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「バツイチがモテる」話と、「転職暦があるほうがいい」話

筆者くらいの年齢(アラフォー)になると、結婚したり、子供がいたり、家を買ったり、保育園にまつわる四方山を経験したり、小学生からお受験するかどうかを考えたり、子供の塾の話になったり、という人たちが増える。

同時に、離婚したり、次の相手はどうしたらいいかと考えたり、結婚に冷めていたり、自分の人生をより自由に生きる決意を固めていたり、という人たちもいる。

独身貴族人材界隈代表の筆者(ここ笑うところですよ)としては、後者の人々と触れ合う機会が多くある。なんなら家の話もお受験の話もしたことがない(ここ笑うところですよ)。

その中で30代の女性の話に上がるのが「バツイチくらいがちょうどいい」ということ。なんでも、一度「失敗」しているからこその寛容性と、自分のタイプが一層明確になり次は長続きする相手を選ぶのではないかという期待が相俟って、「バツイチむしろいいじゃん」となるんだという。

この話を聞いて思い出すのが、よく「転職回数は1回か2回あっても余裕でいい。むしろ、30代で初めての転職とか、1社で10年とかいるほうが危険。その会社の価値観に染まりきっており、転職先で苦労するから」という人事の方の話。20代の筆者はよくわからなかったが、30代後半を迎える今、この言葉の重みはじわじわくる。

「付き合う人間が同じ」ということは、同じ価値観が固定化される可能性が高い。それだけでなく、価値観の受容耐性が弱まり、多様な価値観を受け入れることの難易度が上がる(マネジメントをしていたり、職種異動をして定着していたりすると別だが。価値観の受容耐性が出来るから)。

価値観の受容耐性が弱まると、「自分以外が全て似たような価値観である」環境において「ついていけない」とか、ひどい場合「常識が通用しない」という感覚に陥り、再転職を考えることになりやすい。長く転職エージェントに携わる中で、この辺りは注意してアドバイスしている。

話を恋愛論に戻す。「バツイチくらいがちょうどいい」論だが、「確かに!」と思う一方、「初婚で長く続く」カップルは当然多くいるし、逆にバツイチで止まらずにバツニバツサン…となる方もいる。それを考えると、本質はやはり「自分に合った人」をお互い見つけること。

ここでいう「自分に合った人」は、筆者的には、「この人と長く添い遂げるために、自分の価値観を変えてもいい」と思える人なんだと思う。

仕事にしろ結婚にしろ、会社のフェーズや自分のキャリア、子供の有無や転居などで相手の変化やお互いの考え方、何に時間を費やす局面かは大きく変わる。

その時に、「昔のあなたが好きだったのに…」と考えに固執すると、別れることになる。

…と考えると、これは婚姻歴そのもので分かる話でもない。結局のところ、自分と相手の「可変性」を、どこまで許容出来るのか、という話なんだろうと思う。


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