に打ち上げられる予定となっている。  ロケットは4日1時20分、移動発射台の上に立った状態で組立棟から姿を現し、約500mの距離を移動して、1時52分に第2射点に到着した。  機体移動は当初、1時00分から開始の予定だったが、「機体移動の準備作業に時間を

        マガジン

        • 取材
          59本
        • 日記
          1本

        記事

          H3ロケット4号機、明日打ち上げへ―今後の動きは?

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年11月4日に、H3ロケット4号機の打ち上げを予定している。  打ち上げ前日となる今日(3日)には、ロケットを組み立て施設から発射場所へ移動させる「機体移動」など、打ち上げに向けた準備が本格化する。 打ち上げ前日から当日の動き H3ロケット4号機の打ち上げは、2024年11月4日に予定されている。打ち上げ時刻は15時48分00秒で、打ち上げが可能な時間帯は15時48分00秒から17時16分00秒まで設定されている。  また、打

          H3ロケット4号機、明日打ち上げへ―今後の動きは?

          H3ロケット4号機、ここに注目(その2)―将来を見据えた布石で「よりお客さまに優しく、メニューの多いロケットに」

          「その1」はこちら 将来を見据えた「ロングコースト」への布石 H3ロケット4号機は、「きらめき3号」を分離したあと、もうひとつ重要なミッションに挑む。それが「ロングコーストミッションを見据えたデータ取得」である。  前述のように、静止衛星を打ち上げる場合、ロケットで衛星を静止軌道に直接投入することは難しいため、GTOに投入することが多い。ただ、一言でGTOといっても、さまざまな種類がある。  いわゆる"通常のGTO"と呼ばれるのは、近地点高度(地球に最も近い点)が数百k

          H3ロケット4号機、ここに注目(その2)―将来を見据えた布石で「よりお客さまに優しく、メニューの多いロケットに」

          H3ロケット4号機、ここに注目(その1)―初の静止衛星打ち上げ、「H3のひとつの仕上げに」

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年11月4日に、H3ロケット4号機を種子島宇宙センターから打ち上げる。  今回は、H3として初めて静止衛星を打ち上げる。責任者は「静止衛星の打ち上げは、H3のひとつの仕上げという意味で非常に重要なミッションだ」と意気込む。  また、打ち上げ準備にかかる時間の短縮や、地上設備の改良など、新しい要素もある。 H3ロケット4号機のミッション H3はJAXAと三菱重工が共同開発している大型ロケットで、現在運用中のH-IIAロケットの後

          H3ロケット4号機、ここに注目(その1)―初の静止衛星打ち上げ、「H3のひとつの仕上げに」

          H3ロケット4号機、打ち上げを4日に再設定―2日は天候悪化の予想

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月31日、H3ロケット4号機の打ち上げについて、11月4日に再設定すると発表した。  30日の時点では11月2日に予定されていた。しかし、31日に行った天候判断の結果、打ち上げ当日(2日)の天候がより悪化し、打ち上げ時の気象条件が整わないことが予想されることから、再設定を決定したという。  新しい打ち上げ予定は以下のとおりとなっている。 打ち上げ日:2024年11月4日(月) 打ち上げ時間帯:15時48分~17時30分(

          H3ロケット4号機、打ち上げを4日に再設定―2日は天候悪化の予想

          H3ロケット4号機、11月2日打ち上げへ―バルブの問題は解決、機体の準備は整う

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月30日、H3ロケット4号機の打ち上げ日について、11月2日に決定したと発表した。  28日の時点では30日に打ち上げが予定されていたものの、当日の天候悪化が予想されることから延期していた。  4号機の打ち上げは、天候不良や機体の問題などにより、これまでに3度延期されている。ただ、2度目の延期の原因となった第2段ロケットエンジンのバルブの問題については解決し、機体側の準備は整っているという。 11月2日打ち上げへ H3ロ

          H3ロケット4号機、11月2日打ち上げへ―バルブの問題は解決、機体の準備は整う

          H3ロケット4号機、打ち上げ延期―要因は「氷結層」

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月28日、30日に予定していたH3ロケット4号機の打ち上げを延期すると発表した。  打ち上げ当日の天候悪化が予想されるためだという。新しい打ち上げ日については、決定し次第発表するとしている。 要因は「雷」 H3ロケット4号機は、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載し、30日午後に種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる予定だった。  JAXAによると、現在の気象予報では、30日は雷の発生と強風が懸念

