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JISの安全色のアップデートが素晴らしい!

JISのピクトグラム(図形)は看板や標識などをデザインする人たちには馴染み深いものです。

上の図などは誰もが目にしたことがあるでしょう。

JISのピクトグラムをそのまま使っていないにしても、参考にしているデザイナーも多いと思います。

この図はJIS(日本工業規格)という団体がつくっており、より多くの人へわかりやすく情報を伝えることを目的にデザインされています。

そのクトグラムの色が、今年2018年4月に改定されました。http://www.meti.go.jp/press/2018/04/20180420006/20180420006-2.pdf

改定目的は下記の通りです。

今回の改正では、(中略)世界に先駆けて、一般の人だけでなく多様な色覚を持つ人だれもが識別できる色を選定し、規格に採り入れました。

信号機に代表されるように、色は情報を伝えるための重要な要素の一つです。海外にいったとき文字は読めなくても、赤色で塗りつぶされていたらなんとなく「危ないんだな」ということを認識することができます。

今回はそのような安全色が、色覚異常者にとって識別しやすいように調整されたようです。具体的に改定された内容は下図の通りです。

確かに、わかりやすくなった。

自分も看板のデザインをするときに、JISのデータを使っていました。
そのときに「この黄色、なんでこんな明度が低いんだろ?」とか、「緑が深すぎないか?」と感じていました。その時ひっかかっていたことがすべて解消されています。

自分は2型色覚異常(緑が弱い)なので、特に緑色のアップデートは明らかに改善されていることが実感できます。それだけではなく、色覚異常者の多くが苦手な黄緑とオレンジの識別に対してもきちんと気をつかっています

緑色の色調整の方向性は下記のように書かれています。

1型・2型色覚の人には緑でなく灰色に感じられ、ロービジョンの人には青と見分けにくかったため、黄みに寄せた。

色覚異常ではない方にとってはこの説明は分かりづらいかもしれません。

色覚異常者の場合、深い緑より黄色が混じっていたほうが緑だと認識しやすいのです。ただし、黄色が強すぎて黄緑になると、次はオレンジとの識別が難しくなってしまいます。今回のJISの緑色は、このあたりの調整が絶妙に良い!と思います。

少しずつ、世の中はアップデートされていっているんだなぁ、とちょっと感動しました。

サインやラベルのデザインをされる方なら、JISのピクトグラムのデータはすでに持っていると思います。自分も昔、先輩からそのデータを引き継いで使っていました。Illustrator 8のデータでしたが。

しかし、JISは割と頻繁にアップデートをしています。

今年JISが改定した6つ色については、より多くの人が見分けられる色としては非常に完成度が高いです。例えば、色で見分ける操作部を検討するときにも、資料として役に立つと思います。

デザイナーとしては、年に一度は「JISの改定がないか?」と確認したほうがいいと感じました。

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