採用力のある会社の6つのポイント
史上最強の採用チームをつくる
スクラム採用や採用広報、攻める人事などといろいろな企業がノウハウを提供しているのをよく見かけるようになりましたが、会社の規模や業種に関わらず人が集まる会社には特徴があります。
社員が日頃から発信をしていることで企業のブランディングができている会社が増えてきていますが、応募数が増加しているかどうかはわかりません。
最近では母集団の形成をして選んでいるというイメージを与える会社より、共感と等身大で腹を割って話すタイプの会社がU-30までには人気が高くなっています。
小手先のテクニック論ではなく、問題の本質を深堀りしていく形で今日はお話をススメていきたいと思います。
採用といっても実はいろいろな役割があり、本来であればチームで採用をしていくことが必要なのですが、間接部門ということもあり人員を避けないというのが実情です。
中小企業の採用担当は、いろいろな役割を1人でやりきっているので、めちゃくちゃ業務過多になっていることになる。
採用担当者はブラック職種といわれてしまう理由はそこにあります。
人材の墓場と言われる理由は、チームで動いていくことが採用で求められるにも関わらず、すべての責任が採用担当者の責任にされてしまうのは大変理不尽な職種でもある。
また、指示待ち族や定年退職まで無事完走を狙いたい上司がいることが多いので、人材の墓場と言われてしまっているのが現状です。
そういう会社は人事部を一度解体して、作り直すことをオススメしています。
中小企業の採用担当は、自分を取り巻く人達をうまく活用していく必要がある。
人事経験者、採用経験者がいると傍観者や評論家になる可能性もあるので、うまく使わないとチームが崩壊してしまうリスクもあるので細心の注意が必要になります。
1:採用担当者
<役割>
採用活動全体のプロジェクトマネジメント。
常に採用プロジェクト全体をプロデュースする演出家であり、臨機応変に他の役割も横断的に行き来するようなイメージです。
計画立案から、ベンダー折衝も役割の一つです。
<適任な人>
視野が広くマネジメント経験がある人。
採用チームに必要な役割をオールマイティにこなせる人材。
採用担当に求められるスキルは高く、採用力の高い会社は例外なく、社内で活躍している社員を「採用担当」として選出しています。
2:オペレーター
<役割>
採用活動全般についてサポート業務を担当します。
具体的には、履歴書などの個人情報の管理、電話、メールの対応、ナビサイトの運用、社内連絡、説明会・面接会場の準備などです。
<適任な人>
電話や案内で学生と直接対応することも多く、そこで与える印象は企業の印象そのものになります。
そのため、若くて人当たりの良い方が適任と言えます。
また、細かくみミスが許されない仕事も多いため、精確に仕事を進められる方が最適です。
3:リクルーター
<役割>
学生の惹きつけ役。
説明会で先輩社員として出演したり、OBOG訪問に対応したり、大学の学内セミナーに参加する役割を担います。
<適任な人>
プレゼンがうまいことも必要ですが、相手が何を知りたいのかを把握でき、その知りたい情報を提供できるスキルの方が重要と言えます。
また、自社の魅力を自分の言葉で話せる社員が適任です。
学生が親近感を持ち、自身の将来イメージを重ねやすい若手社員であれば、なお良いと思います。
4:アセッサー
<役割>
学生の見極め役。主に面接官として面接を行います。
自社の仕事で成果を残せる人材か、自社のカルチャーに合う人材かを見極め、時には、面接の中で学生に企業の魅力を伝え、惹きつけも行います。
<適任な人>
適切な見極めが行えるためには、採用職種についての理解や、自社のカルチャーについても理解がある必要があります。
社歴も5年以上で、一定の成果を残してきた人材で、部下を持っている社員が適任と言えます。
後半の面接になればなるほど、より俯瞰した目線で会社を見ている役職者が適任です。
5:クローザー
<役割>
最後の学生への口説きを行うのが仕事になります。
適切に学生の志望度を見極め、意欲の高い学生には背中の後押し、意欲の低い学生には、その理由を探り、不安を払拭するコミュニケーションが求められます。
<適任な人>
揺れる学生心理を理解し、その状況に合わせて入社まで導けるコミュニケーションが行える人が適任と言えます。
営業で高い成果を残している社員もクローザーに向いていると言えます。
お客様に決定頂く際、似たようなコミュニケーションを行っている可能性があるからです。
またコーチング技術や論理的思考能力(話を構造的に捉え、構造的に返答できる人)を持っている社員も向いていると言えます。
6:役員や経営者
<役割>
採用プロジェクトの総責任者。採用業務への理解や、その業務の重要性を社内に啓蒙するのも大切な役割の一つです。
採用担当と頻繁に情報交換をしながら、適切に決断し、方向性を明示し、メンバーが動きやすい状態を作れるかどうかが鍵になります。
また、時には、説明会で登壇しリクルーターの1人として魅力づけを行ったり、最終面接でアセッサー、クローザーとなったり、複数の役割を担います。
<適任な人>
中小企業の場合は社長が適任と言えます。
規模の大きな会社であれば、人事担当役員や取締役などの採用プロジェクトの全責任を負える役職者が最適です。
中小企業の採用担当は1〜5を1人で担当をしていることが多くあり、面接の時には役職者が出てくるパターンですが、最近ではいきなり社長面接をして、学生や応募者を惹きつける会社も増えています。
面接回数もできるだけ少なく、会社を選んでもらうためにはどうしたらいいのかを考えている採用担当者も増えています。
従来のやり方が通用しなくなってきている時代ですから、トライアンドエラーを繰り返しながら、採用活動を本気で考え、本気で知恵を絞る時代がやってきました。