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首のジストニアという奇病に罹ってしまいました。 症状は、私の意思とは関係なく、 首が右へ右へ向かっていきます。 今は闘病中です。 趣味は「読書」「映画」「音楽」「メジャーリーグ」「将棋」

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首のジストニアという奇病に罹ってしまいました。 症状は、私の意思とは関係なく、 首が右へ右へ向かっていきます。 今は闘病中です。 趣味は「読書」「映画」「音楽」「メジャーリーグ」「将棋」

マガジン

  • アンドロイドは嘘をつかない

    舞台は近未来の日本。街で首なし死体が発見された。被害者は、黒岩ジョー博士。   捜査線上に浮かび上がったのは、家政婦アンドロイドのリンダだった。調理用のレーザーカッターでジョー博士の首を切断し、死体を遺棄した後、行方をくらましたと見られている。  捜査一課長筒井ダン警部は、リンダを容疑者として捜査にあたる特任捜査を秘密裡に組織した。任命されたのは、古田ヤマト警部補と羽川マリア巡査長だ。  人工知能の権威は、『ロボット工学三原則』を絶対と言い切り、アンドロイドによる殺人の可能性を否定する。さらに『アンドロイドは嘘をつくことができない』と告げる。  リンダが実在しない可能性、リンダが実は人間で、影武者リンダはスリープ状態であるなど、ヤマトたちはさまざまな仮説を検証するが、どれも成立しない。謎は深まるばかりだった。

  • ジストニア闘病×本や映画、音楽、メジャーリーグ……将棋など

    2018年3月に頸部ジストニアを発症。 首が自分の意思とは関係なく、右へ勝手に回ろうとします。 対処療法しかないので、辛い病ですが、趣味の「読書」「映画」「音楽」「メジャーリーグ」や子供の「将棋」「受験」などを楽しみに、闘病生活を送っています。

  • 頸部ジストニア(痙性斜頸)闘病記

    ここでは、現在進行形の闘病について綴ります。

  • ジストニア闘病記×プロ棋士への道

    それは肩こりや首の痛みから始まった。「エクソシスト」というホラー映画がある。そこでは、悪魔に取りつかれた少女が、悪魔祓いによって、救われる。一応、実在の話をもとに、作られているといわれている。その主人公の呪われた少女の首が後ろに一回転するシーンがあった。有名なシーンだ。今の私はまさに、首が右回りに一回転しそうな気さえするほど、どこまでも回ろうとする。この奇妙な症状の正体は?仕事は休職せざるを得ない。タイミング悪くお金もかかる年頃・・・。プロ棋士を目指す長男、中学受験を目指す長女と、図書館司書の細君との闘病日記。  ※すでに自分の体験をもとに、かなり脚色した小説版は執筆しました。こちらは、文学賞に応募したので、今回は小説ではなく、リアルな闘病記として執筆していきます。(現在進行形)

  • 首が勝手に右へ右へ回る奇病!ジストニア闘病記

    それは肩こりや首の痛みから始まった。 「エクソシスト」というホラー映画がある。そこでは、悪魔に取りつかれた少女が、悪魔祓いによって、救われる。一応、実在の話をもとに、作られているといわれている。その主人公の呪われた少女の首が後ろに一回転するシーンがあった。有名なシーンだ。今の私はまさに、首が右回りに一回転しそうな気さえするほど、どこまでも回ろうとする。  この奇妙な症状の正体は?  仕事は休職せざるを得ない。タイミング悪くお金もかかる年頃・・・。プロ棋士を目指す長男、中学受験を目指す長女と、図書館司書の細君との闘病日記。  ※すでに自分の体験をもとに、かなり脚色した小説版は執筆しました。こちらは、文学賞に応募したので、今回は小説ではなく、リアルな闘病記として執筆しています。  ※音楽や書籍、映画などの作品から勇気をもらっていますので、副題に反映させました。

最近の記事

第四章 積年の孤独 5

第四章 積年の孤独 5 「微量ながら採取できた灰によると、炭化した人骨であることがわかっています。採取できたサンプルは微量である上、炭化していますから、分析はかなり難しいのですが、人物の特定まで、なんとかやってみます」  翌朝、ヤマトは、科捜研の担当者に中庭で発見した灰の調査を依頼していた。  早ければ、今日中に結果が出るだろう。  どこで燃やしたのかという質問に対して、担当者は、中庭ではないかと答えた。  確かに、当該部分のタイルには著しい焦げ跡が見られた。  マリアはリ

    • 年の差を越えて 『証言藤井聡太』

       本日、王位戦の第三局です。  藤井新棋聖の二連勝中ですが、百折不撓の木村王位にも頑張ってほしいところです。  初戴冠から二冠となるのか、苦労人木村王位が防衛なるかの目が離せません。  本書の巻頭鼎談では、木村王位が藤井新棋聖について語り尽くしています。  午前中は緩やかな駒組でした。二日制なので、時間はたっぷりあります。本書に「持ち時間5時間以上の対局ほぼ無敵」と語られる箇所がありました。勝手はイメージですが、若いし異次元の詰将棋力があるので、早指しの方が強そうです。

