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金言819:使用人が辞める理由

近頃は人手不足で、ぎりぎりの人員配置で事業遂行している私企業が多いと報道されています。わずかな従業員の退職で休業に追い込まれるチェーン店もあります。定着率が低い事業所で、辞めていくスタッフはパワハラ・セクハラ・長時間労働など職場環境の不満を退職理由にします。本音は低賃金の不満だというのが採用担当者の見解です。

ほんの30年前までは、我が国は右肩上がりの経済成長下で従業員は低賃金の不満を口にしませんでした。年功序列の社会で今は給料が安くても勤続年数を積み増すことで確実に収入が増加するしくみに疑いを持ちませんでした。上昇志向の強い若者は、自分より利益貢献度が低いのに自分より高額な給料を受けとる上司の存在が我慢できませんでした。昨今は、若手登用・成果主義が日本企業でもデフォルトになり、上昇志向の若者に不満は減りました。一方上昇志向と縁のない残念な使用人は人手不足を理由に給料の増額を要求します。

儲からないビジネスモデルのため、使用人に払う賃金が賄えない商いをしている経営者は、やがて淘汰されそうです。人を雇うカネが稼げない商いは、強制ロスカットの対象です。使用人が先行き不透明な勤め先を嫌って辞めるのは極めて当然のことであります。

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