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【詩】ヒマワリへ2〜シロクマ文芸部〜

ヒマワリへと凱旋する
太陽の眷属である妹が
華やかな夏を引き連れて
真っ白な入道雲とか
キラキラ輝く波打際とか
うっとりするような白鳥座とか
ありとあらゆる喜びとともに
とこしえの黄金の都市ヒマワリへ
私は彼女を抱きしめる
ああ 燃えるように美しい私の妹よ
互いに持たないものへの憧れが
揺らめいて吐息を重ねる
移ろう季節の切なさは
瞬きの合間の夢のごとし
首元に巻いた新しいスカーフに
彼女の残り香をまとわせ
私は扉を開けた
色づいてゆく世界に微笑みかける
芳醇なる時間の始まりだ


小牧さんの企画、シロクマ文芸部
今週はヒマワリへ、から始まる文章。
ふと思いついたので
2作目も参加させていただきます。

まだまだ日差しの強い日もありますが、
NYはすっかり秋の気配です。
そんな移りゆく季節をお伽話風に。
絵が浮かぶ言葉が大好きです。
読んでくださった方の中にも
風景が広がりますように。


ヒマワリへ1はこちらです。
これも短い詩、
よかったら読んでみてください。


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