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ややこしい!学費無償化

千葉県に直接問い合わせしてみるしかないなと思った。電話番号を調べようとしてHPを探したら、該当するページ(写真)に直結。でも、読んでもよくわからない。ただ、文章を読むに、私学も実は無償化が実現するような。

間違ったことも言えないので、ページの下に会った担当部門の電話番号043₋223₋2162に電話してみた。

国と県の制度、合わせ技だった!

正直なところ、今回連絡するまで「公立は無償化実現も、私立は高額だと無償じゃない」と思っていた。だけど、HP(写真)を読む限り所得によっては全額無償になる。

「上記の1号・2号(年収640万円程度未満)に該当 月額授業料の全額から就学支援金を除いた差額を免除」「上記の3号~5号(年収750万円程度未満)に該当 月額授業料の3分の2から就学支援金を除いた差額を免除」なのだから、私学であっても就学支援金で賄えない部分は県が免除する仕組みだと理解できる。不安になってこのあたりから電話で確認してみた。

私学も全額無償化だ!

これまでの理解は、学費支援金が公立に対しては年間11万8800円で実質無償化。2020年度からは私学に対して最大39万6000円の支援となって、例えば授業料60万円の私学だと、持ち出しは差額の20万4000円だと理解してきた。

さらに言えば、高額の私学だと持ち出しはさらに拡大する。

これは大きな勘違い。支援金は国が支援する。残りは県の責任になり、所得にもよるが最大では全額が県が免除する仕組みだという。所得が上がると、今度は3分の2の残高が県により免除。例えば年額60万円の同事例では3分の1の20万円は個人負担も、残りの40万円については国が39万6000円の支援を行い、4000円は県が免除する。

通信制「それは県下の学校ですか?」

では、一押しでお勧めしている通信制高校はどうなるのか。

そんな質問に帰ってきたのは「それは県内の認可ですか?」

例えばトライ。高卒資格を認定する正規の「高等学校」は実はいくつかあって日本全国各地に散らばっている。トライ自身は「サポート校」と呼ばれるもので、法的な意味での高等学校ではない。

「あ、そうか?県内の学校でないと対象にならないのか。」そんな納得をしたのもつかの間、「いや、通信制は国の支援金の対象だからN高、S高は大丈夫です」ちなみにN高は沖縄、S高は茨城県だ。だったら他の通信制も国の支援金の対象にはなるはず。そして、その金額は29万7千円になる。

「では、サポート校の部分はどうなりますか?」「サポート校は、いわば塾のようなものですから、対象にはならないですね」まあ、そうでしょうねと、即座に納得。

念には念を押して、「ちなみにフリースクールはどうでしょうか」。これにはフリースクールそのものをご存じないようで、議論にもならなかった。要は対象外、ということになる。

資金面で見た選択基準はどうなる?

昨年度から始まった高校学費無償化で、高校通学の費用が大きく変わってきた。これは所得にもよるので、非常にややこしくなる。費用が大きな負担になる低所得事例だけに絞って議論すると、まずは私学がチャンス到来。次のステップで確認するが障害を持つ学生にも合理的配慮を行っている事例も多いようだ。ただし、入試の壁はある。

障害だからと言って特別に配慮はしてくれない可能性の高い公立全日制と、それなりに配慮してくれる私学。同じ無償なら、やっぱり私学。なのではないか。

通信制ではサポート校部分は支援の対象にならない。サポート校への通学なし、通信だけで単位取得して高卒資格を得て卒業、そういった利用方法が可能な学校もあれば、確かトライではそれは無理で、通学日数は選択できても、費用は変わらない(ご確認ください)。

N高等学校の事例

通信、というと反論されてしまうのがN高等学校。制度上は通信だが、本来は「ネット全盛の今どき、いつまで古臭い教育をやっているんだ。これからは学校もネットの時代。ネットの学校をつくろう」から始まった。日本の制度に合わせると、それが通信制になる、という。

別途詳細は紹介するとして、費用面だけ確認してみよう。

最安価でN高等学校(S高等学校も同じ)を利用するなら普通科だ。パソコン、タブレット、スマホ3択のどれかで学ぶスタンダードと、VRゴーグルを使って学ぶプレミアム。どちらも費用は変わらないようだ。

年間の授業料が36万3000円で支援金が30万円差し引き6万3000円がシミュレーションで提示されている。初年度がやや高く、3か年では21万1000円。

これに、通学コースだと、週一利用で追加費用が年額39万円。3日利用で61.5万円。5日利用だと84万円となる。この費用がサポート校部分と同じになり、無償化の対象にはならず、全額負担となる。


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