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チームを強化するための仮説思考とリーダーシップの2つのポイント

人を責めることではなく、本質は何かを解く時代へ

よくいわれているPDCAと傾聴力をもつことが管理職として必要なスキルと言われています。

私は研修でよくいっていることがあります。

「皆さんにとって怒ると叱るは何が違いますか!?簡潔に答えてください」と質問をすると、実に9割の人が怒ると叱るを勘違いしていることが発生しています。

なぜ、そういう問題が起き始めたのかというと、マネージメントシステムの変遷がそこにはあります。

メッセンジャーとして何も考えず、上がいったことに従っていれば食いっぱぐれないバブル時代のマネージメント。

メッセンジャーからプレイングマネージャーとして数字を追う日々になってしまったロスジェネ時代のマネージメント。

省力化、合理化に伴ってプレイングマネージャーとして数字を追うため、部下の一挙手一投足に注目ができなくなった。

今では抽象的なことを具体的に落とし込めるマネージメントが必要とされる時代になった。

つまりマネージメントは触媒の役割を果たしていくことになるのが自然の摂理。

この変化に気づいていないからプレイングマネージャーの感覚でマネージメントをしてもうまくはいきません。

しかし、今の管理職の9割はこの流れに気づいておらず、自分が経験してきたことをやっているだけなのです。

これではイノベーションを起こせるような人材の育成はできません。

考え方からすべて治さなければならず、これには相当な時間と労力がかかることになりますから。

優れた成果を求めて実行する力を身につける

実行に成功するとは、ビジネス戦略上のチャンスを捉え、行動を起こすことを意味します。

リーダーシップは決して簡単なものではなく、とりわけ戦略目標を実行に移すのは難しい場合があります。

本当に進展を遂げるためには、以下の二つの重要な要素をバランスよく調和させなければなりません。

1:正しい心構えで行動すること

2: 綿密な計画を練り上げて、実行すること

優れた成果を出せるようチームを導くには、成し遂げたい内容を把握すると同時に、チームメンバーと各部門の努力を慎重に連携させて会社の戦略目標を達成することが求められます。

実行は「目標と結果のあいだの“ミッシングリンク”である」と言っています。

戦略立案は非常に優れているのに、その計画の実行になるとうまくいかないリーダーは多いものです。

順調に実行するためには、戦略を立案し、そのビジョンを継ぎ目なく統合的に実行する手法をもたなければなりません。

計画は、時間を経ても柔軟である必要があります。

そうすれば、市場のニーズや条件の変化に機敏にスピードをもって対応できます。

リーダーとしては、どのようにどこで貢献すべきかをチームメンバーに確実に理解させ、自分はその他の緊急な日常業務をこなし、戦略上の優先事項に集中する時間を捻出しなければなりません。

そして戦略上の意図を伝え、周りを鼓舞して貢献を促し、段階的に達成できる目標を設定し自分とチームメンバーが計画に対して測定できるような具体的進展を遂げていると示す必要があります。

これを実現するには、リーダーシップのカギとなる姿勢や資質が欠かせません。

次の9つのポイントについて考えていきましょう。

1:意欲

意欲的なリーダーは、単純な日常業務にとどまらずに活躍するエネルギーを持ち、チーム・部門・企業の競争力向上につながる大胆で新しいアイディアによって変化をもたらします。

チームのために早い段階での成功を実現し、メンバーを鼓舞し続けます。

2:心構え

常に健全で積極的な考え方を持ち、できないことよりもできることを重視する能力があれば、どんな課題や打撃に見舞われてもすぐに立ち直ることができます。

優先事項に相反する要素があると、進展が妨げられることがよくあります。

任務に優先順位を付けた現実的なToDo(やること)リストをつくれば、時を経ても確実に進展を維持できるようになります。

3:忍耐力

長期にわたり態度を変えない粘り強さと意志があれば、抵抗・反対・疑問・懸念に直面しても目標をやり遂げることができます。

リーダーは、変化に対する人々の恐れや感情を受け止める覚悟をしつつ、あくまでも前進し続けなければいけません。

4:方向性を設定する

コミュニケーションと影響力のスキルを活用すれば、社員たちに全体像や望ましい成果を理解させやすくなります。

社員は自分の仕事が企業全体にどう影響を及ぼすのかを理解してはじめて、目の前の任務に本当に意欲をもって取り組めるようになるのです。

5:当事者意識を植え付ける

実行を成功させるには、リーダーが早い段階で自分の期待を明確に伝え、全員にチーム全体の成功のためにできる個人的な貢献を把握させる必要があります。

自分にとってのメリットは何であり、自分がどのような機能を果たし、それがなぜ重要なのかを理解すれば、各社員は主要な支援者やパートナーへと変身します。

可能な限り社員と一緒に計画を立て、実行による成果に社員が個人的な思い入れを持てるようにしましょう。

6:変化を主導する

変化を起こす目的と理由を伝え、仕事の新しいやり方につきものの当惑や不安を社員に乗り切らせることは、新たなプロセスと責務を企業に順調に導入するために不可欠です。

7:計画を立案する

優れた計画こそ、何にもましてリーダーの実行達成を助ける一番の要素です。

行動計画では役割、責務、目的、活動を規定する必要があり、これらが達成目標を明確で説得力のある方法でやり遂げるのに役立ちます。

8:説明責任を定着させる

リーダーは、自身だけでなく、他の社員に対しても、自分の行動と結果について責任を持たせるべきです。

規律に欠ける場合、また節目となるマイルストーンの設定や達成の評価を行わない場合、どんな戦略計画でも挫折する恐れがあります。

9:社員に対するコーチングと承認

成果が期待に見合わない時に率直なフィードバックを与えることは、社員にとって自分の行動を修正するチャンスになります。

さらに、積極的な行動を承認し具体的な貢献を認めることで、それが励みとなり社員は望ましい成果をますます挙げようという気になります。

リーダーが『実行』をマスターするには、新しい姿勢とスキルを習得しなければなりません。

新しいことの学習は決して簡単ではないものの、習得は必ず可能であり、その努力に見合う価値があります。

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