エネルギー値は色に出でけり。

なぜか最近、通勤途中や街で見かける人の
ファッションにハッとすることが多い。

思い出そうとすると、だいぶ記憶が欠けているけど。
例えば、駅の改札口に入ろうとしていた、
ショートカットにリュックの女性。
短めの丈のマゼンタ色と、もう一色は忘れたけど、
バイカラーのダウンジャケットに、
ネイビーのコットンぽい生地のロングスカート。
足元はオレンジだったかのスニーカー。
颯爽と改札に入って消えていったので、
本当に一瞬だった。

今日、仕事のお昼休みに外ですれ違った男性。
すぐにズボンに違和感があって、
目が吸い寄せられた。
だって、左右の色が違うんだもの。

片方は確かベージュ、もう片方はグリーン。
一瞬、見間違えたかと思って目を疑う。
もう少し濃いベージュ系のハーフコートを羽織ってて、
ちょっとロングヘアで、なんと口元のマスクは
ビビットなオレンジ色!

会社に戻らなきゃいけないので、
詳しくその男性を観察する間もなく、
おじさまを見送ったのだった。

仕事終わりにスーパーに寄って、少し食材を買う。
いつもの地元のスーパーで、食材は地下にある。
1階へ上がるエスカレーターに、いつものように乗る。
ふと、目の前の女性の足元に吸い寄せられた。

全身黒のダウンコートに、細めの黒パンツ。
だけど、靴の色がターコイズブルー。
シックだけど、足元だけ春を先駆けているような。
柔らかい革のフラットシューズみたいなのを
履いてらっしゃった。
目を上げると、おしゃれなショートカットの
少しご年配の女性だった。

その時々のファッションに取り入れたい色、
気になっている色で、自分の状態の変化が分かる気がする。
エネルギーの気が少ないときは、アースカラーや
くすんだ落ち着いた色を選んでいる。

お年寄りでグレーや地味な色を着ている人を見ると、
昔はなんであんな暗い色、と思っていたけど、
今、自分が40後半、50近くになってきて分かる。
鮮やかな色みに気持ちがついていかない時期もあるのだ。

なので逆に、自分より年上に見える人が、
レモンイエローのコートを羽織ってるのを見ると、
心のエネルギー値が高い人なんだろうなぁと感心してしまう。

まだ私は春らしい明るい色は欲していない、と思う。
でも、街でハッとする色使いや着こなしの人に
自然と目が行ってしまうのは、
何かまた変わり時なのかも知れないなぁ、と
楽しみにも思っているのだった。



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