          H3ロケット4号機、打ち上げ延期―要因は「氷結層」

          H3ロケット4号機の打ち上げ、30日に再設定―万全を期すため部品交換

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月22日、26日に予定していたH3ロケット4号機の打ち上げについて、ロケットの第2段エンジンに問題が見つかったため、30日に再設定すると発表した。  JAXAによると、射場における打ち上げ準備中の機能点検で、第2段エンジンの燃焼室冷却バルブ(CCV)の作動時間が一時的に規定を超える事象が発生したという。  その後の機能点検で、この事象は解消したものの、原因となった部品や影響を受けた可能性のある部品の交換、類似した箇所の点検

          H3ロケット4号機の打ち上げ、30日に再設定―万全を期すため部品交換

          H3ロケット4号機、26日打ち上げへ―初の静止衛星打ち上げ、将来の能力向上に向けた布石も

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年10月26日に、H3ロケット4号機の打ち上げを予定している。  4号機には防衛省の通信衛星「きらめき3号」を搭載する。H3にとって初めての静止トランスファー軌道への打ち上げとなり、さらに衛星分離後には、将来の打ち上げ能力向上を見据えた、飛行技術のデータの取得にも挑む。 H3ロケット4号機のミッション H3ロケット4号機は、防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載し、静止トランスファー軌道(GTO)に投入する。H3にと

          H3ロケット4号機、26日打ち上げへ―初の静止衛星打ち上げ、将来の能力向上に向けた布石も

          ジェフ・ベゾスさんがニヤリと「So You're Telling Me There's a Chance」って言い放つところが見たくないと言えば嘘になる

           先日、映画を2本立て続けに見る機会がありました。  一本は学生のバンドもの。ダメ人間な青髪のベーシストが愛しくて。  もう一本は、『ジム・キャリーはMr.ダマー(原題:Dumb & Dumber)』という、1994年公開のコメディ映画です。  この映画を見たきっかけは、"So You’re Telling Me There’s a Chance"という台詞の存在でした。本当にただこの台詞のためだけだったのです。おそらくなかなかわかってもらえない理由だと思うので、順を追

          ジェフ・ベゾスさんがニヤリと「So You're Telling Me There's a Chance」って言い放つところが見たくないと言えば嘘になる

          H-IIAロケット49号機、打ち上げ成功 「難しい気象条件、最後の最後まで見極めた」

           内閣衛星情報センターと三菱重工は2024年9月26日、「情報収集衛星レーダー8号機」を搭載したH-IIAロケット49号機の打ち上げに成功した。  H-IIAは、次の50号機で退役となり、後継機のH3ロケットにその任を引き継ぐ。また、情報収集衛星は、レーダー8号機によって宇宙からの情報収集能力がより強固なものになり、2026年以降にはH3によって新たな衛星を打ち上げ、さらなる強化を目指す。 H-IIAロケット49号機の打ち上げ H-IIAロケット49号機は、9月26日14

          H-IIAロケット49号機、打ち上げ成功 「難しい気象条件、最後の最後まで見極めた」

          H-IIAロケット49号機、9月16日の打ち上げを中止 高層風の予測が条件満たさず

           三菱重工は2024年9月16日、同日午後に予定していたH-IIAロケット49号機の打ち上げを中止すると発表した。  打ち上げ時の高層風の予測が条件を満たさないためだという。  新しい打ち上げ日については、決定し次第発表するとしている。 理由は高層風 H-IIAロケット49号機は内閣衛星情報センターの情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、9月16日14時24分20秒に、種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げられる予定だった。当初、打ち上げは11日に設定されていたが

          H-IIAロケット49号機、9月16日の打ち上げを中止 高層風の予測が条件満たさず

          H-IIAロケット49号機、9月16日打ち上げへ 「最後まで気を抜かず、必ず成功させる」

           内閣衛星情報センターと三菱重工は、2024年9月16日に、情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載したH-IIAロケット49号機を打ち上げる。  H-IIAは50号機での引退が決まっており、打ち上げは残り2機となる。関係者は「手を抜いたり、気を緩めたりせず、これまでどおり確実に作業し、必ず打ち上げを成功させたい」と力強く語る。 打ち上げに向けた準備は順調 H-IIAロケット49号機は、内閣衛星情報センターの情報収集衛星「レーダー8号機」を搭載し、所定の軌道へ打ち上げることを

          H-IIAロケット49号機、9月16日打ち上げへ 「最後まで気を抜かず、必ず成功させる」