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【セ】ドラフト会議、各球団の補強ポイント【Bクラス篇】

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 「運命の1日」を迎えるドラフト候補生はどのような気分なのだろうか。第1志望の会社に入れるかどうかを、全国ネットで中継されるのだから緊張は凄まじいことだろう。先回はAクラスのドラフトを降順に考えたが、今回は課題の多いBクラスを昇順に考えていくこととしよう。

中日


上位:大社投手(先発タイプ)
中位:大社投手(先発タイプ)
下位:高卒投手


 この球団は、1位から最下位まで全員投手をとってもいい。野手は昨季、1昨季のドラフトで獲得した選手の開花を待つしかないが、投手陣は二軍が回らない状態。酷使された故障者の穴を埋めるためにまた別の投手が酷使され、また故障者が出てしまうという負の連鎖を繰り返しているのだ。従って、今ドラフトでは最低4人、あわよくば育成も数えて10人近く投手を指名していいと考えている。

 そこでドラフト1位は満を持して、国学院大の武内夏暉か青学大の常廣羽也斗を獲得して欲しいものだ。彼らのように、上半身を強く使うフォームの投手はナゴヤドームのマウンドによく合う。中央大の西舘勇陽も素晴らしいが、制球力に難のある投手が中日に入ると苦しむ傾向がある。今春に劇的に改善されてはいるものの、そこが気がかりだ。

 また、2位でも好素材の即戦力投手を期待できる人材を指名すべきだ。不名誉ながら、中日のウェーバー順は先頭。ドラフト1位から漏れた、最高ランクの投手を指名して欲しいものだ。ここでは名城大の岩井俊介や、亜大の草加勝を抑えておきたい。また3〜4位でも投手。三菱重工WESTの竹田祐や大商大コンビの上田大河、高太一らが候補になるだろう。

 下位では未来ある高校生を。いつも通り、地元の高校から数名取りたいところではあるが、今年は中部地方の高校生が不作である。喉から手が出るほど欲しいという選手は、東邦高の宮國凌空くらいではないか。また、大学生ではあるものの中京学院大の赤塚健利は素晴らしい素材だ。即戦力ではないが、きちんと鍛え上げられたら巨人にいたマシソンのような、角度のあるいい投手となるだろう。5位以降で残っていたら指名したい選手だ。

ヤクルト

上位:大社投手(先発タイプ)、大社野手
中位:長打を打てる野手
下位:球歴問わず投手

 ヤクルトはジェットコースターに乗っているかのごとく、連覇から一気に5位へと落ちてしまった。これは間違いなく連覇疲れ。先発ローテーションが常に10人近くで回っていた昨季までが考えられないような投手陣の崩壊。ただ中日とは違い、あくまでも「一軍で使える投手がいない」と言うべきだろうか。

 ドラフト1位では、もちろん大学生、社会人の投手を。とにかく、長い回を投げられる投手が欲しいのではないか。となるとやはり東洋大の細野晴希。200球近くを投げられるタフネス左腕だ。また、勝ち星を期待するのならば中央大の西舘勇陽。こちらは制球力はないものの要所要所を抑えられる安定感があり、コンスタントに勝ちを積み重ねられるのではないか。

 そして2位で残っていたらENEOSの度会隆輝を指名するのではないか。もしかすると、ヤクルトの2位指名はウェーバー順ではじめの方なので、ここで即戦力投手を指名して1位で渡会ということもあるだろう。来年のチーム再建を目指すなら1位で大社投手、数年後を見越すのならば1位で渡会となるのではないかと予想する。

 3〜4の中位では長打の打てる野手を。できることなら、村上宗隆がMLBへと旅立った際の後釜になるような一塁、三塁の両コーナーを守れる選手を指名すべきだ。となると、村上がMLBに挑戦するであろう3〜5年後に主力となっている選手。となると、素材型でじっくりと育てることを目的とした高卒選手か、今季の澤井廉のように二軍で経験を積ませながら大成させることを目的とした、打棒の一芸に秀でた大学生を取るべきだろう。となると、鹿児島城西高の明瀬諒介か、沖縄尚学高の仲田侑仁らが候補となるのではないか。下位指名では球歴関わらず投手を。前述の通り、一軍で使える投手が著しく不足しており、さらにその「使える投手」もベテランが多い。世代交代が必要な時期に差し掛かっているのだ。

