見出し画像

浦和学院vs九州国際大付 センバツ準々決勝 本気の見どころ紹介

第94回選抜高校野球大会 
準々決勝 第一試合
浦和学院(埼玉) vs 九州国際大付(福岡)

今大会を代表するサウスポー対決!
強力打線はどう立ち向かうのか!?

浦和学院のここまで

昨年夏に森士(おさむ)監督が勇退し、このセンバツから森大監督が指揮をとる。前監督と新監督は親子で、森大新監督は2008年夏に甲子園出場時のエースだった。
1、2回戦共に試合後のインタビューで「私も投手だったので」という発言があった。
ここから個人的には森新監督は「投手の気持ちを重視する監督」という印象を持った。

チームは初戦21世紀枠の大分舞鶴に4-0、続く2回戦では和歌山東を7-0で下してのベスト8進出となった。2試合を通じて無失点、ともに相手を2安打に抑えている。

ベスト8の立役者は何と言ってもエースの宮城だ。球速表示以上にノビのあるストレートを武器に16イニングを投げ2安打無失点、4安打で3四死球と危なげない投球を見せた。
また2回戦ではリリーフで登板した金田、浅田も好投し、磐石の投手陣と言えるだろう。

打線では金田、鍋倉、高山の強力なクリーンアップが2試合でトータル10安打7打点と結果を出している。ホームランの少ない今大会でここまで打ったのは金田、高山の2人だけである。
非常にセンスのある好打者が多く、バランスの取れた打線と言えるだろう。

九州国際大付のここまで

九州国際大付の楠城監督は西武ライオンズでも捕手として活躍した元プロ野球選手である。
それゆえに九州国際大付は毎年、好捕手がいるイメージが強い。
今年も技巧派の香西を捕手の野田が上手くリードしているのが印象的だ。また野田は自身も146キロ右腕としてリリーフに控えていることから非常に肩が強い。

九州国際大付は初戦でクラーク国際に延長の末3-2、2回戦では広陵に4-1と今大会の最激戦ゾーンを接戦で勝ち上がってきた。

九州国際大付も浦和学院同様、サウスポーエース香西の好投が光った。球速はそれほどでもないものの19イニングで与四死球2、クラーク国際戦は延長を四死球0というコントロールの良さが際立っている。高校野球のお手本と言える投手だ。

秋に大量得点を重ねた打線は辻田、森山と今大会を代表する好投手が相手だった事もあり、大量得点こそ奪えていないが非常に力強い。
特に広陵戦では1番黒田が4安打4打点と全ての打点を稼ぎ、初戦ノーヒットだった注目の2年生4番佐倉も3安打を放った。チームとしても広陵投手陣から13安打を放っており、調子は上向きと感じられた。

この試合の見どころ

両チームとも投攻守ともハイレベルにバランスが取れたチームなだけに、楽しみな対戦となった。実力は全くの互角と言って良いだろう。

おそらく先発は宮城、香西の両サウスポーエースだと予測される。

ポイントを挙げるなら、この試合は立ち上がりに注目したい。特に香西は2試合とも立ち上がりに甘い球が多く、序盤に失点しながらも徐々にペースを上げていった。
それだけに浦和学院としては香西の立ち上がりの甘い球を積極的に狙いたい。

また浦和学院の宮城としては、九国打線は対戦した2校よりも数段上回る破壊力がある点を考慮しておきたい。ここまではストライク先行の投球により流れを作ってきたが、簡単に甘い球でストライクを取りにいくと痛打される可能性が出てくる。
九州国際大付としては早いカウントから強く振っていく事で宮城にプレッシャーをかけていきたい。

浦和学院としては香西の魔球チェンジアップの見極め
九州国際大付は宮城のノビのあるストレートへの対応

上記2点をこの試合の見所として挙げたいと思う。

今大会を代表する両サウスポーが火花を散らす、熱戦に期待したい。

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?