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ブランディングがインチキに思われるのが嫌なので、プロがブランディングを教えます。ブラン…

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ブランディングがインチキに思われるのが嫌なので、プロがブランディングを教えます。ブランド戦略・戦術構築の専門。分野は製薬、家電、光学機器、飲料、IT、食品、外食、不動産、生協、学校、自治体、政策、危機管理など。社員研修、大学、専門学校、高等学校での授業も設計。

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ブランディングの第5ステップ:ブランド価値の深淵を洞察する

私オリジナルのフレームワークのパーツがあります。長年戦略を作ってきて、この1ステップを入れるだけで俄然と認知ゴールや戦略の深みが増してくるセッションです。 本来は公開しないものとしていましたが、本当に使えるブランディングを学んでいただき、インチキブランディングを駆逐したいので公開することにしました。 これは、多くの場所で見られる表面的なブランディングを一気に深みのあるものに変える力があります。 ブランド戦略を深める:本質を見つめ直す ブランド戦略を考える時、機能価値や

    • ブランディングの第4ステップ:顧客理解・ウォンツ・ニーズ・インサイト

      ウォンツとニーズ ブランド戦略を構築する上で、「ウォンツ(今すぐにでも欲しいもの)」と「ニーズ(潜在意識下であれば欲しいもの)」は非常に重要な要素です。 約20年間の戦略構築の経験から、競争が激しい市場(レッドオーシャン)以外では、さらに深いインサイトまで行く手前のウォンツやニーズを抽出することでブランド戦略の要諦となることも、よくあります。 飲料、お菓子、洗剤などの大衆消費財のマーケットでは、熾烈な開発・販売競争が繰り広げられています。そこではウォンツやニーズが既に出

      • ブランディングのキモ:まずは顧客の声を聞こう

        顧客調査の重要性ブランディングやリブランディングを行う際、ターゲットを決めるための調査が欠かせません。このプロセスにおいて、「既存のお客様だけで十分ですか?」と聞かれることがよくあります。 ロイヤルカスタマーを探せ新しい商品や新しい顧客をターゲットにする場合には、その調査も必要ですが、初めてブランディングを行う場合や既存ブランドをリブランディングする場合には、まずその商品やサービスを一番気に入ってたくさんお金を使っくれるロイヤルカスタマーに話を聞くことが最も効果的です。

        • ブランディングの第3ステップ②+:ターゲットを特定する具体的な方法

          ターゲット絞り込みの具体的手順 ブランドを成功させるためには、誰に向けて商品やサービスを提供するのかを明確にすることがとても大切です。ここでは、ターゲットを特定するための優しい手順を説明します。しかし、実際に外注でやろうとすると、量や深さにもよりますが、定量・定性調査で150万円~800万円くらいまでかかります。お金をかけたくない、かけられない会社も多いと思いますので、お金をかけないでターゲットを設定する初歩的な方法も提案しておきます。全部やったわけではありません。目的はタ

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        • ブランディングの第4ステップ:顧客理解・ウォンツ・ニーズ・インサイト

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          ブランディングの第3ステップ①:ターゲットの捉え方

          ターゲットの重要性 ターゲットの捉え方は、ブランディングにおいて欠かせない要素です。「当社のターゲットは子供からお年寄りまで幅広く買われているので、その全部です」という発言をする人は、ターゲットを正しく理解していないと言えます。ターゲットとは、その商品やサービスを最も購入してもらいたい層を指します。この層は、一番多く購入してくれる顧客、購入によってすぐに課題が解決する顧客、もしくは購入によって周囲に最も広めてくれる顧客、または購入のハードルが低い顧客を意味します。 マーケ

          ブランディングの第3ステップ①:ターゲットの捉え方

          ブランディングの第2ステップ:ブランドの価値構造を解析する=ファクト、機能価値、情緒価値の整理

          最重要な価値の整理 価値の整理とは、商品やサービスそのものの独自性を深掘りし、どのような価値の源泉から機能価値や情緒価値が生まれているのかを明確に把握する作業です。このプロセスは、売り手側が自分たちの提供する商品やサービスの価値を再認識し、ブランド戦略の基礎を築くために最重要なステップです。 元P&Gのバイスプレジデント 和田浩子さんが、「商品が売れない時は、よく商品を見つめ直さなければならない」とおっしゃっていたことが鮮明に記憶にあります。価値の整理はまさに商品を見つ

          ブランディングの第2ステップ:ブランドの価値構造を解析する=ファクト、機能価値、情緒価値の整理

          ブランディングの第1ステップ:課題を全て吐き出す

          ブランディングを始めるとき、まずブランドに関する課題を全て洗い出すことが重要です。これまでそのブランドを扱ってきた人々が見逃してきた問題点、うまく対処できなかった点を全て掘り起こします。痛みを伴う作業かもしれませんが、避けては通れないプロセスです。 対立を乗り越える ビジネスの現場では、さまざまな理由で部門間や個人間の対立が生じるものです。営業部と開発部の間には常に火花が散っていますよね。しかし、ブランディングの最初のステップでは、これらの対立を一旦リセットし、全員の目標

          ブランディングの第1ステップ:課題を全て吐き出す

          なぜブランディングは失敗するのか?

          ブランディングが失敗に終わるとき、それは、他人任せの希薄な責任感、必ずやり抜くという強い意志の欠如、チームのブランディングに対する姿勢に問題があることが多いと感じます。 我々も真剣にブランド戦略構築に取り組んでいるのに、クライアントの上層部が自分たちに耳の痛いことを議論するため、それに耐えきれず途中で終了することもありました。 そして、最大の失敗の要因は、ブランディングとは何かを理解しないで、はじめてしまっていることです。 ブランディングとはブランド戦略を構築して、戦略

          なぜブランディングは失敗するのか?

          "ブランディングの本質:利益を最大化する戦略的アプローチ"

          私は、ブランディングに関する専門的な知識と経験を広く共有したいと考えています。今後の一連の投稿で、ブランディングの基礎から具体的な実践方法に至るまでを、段階的にかつ分かりやすく解説していきます。この知識は、ブランディングを行う上で絶対に欠かせない、中核的な要素であると考えてください。 ブランディングとは、ロゴやウエブをコンセプト通りに作ることではありません。われわれはコンセプトという言葉も曖昧なので、使いません。ポジショニングと表現します。ポジショニングを明確にする作業。ブ

          "ブランディングの本質:利益を最大化する戦略的アプローチ"