マガジンのカバー画像

首が勝手に右へ右へ回る奇病!ジストニア闘病記

20
それは肩こりや首の痛みから始まった。 「エクソシスト」というホラー映画がある。そこでは、悪魔に取りつかれた少女が、悪魔祓いによって、救われる。一応、実在の話をもとに、作られている… もっと読む
運営しているクリエイター

記事一覧

努力論 ~消えそうに咲きそうな蕾が今年も僕を待ってる~

 今年は桜の開花が早かった。入学式のシーズンだけれど、満開の桜は入学生たちを祝えるのだろ…

cassisband
5年前

その言葉を信じて ~生きている証を刻むために~

私は自分に生きている証を持つために、いくつかやることを決めた。まずは、6時に起床すること…

cassisband
5年前
3

ボツリヌス注射 ~そして僕は途方に暮れる~

挨拶をして入室すると、  少し状況を聞かれて、   すぐに注射だ。  心の準備もあまりせず…

cassisband
5年前
2

好奇の目 ~負けないように枯れないように~

ついにその日が来た!  治療が始まる日だ。  前回は初めて行く場所だったので、  妻の運転…

cassisband
5年前
2

何ができるか ~失敗や後悔から『覚悟すること』を学んだ~

 妹には、何も返せていないと思い、  何かしてあげたいと考えた。  ある役者のファンだと…

cassisband
5年前

後悔 ~GIFT~

 手紙などを読み終えて、一段落したところで、  母親が「連絡してあげて心配しているから」…

cassisband
5年前
2

感謝 ~君と生きる東京~

 家路へ向かう車が、  東京のど真ん中を突き抜ける。  246号線から青山方面に進む。  九州の田舎街から、  上京してもう二十年。  妻は生まれたときから東京なので、  車窓から見える風景の感じ方が違うかもしれない。    車が帰路に着き、  一息つく。 「おかえりなさい」  上京中の母と子供たちが出迎えてくる。 「ついでに職場に寄って、荷物の整理なんかしてきた」  妻が両手いっぱいに荷物を抱えている。  ソファに腰を下ろす。  一瞬にして、疲れを感じる。  

晴れの舞台 ~新たなる道を行く~

 一通り、私の状況を話した後に、  会議室の入り口から羽織袴とスーツを着た人が顔を覗かせ…

cassisband
5年前
2

コブクロ ~あの優しかった場所は今でも変わらずに僕を待っていてくれていますか?~

   職場には、電話はしていたので、  皆、私が来ることはわかっていた。  見た目がいび…

cassisband
5年前
3

陽はまた昇る ~自分だけが置いてけぼりを喰らっているような気がする~

土曜日になれば、いよいよ専門医に診てもらえる。 「高橋優」の曲を延々聴きながら、土曜日を…

cassisband
5年前
2

「音楽の持つ強さ」 ~福笑い~

 この歳になって、新しいアーティストの曲にハマるとは思わなかった。  さっそく、私は「高…

cassisband
5年前
3

「高橋 優」 ~悲しみもいつか笑顔に変えられる日が来ると信じている~

 翌日から土曜日までは、  とりあえずお休みをいただくことになった。  治療するまでは、…

cassisband
5年前
3

「甘い見通し」 ~すべてが思い通りにならぬことくらいは知ってるつもり~

 自宅に帰る途中にショッピングセンターに寄った。  杖を買うためだ。  自宅でも左側の肘…

cassisband
5年前
3

「アンジャッシュ」 ~Tomorrow never knows~

帰りももちろん慣れない妻の運転だ。 車内には行きと違い、安心に満ちた雰囲気が漂う。 大変な病気だということ、 これから治療に専念しなければならないことなど、 問題は山積している。 だが、このときは、病名が判明したことが何よりも嬉しかった。 母が子どもたちの春休みに合わせて、 九州から来ることになっていたのだが、少し早めてもらおうと、急に思いつく。 母に電話を入れる。 「もしもし、上京の件なんだけど、早められないかな?」 「どうした?」 「今、病院の帰りなんやけど、しば