第四章 積年の孤独 2
マリアの声が聞こえて、ヤマトの意識は引き戻された。
「これが、私の身に起こった第二のラッダイト運動の顛末です」
ぼやけたマリアの姿が徐々に鮮明になっていく。
「ホスロボエイト、あのロボットは、燃える校舎を出る直前に火事で倒壊した建物の下敷きになりました。私も巻き込まれましたが、すでに救助が到着していましたから、命は助かりました。こんな身体になりましたが、私を救ってくれたことに変わりはありません。レスキュー隊の方は、あのロボットを見て、女の子をここまで運んでこれたのは奇跡だ