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【S】新ユニフォームを観察しよう!【CREWユニフォーム篇】

 久しくユニフォームについての更新をしていなかったが、ヤクルトが来季のファンクラブ用ユニフォームであるCREWユニフォームを発表したので、そのことについて書いていくこととしよう。

上下カラーは薄い色に限る

 MLBを見ていると最近上下紺色や黒色で揃えられたりしているユニフォームをよく見かけるが、日本人のSNSでの反応はいいものではない。今季もボルティモア・オリオールズのシティコネクト・ユニフォームが上下黒、シアトル・マリナーズの同じくシティコネクト・ユニフォームはシャツが青、パンツが黒という組み合わせだったが、やはりSNSを見ると「体操服」との声が多く挙がっていた。これは今季ヤクルトが着用したCREWユニフォームにも言えることで、上下紺色のユニフォームは様々なところで「体操服」と連呼されていたのだ。

 MLBはアメリカの価値観なのでいいだろうが、NPBで全く同じことをしてしまうと不発に終わってしまうのだ。MLBの流行りで若手選手がアッパースイングを真似て、全く結果が残せなくなるのと同じことだ。やはりNPBでは、紺や黒を使う場合はシャツのみ色つきとし、パンツは白にする「セパレートタイプ」のユニフォームが強く根付いているのだ。デザイナーの方も球団から「こう、こう、こうしてくれ」と頼まれた範疇でやっているのだろうが、個人的には今回発表された上下を淡い水色で揃えたもののほうが好きである。

「水色×赤」至高の組み合わせ

 今回発表された新CREWユニフォームに対するSNSの反応を見ていると、やはり広岡達朗氏や故野村克也氏が監督をしていた昭和50年代から平成初期のビジター・ユニフォームを思い出すとの声が多く見られたが、当時モノは「Yakult」の胸マークは紺色に赤の縁どり、そして胸番号は紺色で平成に入ってから赤字になっているので、今回の「赤に紺色の縁どり」とは真逆である。ただ、水色のユニフォーム生地に赤色のマークというのは至高の組み合わせである。

 この組み合わせで1番最初に思い浮かぶのは、今春のWBCで活躍したヌートバーが所属するセントルイス・カージナルスのオルタネイト・ユニフォームだ。今回のヤクルトと同じく、昔のビジター・ユニフォームをオマージュしたような色合いで人気を集めている。また日本の野球ファンには、度会隆輝が所属する社会人野球チームのENEOSのビジター・ユニフォームもおなじみなのではないか。古くでは川崎球場時代のロッテや、「江夏の21球」の時代の広島が水色×赤のユニフォームを着用。今回のCREWユニフォームは、「NPBが忘れていた何か」を想起させるような、素晴らしいものであると言えるだろう。

最後に

 このユニフォームを縁どり刺繍で作ったら、この上なくかっこいいのでは?とも思うが、やはり灼熱の神宮球場でプレーする選手の身になるとそういった提言は酷である。毎年このnoteでお届けしている拙文、「独断と偏見でサード・ユニフォームアワード2024」の1枠が早くも埋まってしまったなという印象だ。

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