見出し画像

【経営者の向こう側】人事が人材の墓場と言われる理由

人事=人の事って理解していますか!?

ここ最近でよく相談が、「リファラル採用をしたいんですけど…」「採用広報を探しているんですけど…」という相談が増えています。
その相談について深掘りをしていくと、「採用予算がかかりすぎているから、リファラル採用をやってくれ」、「これからの時代は採用広報として、いろいろ発信をしてもらいたい」という経営者がいったから、相談に来ている人が多い。

完全に受け身になっているということで、この時点で人材の墓場と言われてしまってもしょうがないと最近では諦めるようになりました。
なぜなら、相談にくる人事の人たちのアンテナの感度が鈍すぎるのと、経営者に言われたからやり方を教えてくださいという受け身の姿勢では成功をしないでしょう。

リファラル採用も採用広報も、時代遅れになりつつあるにもかかわらず、今から仕掛けて、実績を出すまでには次の手法が確立されてしまっていることに気づいていません。

リファラル採用の前は、ダイレクトリクルーティング、ソーシャルリクルーティングという言葉が流行ったことを忘れていませんか。
転職サイトが持っているデータベースを開放することによって、より良い人材の獲得ができるという触れ込みでしたが、人材エージェントとの強豪になり、企業人事がスカウトメールを出しても注目をされなくなっています。

ソーシャルリクルーティングについては、弱いつながりから採用活動をしていく形になります。
LinkedIn、Facebook、Twitter、Instagramなどで見ながら、コンタクトを取り口説いていく、ヘッドハンティングに近いかたちで採用活動をされている人もいらっしゃいます。

社員全員がスカウトマンに変わる時

リファラル採用についてはメリットとデメリットがあるのですが、メリットだけが注目をされています。

メリットとしては…
1:採用コストダウンができること。
2:会社に興味を持ってもらっているから、クロージングの角度が高いこと。
3:社員の紹介だから信用保証がされていること
…などがあげられます。
デメリットとしては…
1:聞いていた内容と違うとなる可能性が高い。
2:給与交渉しにくい
3:誘った人が入社後にすぐに辞めてしまった
…などがあげられます。

企業にとってはメリットが多いのですが、応募者からするとデメリットが多く、必ずしも善意で声をかけてくれているとは限らないのです。
多くの企業については、リファラル採用をすると1人あたり寸志をインセンティブとして送ったり、商品券を送ったりしています。

生活費に困っている人ほど、金券ショップに駆け込んで換金をしていたり、インセンティブ目当てで紹介をしてくる人もいるので注意が必要です。

採用がうまくいっている会社を分析してみると、人事、経営陣がしっかりと同じ目標に向かってやっていることがわかります。
経営陣が夢を語り、人事が現場の人たちに寄り添うことができています。

採用広報ということで最近のSNSでは人事が顔をさらし、実名で運用をしています。
ファンベースを作り、そのうち20%のコアなファンから、口コミ伝染病を狙ってバズらせる事にしています。

バズらせる事によって炎上するリスクも背負いますし、アンチと言われる人たちも多く発言をしてくるため、企業イメージをダウンさせるリスクを背負いながらも、採用広報として発信をし続けています。

フォロワーが1000人以内と意味がないとか、2000人を超えてから勝負だと言われていますが、これに踊らされてはいけません。
あなたの情報を届けたい人はどういう人たちなのか、年齢層や性別などを考えて投稿をすることが必要であり、全員に万人受けする必要はありません。

情報を届けたい人たちに情報が届いていればいいんです。
反応が良かった、悪かったと一喜一憂せずに、自分の教科書を作ることが大切なんです。
その教科書が違うのであれば、作り直せばいい。

そうした時に、社員全員がSNSで発信をすることができるような協力体制を築く必要があり、人事や経営陣が一蓮托生となって、社員に言い続けることも必要です。

SNSでの発信やblogなどでの発信については、ビジネスマンの基礎体力向上にも繋がりますし、マーケティングをすることによって新商品の開発など、いろいろなところでプラスになることは間違いありません。

内側をよく見てほしい

人事の課題というのは内側に目を向けなければなりませんが、相談に来る人の9割は外側を意識しているから不思議です。
「社員の定着率を上げるためには、◯◯社の人事評価制度や福利厚生を取り入れたほうがいいんですかね。」と言われても、経営者ではないので決断はできません。
また、そのフレームが御社の社風にあっているのか、問題解決につながるのかというのは、これだけではわかりません。

踊る大捜査線の名台詞ではありませんが、「事件は会議室で起きているんじゃない、現場で起きているんだ」とツッコみたくなります。

現場へいくことでコミュニケーションが発生します。
そのコミュニケーションの中に問題点が隠されており、その問題点を早急に解決することで、社内の信用預金を貯めていくことができるんです。

しかし、人事の9割は現場でなにが起きているのかわからず、自分にはあまり関係ないことだとして、問題を先送りにしてしまうことから、社内の信用預金がない、もしくはマイナスの人事が多すぎます。

人事が現場に降りていって、コミュニケーションをとって、小さい問題をすぐに片付ける癖ができれば、退職前にも相談に来たり、愚痴を聞いてほしいという形でも寄り添うことができます。

最短ルートでノウハウばかりをあつめたとしても、経験値がないわけですから、どうやってそのノウハウを使えばいいのかわかっていません。
人事の仕事は迅速にスピード感を持ってやっていかないといけないことが多くあります。

先延ばしにする人事、問題を問題と思わない人事はそのポジションを他人に譲るべきではないでしょうか。
社内営業が重要なのにもかかわらず、新しいことをやらなきゃいけないからやっているスタンスというのは人事としてあるまじき行為であり、底辺層の人事、人材の墓場と言われても仕方ないのかも知れません。

よろしければサポートをお願いいたします!頂いたサポートについては、製作費として使わせていただきます。