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エモい夜を生きている

ここ最近、ほぼ毎週末飲んでいます。

4週間前の週末は金曜日に焼鳥屋で飲んで、カラオケ行って、朝5時に同僚2人を引き連れて帰宅。ひとつのマットレスで川の字になって寝て、翌日の土曜日に起きて、夕方ごろから家でまた飲んで、その晩も川の字就寝。2連泊。そのまた翌日、日曜日の昼にラーメン食って解散。

3週間前は飲みに行くかー、という話になったものの、いったん家に帰ったら寝ちゃった(結局人が集まらずバラシになった模様)。

先々週、金曜日は弊部署スタッフの送別会だったので、朝3時半起きだったのに日付変わって午前2時ぐらいまで飲酒。翌土曜日は同僚の家で餃子パーティー。結局朝5時まで飲んでいた(川の字就寝を打診されるも固辞して帰宅)。

んで、先週の金曜日は日本から会社のスタッフが来ていたので焼鳥屋で飲んで、「せっかくだから久しぶりにKTV(※キャバクラみたいなものです)行くかー!」なんちゅう話になり、「めちゃくちゃ眠いから帰る」って言ったら却下され、KTVで2時間ほど飲み、歌い、踊り、太鼓叩いて、つまりは大騒ぎしてボロッカスになって3時頃に同僚を伴って帰宅。川の字ではなく、同僚をマットレスに寝かし、私はソファで就寝。翌日は夕方ごろから同僚のアメリカ人のホームパーティで飲酒。気の良いアメリカン特製の変なカクテル飲んだら一発でベロベロになる。この日はちょっと早く23時頃に帰宅。でも、また街に出てラーメン食って24時半頃再度帰宅。

端的に言って、むちゃくちゃ、でございます。少なくともアラフォーの過ごし方ではない。こんな生活をしていたら馬鹿になる。元から馬鹿側ではありますが。

とにかく暇です。セブは。本当にやることがない。

金曜日の夜の過ごし方と言えば「飲み屋で飲むか、クラブで踊るか、カラオケ(もしくはKTV)で歌うか」ぐらいの選択肢しかない。酒、そんなに強くも好きでもないんだけど、仕方がない。暇なので。

金曜日の仕事が終わると「なんかやることねーかなー」なんつって集まって、ダラダラダラダラ飲む。セブには「終電」という概念がなく、皆似たような場所に住んでいて帰りも歩いてパパっと帰れちゃうから、いくらでもダラダラできちゃう。

結果、毎週3時とか5時まで飲んじゃう。話すことなんてない。飲むのもだいたい毎日顔を突き合わせてるメンツだし。どちゃくそにしょうもない下ネタと、これまで何度もこすりまくった笑えるエピソードで何度でも笑う。同じ話を延々としている。おそらく皆、別れるのが惜しい。なぜならまだ、夜が続いているから。

この飲み方には既視感があります。そう。私はこの飲み方を知っている。このセブでの飲み方はまさしく、大学生の飲み方です。

とにかく暇で暇で、時間は無限と思えるほどにあっても金はなく、「つぼ八」で生産性皆無の話をダラダラしているあの感じ。始発に乗るため駅に向かってトボトボ歩き、「あー。今日バイトだりーなー」とか言ってるあの感じ。

約20年の時を経て、私はふたたびあの時代を生きている。これが良いとか悪いとかではなく、生きちゃってるんですね。

私は「出会い」とか「人脈」とか「異業種交流」とかに関しては甚だ懐疑的な人間です。まぁ、それがそんなに必要とされない仕事しかしてこなかったというのもあるし、無理矢理作った人脈ってマイナスの側面の方が大きいというか……。いや、それを活かした生き方があるのも理解しますが、なんか別に、無理矢理人脈作ることはねーなー、というのが私の見解です。

セブ島にもありますよ。「出会い」「人脈」「異業種交流」をお題目に掲げた集いが。日本より世界が狭い分、そういうのにぶち当たりそうになることが結構多い。

ぶち当たりそうになるたびに、私は頭を低くして身を伏せます。ぶち当たったらたまらん。間に合ってる。「繋ぎますね」って言葉、すごく苦手。

なんか、健全な感じがしなくてね。なんか無理にそんなことしなくてもへらへらしてればゆるやかでも勝手に知り合いは増えていくし、その中で気の合う人間との関係を醸成していく方が健全な感じがするんですよね。二度と会わない人、特に会おうとも思わない人のFBの友達申請がバカスカ増えても意味なくない?

セブ島にやってきて、特に何もしてないですけど同僚をはじめとした多くの知り合いができました。「そろそろ友達って言っても……いい?」みたいな人もできました。自宅に泊まりにきたら、まぁそれなりに友達でしょう! そういう人間と知り合えただけで、もうなんかそれで十分。満足。満腹。私の世界は着実に広がっている。

この年になって新たに朝5時まで飲んで、ゲラゲラ笑い合って、なんなら家で雑魚寝して、そういう人と出会えたことを私は嬉しく思っています。拗ねず、閉じず、清々しく生きていればそういうことになる。

ここは熱帯。気の良い人間は少なくない。

私はいま、超エモい夜を生きている。

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