巨人

上位:左腕投手
中位:捕手を含めたセンターライン
下位:打力に優れた野手

 皆様お気づきだと存じるが、セ・リーグの全ての球団のドラ1を「投手」と予想している。やはり指名打者制がないので、セ・リーグは投手が何人いても足りないものだ。ただ、巨人のドラフト1位候補の投手は前置詞に「即戦力」をつけなくていいだろう。戸郷翔征や山崎伊織など、若手の台頭はセ・リーグで頭1つ抜けているのではないかと感じる。ただ、田口麗斗やメルセデスを放出したことが響いており、左腕投手で先発として期待できるのは横川凱ぐらいではないか。その他の左腕はくすぶっているので、巨人の補強ポイント筆頭なのだ。

 そこで指名すべきは桐蔭横浜大の古謝樹か、国学院大の武内夏暉だ。前者は先発、救援問わずに活躍できるだろう。イメージとしては阪神の岩崎優や、ヤクルトの高橋奎二だ。後者は確実に先発1本。広島の床田寛樹や、中日の大野雄大のような本格派。どちらも素晴らしいが、個人的に巨人に推したいのは後者だ。内海哲也以来、左腕のエースが不在となっているだけにローテーション投手のバリエーションを増やすという意味でも武内を指名すべきだと感じる。

 野手では捕手を含めたセンターラインを。今季、門脇誠が遊撃手として、中山礼都が二塁手として台頭したものの、依然吉川尚輝や大城卓三を越えられる選手は現れていない。中堅手に関しては、専ら外国人に任せているという状況が守備陣の不甲斐ないプレーに影響しているのではないか。優勝するためには、やはりセンターラインを数年単位の固定ができる日本人で固めるべきだ。内野手であればヤマハの相羽寛太。こちらは阪神の頁でも候補に挙げたが、守備に関して言うと今ドラフトでは五本の指に入る名手だ。高卒社会人なので年齢的にも若く、寺内崇幸のような二遊間のどちらでも活躍できるユーティリティープレイヤーとなるのではないか。また、同じ高卒社会人の二遊間で三菱重工EASTの津田啓史も巨人からしたら喉から手が出るほどに欲しい選手なのではないか。こちらは打力も優れており、全てにおいて平均的といった、何でもそつなくこなせるタイプの選手だ。

 中堅手を指名するのならば山梨学院大の宮崎一樹。攻守にスピード感溢れるプレーは、若い頃の長野久義を彷彿とさせる。足の早い外野手が重信慎之介くらいしかおらず、またその重信もベテランになりつつあるのでこの選手はピンポイントで当てはめられる選手だ。

 下位指名では打棒に期待できる人材を。前述した今季台頭を見せた若手達は、皆ミート打撃という感じで、パワーで圧倒するタイプの選手はいなかった。強いて名前を挙げるなら秋広優斗がそのタイプに近いが、彼が将来的に3割か30本かのどちらを残す可能性が高いかと考えると3割の中距離打者だろう。となると、2割半ばの打率でいいので、30本40本という本塁打を期待できる選手を指名するのではないか。従って名前を挙げるなら、皇学館大の村田怜音だ。柳田悠岐や村上宗隆を右打ちにしたような、スイングをするだけでもお金が取れるのでは無いかと感じてしまうような選手だ。現在、岡本和真と中田翔の併用となっている一塁手を3年後に奪うような選手なのは間違いないと断言出来る。

最後に

 ここまでの長い駄文を、読んでいただいた方には感謝申し上げる。それでは、セ・リーグ全6球団の1位指名選手を予想して挙げよう。

神:古謝樹(桐蔭横浜大)
広:常廣羽也斗(公言)(青学大)
横:細野晴希(東洋大)
巨:武内夏暉(国学院大)
ヤ:細野晴基(東洋大)
中:武内夏暉(国学院大)

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