見出し画像

ブランディングの第3ステップ②+:ターゲットを特定する具体的な方法

ターゲット絞り込みの具体的手順

ブランドを成功させるためには、誰に向けて商品やサービスを提供するのかを明確にすることがとても大切です。ここでは、ターゲットを特定するための優しい手順を説明します。しかし、実際に外注でやろうとすると、量や深さにもよりますが、定量・定性調査で150万円~800万円くらいまでかかります。お金をかけたくない、かけられない会社も多いと思いますので、お金をかけないでターゲットを設定する初歩的な方法も提案しておきます。全部やったわけではありません。目的はターゲットはこの人たちだ!というのが、共通認識として理解できればよいのです。

1. 市場調査とデータ収集

まず、ターゲットを見つけるために必要な情報を集めます。これには次の方法があります。

方法:

  • 顧客データ: 既存のお客様の年齢や性別、どんな商品を買ったかを調べます。例えば、どの年齢層の人がよく買ってくれるのかを見ます。

  • 競合分析: 競争相手がどんなお客様をターゲットにしているかを調べます。例えば、競合のSNSフォロワーを見てみると良いです。

  • 市場トレンド: 最近の流行やお客様の行動の変化を調べます。Googleトレンドなどの無料ツールを使ってみましょう。

お金をかけずにできる方法:

  • SNS分析: InstagramやTwitterのフォロワーを分析するために、無料のツールを使います。例えば、フォロワーがどのような投稿に興味を持っているかを見てみます。

  • オンラインフォーラムの調査: インターネット上の掲示板を利用して、ターゲットに関連する話題や意見を集めます。例えば、子育てに関するフォーラムを調べると、子育て中の人々の関心や悩みが分かります。

  • アンケート調査: Google Formsを使って、既存のお客様やウェブサイト訪問者に簡単な質問を送り、回答を集めます。例えば、「どのような商品が欲しいですか?」と尋ねます。

2. お客様をグループ分けする(セグメンテーション)

次に、集めたデータを基にお客様をいくつかのグループに分けます。

方法:

  • 年齢や性別で分ける: どの年齢層や性別の人が多いかを見ます。例えば、「20代女性」や「30代男性」といったグループです。

  • 地域で分ける: どの地域に住んでいる人が多いかを見ます。例えば、「関東地方」や「関西地方」といった地域です。

  • ライフスタイルで分ける: お客様の趣味や価値観、どんな生活をしているかを見ます。例えば、スポーツが好きな人や健康に気を使う人などに分けます。

  • 購買行動で分ける: どんな商品をどれくらいの頻度で買っているかを見ます。例えば、「頻繁に購入する人」や「時々購入する人」です。

お金をかけずにできる方法:

  • アンケートツール: SurveyMonkeyやGoogle Formsでデータを集めます。簡単な質問を作り、答えてもらいます。

  • SNSのインサイトツール: SNSのプラットフォームでフォロワーのデータを見ます。例えば、どの投稿が人気かを調べます。

  • ウェブ解析ツール: Google Analyticsを使って、ウェブサイト訪問者のデータを分析します。例えば、どのページがよく見られているかを調べます。

3. ターゲット評価

各グループを評価して、一番魅力的なターゲットを選びます。

評価基準:

  • 市場規模: そのグループの人数が多いか。例えば、「20代女性」が多いかどうかを見ます。

  • 成長性: そのグループが将来成長する可能性があるか。例えば、「健康志向の人々」が増えるかどうかを見ます。

  • 収益性: そのグループから得られる利益がどれくらいか。例えば、「高価な商品を買ってくれる人」が多いかどうかを見ます。

  • アクセス可能性: そのグループに簡単にリーチできるか。例えば、「SNSをよく使う人」ならばアクセスしやすいです。

  • 競争優位性: そのグループで競争相手に勝てるか。例えば、「他社がまだターゲットにしていないグループ」を狙います。

お金をかけずにできる方法:

  • データの再利用: 既存の顧客データや無料の市場レポートを利用して評価します。例えば、過去の購入履歴を分析します。

  • シンプルなスコアリングモデル: エクセルなどを使って各グループにスコアをつけ、比較します。例えば、各評価基準に点数をつけて合計します。

  • 競合の無料リサーチ: 競合他社のウェブサイトやSNSから得られる無料情報を活用します。例えば、競合の人気商品やキャンペーンを調べます。

4. ターゲットの欲しいもの(ウォンツ)、必要なもの(ニーズ)、深い理解(インサイト)の抽出

選んだターゲットについて、さらに詳しく理解を深めます。

方法:

  • 顧客インタビュー: 既存のお客様にインタビューを行い、具体的な欲しいもの(ウォンツ)や必要なもの(ニーズ)を引き出します。例えば、「もっと便利な機能が欲しい」といった意見を聞きます。

  • フィードバック収集: オンラインレビューやSNSのコメントから、顧客の声を集めます。例えば、「この商品が便利だった」「もう少し改善してほしい」といった意見です。

  • ペルソナ作成: 得られた情報を基に、典型的なお客様像(ペルソナ)を作成します。例えば、「30代女性、健康志向で料理が好き」といった具体的な人物像を描きます。

私は昔から、このペルソナのいろんなパターン作ってもってくる人を胡散臭いと思ってしまいます。広尾に住んでて、IT系の会社で年収700万円のOLで、一人暮らしで、ジムに通っていて、美容院にいくらつかって、ネイルにいくらつかって、好きなブランドは●●で、……。「そいつ、つれてこい」と言いたくなります。世の中に何人いるんだよ、と。ライフスタイル程度なら理解できます。データからリアルを読み取りましょう。

お金をかけずにできる方法:

  • SNSアンケート: InstagramストーリーやTwitterのアンケート機能を使って顧客の意見を集めます。例えば、「どんな機能が欲しいですか?」と尋ねます。

  • メールインタビュー: 既存のお客様にメールで簡単な質問を送り、回答を集めます。例えば、「最近購入した商品についてどう思いますか?」と聞きます。

  • 無料の顧客フィードバックツール: Google FormsやTypeformを使って、フィードバックを収集します。例えば、「サービスの改善点について教えてください」と尋ねます。

一人に注視する方法

本当に予算がなくて時間もない場合に、一番大切なのは「絶対に買ってくれる一人の人」にフォーカスすることです。その一人の人が何を望んでいるか、何が必要かを深く考えることで、より現実的なマーケティング戦略を立てることができます。お金がないときは、ふわっと考えるより、「この人が多分ターゲット層で代表的な意見を言ってくれそうな人だ!」と思い込んで話をきくしかありません。

具体的な方法:

  • 一人の顧客を深く理解する: その人がどんな商品を買うのか、どんな情報に興味を持っているのかを調べます。

  • 個別対応: その一人の顧客に対して、特別なメッセージやオファーを提供します。例えば、その人が興味を持ちそうな商品を紹介します。

  • カスタマイズされたアプローチ: その一人の顧客に合わせたマーケティングキャンペーンを実施します。例えば、その人が興味を持ちそうなSNS広告やメールを送ります。


まとめ

ターゲットを特定するためには、市場調査とデータ収集から始まり、お客様をいくつかのグループに分け、評価し、最終的に一番魅力的なターゲットを選びます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?