      • わが青春の時代 『平成プロ野球史 名勝負、事件、分岐点-記憶と記録でつづる30年-』

        小学生時代は、阪神タイガースと西武ライオンズの野球帽を持っていましたが、欲しがったわけではありません。 1985年前後、阪神タイガースと西武ライオンズが強かったので、多く売っていたのを、母が買ったのだと思います。野球にほとんど興味がありませんでした。 私がプロ野球に興味を持ったのは、平成になってからでした。きっかけは野茂英雄さんです。その野茂さんのデビューが平成2年でした。平成という時代は、それから30年。本書は平成プロ野球史を年ごとにプレイバックしています。 野茂さん

        • 生涯現役!天才の挑戦 『挑み続ける人生』(加藤一二三)

          将棋会のレジェンド、加藤一二三先生は、最初の中学生棋士です。 時の人、藤井聡太さんから見れば、祖父の年代でしょうか。現役生活63年。途方もない年月です。しかも、引退後も各方面で精力的に活動されています。 気力、体力、知力が続かないと、挑み続けることは困難でしょう。 加藤先生は、キリスト教の洗礼を受けていることでも有名です。本書の中では「強いだけでは名人にはなれない」と書かれていました。 心技体すべて整わなければ、名人になることは難しいのですね。 「天才業」といわれる

        マガジン

        • アンドロイドは嘘をつかない
          15本
        • ジストニア闘病×本や映画、音楽、メジャーリーグ……将棋など
          140本
        • 頸部ジストニア(痙性斜頸)闘病記
          15本
        • ジストニア闘病記×プロ棋士への道
          35本
        • 首が勝手に右へ右へ回る奇病!ジストニア闘病記
          20本

        記事

          「強くなること」という王道の目標

          『藤井聡太 強さの本質』 私は将棋指せませんが、子供が研修会という場所で研鑽を積んでいるところなので、より凄さが理解できます。 本書は、タイトルのとおり、彼の「強さの本質」に迫っています。 特徴は、トップ棋士たちの視点で語られている点です。  巻頭では、本人のインタビューも収録しています。  参考棋譜も載っています。初心者の私にはよくわかりません。 それでも、藤井将棋の強さの本質に触れることができる一冊でした。

          「強くなること」という王道の目標

          第四章 積年の孤独 4

          第四章 積年の孤独 4 「どういうことでしょうか」  ダン課長との通信を終了すると、マリアが聞いてきた。 「ありえないってことだ」  ヤマトは表情を硬くした。 「マリア、トランスヒューマンのメンテナンスの頻度はどれくらいだ?」 「半年に一回程度です」 「その時に、部品の交換なんかはしないのか?」 「します。消耗品ですから」  マリアが右手の手のひらを滑らかに裏返した。 「だろう。機械は人体と違って、再生しない。だから、劣化した部品を交換する必要がある。工場の機械でも同じだ。

          第四章 積年の孤独 4

          第四章 積年の孤独 3

          3  Kポッドに見送られながらベースを出た。二人はスマートカーに乗り込み、アスカ博士が勤務する汎用型人工知能研究所を目指した。  汎用型人工知能研究所に到着すると、二人はしばらく黙って豪奢な建物を見上げた。  汎用型人工知能研究所は、歴史を感じさせる大学とは異なり最新鋭の近代化された建物だった。  近代的な建物全体は、エネルギーパネルになっている。おびただしい数の透明なエネルギーパネルが無機質感を強めていた。  入り口の上には、合金で作られたエンブレムが輝いている。エンブレ

          第四章 積年の孤独 3

          第四章 積年の孤独 2

           マリアの声が聞こえて、ヤマトの意識は引き戻された。 「これが、私の身に起こった第二のラッダイト運動の顛末です」  ぼやけたマリアの姿が徐々に鮮明になっていく。 「ホスロボエイト、あのロボットは、燃える校舎を出る直前に火事で倒壊した建物の下敷きになりました。私も巻き込まれましたが、すでに救助が到着していましたから、命は助かりました。こんな身体になりましたが、私を救ってくれたことに変わりはありません。レスキュー隊の方は、あのロボットを見て、女の子をここまで運んでこれたのは奇跡だ

