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5年で変わった!? 転職市場3つの変化

この記事を読むと、過去5年ほどで転職市場で起きている変化を捉えることができます。変化を知ることは、自分のキャリアを考える上で有効です。また、変化に合わせて自分のキャリアをどのように考えていくべきかを解説します!

転職市場の変化

転職市場はこの5年で大きく変化しています。
2015年以降、毎年300万人(2019年は351万人)が転職しました。
全労働者人口の5%程度がここ数年毎年転職をしたことになります。

この事により、中途採用を行う企業も徐々に変化しています。
起きている変化を3つご紹介すると下記のようになります。

1つ目は、企業が候補者体験を考えるようになってきた
2つ目は、「○○会社の人は✗✗」と言ったラベルが貼られている
そして3つ目は、評価される人の層が変わってきた

企業が候補者体験を考えるようになってきた

中途採用を行っている企業にとっては自社に入社して欲しい人材層(ゾーン)があります。
「欲しい人材層」は企業によってまちまちですが、年齢や経験、年収などの条件が重なっている傾向が高いのが実情です。

例えば、20代後半、中堅以上の規模の企業で、営業と経営企画を経験している若手層への採用ニーズは昨年末まで普遍的に高い状態でした。

「どこの会社でも欲しい層が被っている」ということは「需要が供給を上回る」ことになります。需要が供給を上回ると、需要側(企業)は供給側(転職者)へのアプローチ方法を色々工夫したり多様化しないと、自社の需要を満たせない状態が続いてしまいます。

そのような状態を打開する方法として企業は、
1.採用基準の見直し(緩和)
2.応募者の増加を狙う
3.内定提示者の承諾率向上

などの施策を行って来ました。
この施策を考える過程で、候補者体験(CX = Candidate Experience)を設計したり見直す企業が増えています。

候補者体験の設計とは、応募時の情報獲得手段や、応募後の連絡のやり取りを始め、面接時のコミュニケーション、内定後のフォロー体制などを候補者目線で考え直すことです。

採用競合に勝つために、企業は様々な工夫をはじめました。

候補者体験については是非以前書いた下記の記事も読んでください!

「○○会社の人は✗✗」と言ったラベルが貼られている

転職者が増え、中途採用が当たり前になってきたことで、企業は過去に入社した人の入社後のパフォーマンスやキャラクター、昇進の状況等を分析し始めました。中には分析などせずに、感覚で分類を始めた企業や担当者も現れました。

こうなると何が起こるかといいますと、
「応募時点で、あなたの評価がある程度決められている」可能性が生まれます。

実際に私がA社にとある企業ご出身の方をご提案させていただいた際に、こんなことを言われました。

「あ〜、●●社の方ね。この会社の人っておっとりしていて、あんまり勉強もしないし、正直使えないんですよねぇ」

はい。完全な思い込みです。
もちろん、企業によってカラーはあります。
意思決定のスピードや、価値判断の基準が異なる企業からの転職は苦戦することも多いと思います。

私自身も、国家公務員からリクルートへ営業として入社をした際には、とんでもなく苦戦しました。

リクルートでの苦戦話は下記を御覧ください

しかし、数千人もいる会社の人を一概に「○○会社の人は✗✗」と決めつけて良いはずがありません。もしかしたら直近入社した数名はある傾向があったとしても、数名のみを見て、「○○会社の人は✗✗」等と判断するのは統計を無視した意味のない行為です。

それでもラベルが貼られてしまうのは「ラベリングバイアス」によるものです。

先に入社している先輩の評価を、後から応募しているあなたが応募タイミングで変える方法はほぼありません。大切なのは「○○会社の人は✗✗」というラベルが貼られていると言う前提を理解し、面接などでそのラベルを覆しに行く事です。

評価される人の層が変わってきた

そして最後が評価される層の変化です。

「一社経験の人」と「三社経験の人」

評価されるのはどちらの人かわかりますか?

答えは、「三社経験」の方が評価されるケースが増えてきました。

数年前までは転職者に対する風当たりは強いものでした。
中途採用で転職者を求めて置きながら、転職経験が有る人は採用したがらない。
そんな矛盾がまかり通っていました。

一社経験の人のほうが、「忍耐力がありそうだし、誠実そうだし、会社の中でキャリアを築いて来ている」と言うのが当たり前のように語られていました。

しかし今は変わってきています。
40代で転職経験が無い方の場合、

「この方はこの歳までこの会社に居て、大丈夫な人なんですか?」
「今更うちにきて、変化に耐えられないんじゃないですか?」
「転職を考えるのが遅すぎませんか?」

と聞かれることが増えてきました。

もちろん今でも30代で6社経験や、40代で10社経験のような転職歴が多すぎる方は苦戦する傾向があります。しかし、転職歴が無いという事が評価されていた時代から、「転職していないのはチャレンジ精神が不足しているのでは?」と判断される時代が確実に近づいて来ています。

まとめ

ここまで転職市場の変化から、企業の3つの変化を解説してきました。
需給バランスの変化から企業は候補者体験を考え、
転職者の増加からラベリングされることも増えています。
また、ちょっと前までは評価されていた層(一社経験)が評価されない層へと変化する兆しも出てきています。

このような変化の中で、キャリアを構築していく我々の戦略は、
「変化を恐れず適応する」ことだと思います

適応の方法は無数にあります。

私が以前ご転職を支援した方には、転職するわけではないけれど、1年に1度はキャリアの棚卸しのために、私に連絡をしてきて、ただ1,2時間会話して帰って行く方もいます。

自分のやっていることを客観視し、世の中の変化を捉え、仕事の中で挑戦していくと言うのも適応の一つの方法になると思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。一人でも多くの方がウキウキ、ワクワク働く社会を実現します。週一更新LINE@【LINE】 https://line.me/R/ti/p/%40078qhmzv