ため息61:「公僕」
公僕は今では死語かもしれません。
法務局のOBが生業としている事務所に書類作成を頼まないで、自分で登記をやろうとすると、力仕事になります。法務局の出張所では、聞いたことしか答えてくれません。当然です。一から十まで説明するわけにはまいりませんから。聞いたことしか答えないという人たちには、共通項がありそうです。親切ではないこと。仕事に行き詰っているか、不満をもっていること。もちろん組織の本流から外れている人。こういう人たちです。そういう人たちに、窓口で不運にもぶつかってしまうと、こちらも不幸になります。
一例です。
素人が法令書式を文房具屋で買って、法人登記しようとしたときです。
マニュアルどおりに記入して、お上の相談窓口にもっていき、提出前に書類の確認のお願いをしました。お上の職員は、なんと、民間人が丹精こめて作成した書類を目の前で、乱暴に扱ってくれました。まるで、空港の荷捌き場で係員が搭乗客のスーツケースを乱暴に扱うようなものです。(この現場は昔、見たことがあります)今回は、公務員が都民の目の前で、やってくれました。
何の用だとも思える態度で、こちらが作成した原本をページが破けそうなくらい乱暴にめくってくれました。民間人は悲しいかな、そこで文句がいえませんでした。他に行くところはありませんし、受理してくれないと商売ができません。
しかしながら、商売をして、儲けて、税金を払うから、公僕が給料をもらえるはずです。公務員というのは、民間人が稼いだあがりの一部を徴収して自分たちの取り分としているはずです。無事登記ができた後、本店にクレーム投書しました。何日かして丁寧な調査結果が届きました。後日出張所に行くと当該係員は配置転換されたようでいませんでした。
税務署は違います。民間企業にがんばってもらい、税金を少しでも多く払ってほしいと思っています。もれなく申告・納税できるように丁寧に説明してくれます。
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