          第四章 積年の孤独 2

          第四章 積年の孤独 1

           目の前にまだ年端もいかない年齢の少女が歩いている。両脇には、古田ヤマトよりも少し年齢の高いくらいの男性と女性が並んでいる。女の子の両親なのだろう。  少女がこちらを振り返った。幼いながらも、整った顔立ちには、見覚えがある。十一歳の羽川マリアだ。 「お兄ちゃんはどこ?」  大きな瞳の少女は、可愛らしい笑顔で、辺りを見回している。はっきりとした口調と、弾むような足取りは、ヤマトの知るマリアよりもずっと快活な印象を与えた。  キャンパスの入り口には、「オープンキャンパス」と書かれ

          第四章 積年の孤独 1

          第三章 存在と思考 5

          5  帰路をインプットしたスマートカーの中で、マリアは研究員のデータベースにアクセスを続けていた。 「ヒットしました」  マリアはコンパクトな車内空間に、器用にエアスクリーンを出現させると、アスカ博士の研究履歴を映し出した。 「アスカ博士の職歴です。大学の後、二つの研究所に所属した履歴があります」  職歴を示す文字データが現れる。  最初に目に飛び込んできた機関名は、ヤマトを驚かせた。 「何だって」  ヤマトは、驚いた。大学に次ぐアスカ博士の職歴の欄には、今朝訪問したばかり

          第三章 存在と思考 5

          第三章 存在と思考 4

          4  研究棟は超高層タワーの中にあった。事前に調べた階で高速エレベーターを降りて、研究室のドアをノックする。 「どうぞお入りください」  中から、女性のハスキーな声が聞こえた。  研究室に入ると、ショートカットの女性が出迎えてくれた。短いがボリュームのある髪は、白と黒の割合が半々といったところか。痩身というほどではないが、締まった身体をしている。年齢は五十代後半くらいだろうか。 「警視庁の古田ヤマトと申します。こちらは……」 「羽川マリアです」  揃って、目の前の女性に名乗

          第三章 存在と思考 4

          第三章 存在と思考 3

          3  ジョー博士の勤務する大学は、ホバー専用の超高速自動走路を外れてすぐの場所にあった。国内最高学府の権威を誇るかのように、校舎は堂々たる存在感を示していた。超高速自動走路からは、大学まで続く専用道路が整備されている。  スマートカー専用の大学パーキングに到着すると、ヤマトたちの公用車は、エアレーンに吸い込まれていった。  大学の建物外観はレトロな造りだった。最近ではすっかり建築されなくなったレンガ造りの校舎である。赤茶色のレンガで外壁が覆われていた。レンガの壁面には、蔦の

          第三章 存在と思考 3

          第三章 存在と思考 2

          2  ベースに戻ると、Kポッドが待っていた。 「ご苦労様でございます。お疲れになられましたか?」 「ああ、Kポッドありがとう」  丸っこい体のロボットの労いに素直に返答してから、ヤマトは複雑な気分になった。  Kポッドはマリアの側にも回り込み、やはり労いの言葉をかけている。ヤマトが何気なくその様子を見ていると、マリアは涼し気な笑みを浮かべながら、Kポッドの頭をひと撫でして、ありがとう、と言った。  素っ気ない表情をするわけでもない。Kポッドのようなアンドロイドに、愛想良く接

          第三章 存在と思考 2

          引き続き

          4ヶ月ぶりに通院しました。 ボツリヌス菌注射を打つためです。 ステイホーム週間ですが、他県まで行かねばなりません。 やはり、道は空いておりました。 結論を申し上げますと、初めて注射打ちませんでした。 主治医は「どうしようか?」と悩んでいました。注射の効果は切れていて、今の状況なら問題なさそう、との判断からです。 次回診察は8月です。 それまで引き続きリハビリ頑張ります!

          引き続き

          現在地

          今日は久しぶりに病気について書く。 野球の季節が終わり、今は読書が唯一の楽しみである。 ジストニアの症状になり、約二年に経つ。とはいえ、昨年の三月に診断されるまでは、ジストニアという病気すら知らなかった。 この二年は本当に乱高下の日々だった。ボツリヌス菌の注射は利いてはいたが、斜頸は治らない。 年が明け、リハビリを始めたり、周囲の支え、自分自身の考え方の変化などにより、症状が改善されてきた。 一年を要した。 五月、六月は主治医も寛解すると踏んでいたように思う。「八月

          100の準備『齋藤孝が読む カーネギー話し方入門』(齋藤孝)

          人前で話すこと、苦手でした。 大人になるにつれ、人前で話す機会が多くなるにつれ、 少しだけなれてはきました。 本書のタイトルからズバリ「話し方入門」です。 カーネギーは、人前で話すときに大事なことを二点あげています。 「勇気」と「自信」です。 そのために必要なポイントは四つあるといいます。 一つ目は、「よい話し手になろうという一途な執念」。 二つ目は、「話そうとする内容を知り尽くす」。ここでは、 安住さんのエピソードが登場します。 三つ目は、「あえて自信ありげにふ

          100の準備『齋藤孝が読む カーネギー話し方入門』(齋藤孝)