『小説家の姉と』小路幸也
<内容>
大学生になった主人公の朗人は一人暮らしをしていた小説家の姉に頼まれてマンションで二人暮らすことになる。しかし、朗人は姉がなにか嘘をついているのではないかと気になっていた。姉弟とその友人、恋人を中心としたお話。
<おすすめポイント>
・大きな事件は起きないが、退屈じゃない。
・主人公:朗人の一人称で語られるので、すらすら読める。
・出てくる人の性格がみんな良いので、安心して読める。
・温かい気持ちで読める。
<感想>
小路幸也さんは、小学5年生のときに宮下奈都さんの本をかたっぱしから読んでいた時に、『つむじダブル』という作品で知った。宮下さんと交互に書いているという面白い形式で、しかも音楽の話だったので夢中になって読んだのを覚えている。
小路幸也さんの本はどれも小説内の人間関係が素敵で好きだ。今回読んだ『小説家の姉と』でも姉弟、幼馴染、恋人、両親、ご近所さんなど様々な距離感の人間が出てくる。しかも、出てくる人が他人に対する感度(?)が高いというか、感覚が鋭い感じが良い。
最近数年前にやっていた加藤千恵さん、朝井リョウさんのラジオを聴きまくっていたのもあり、小説家とその作品について考えることがあったので小説家の姉が出てくるこの本は興味深かった。
<今回読んだ本>
題名:小説家の姉と
作者:小路幸也
出版:2016年
発行:宝島社
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