市場価値と新リストラの3つのポイント
人材紹介会社は教えてくれないこと!?
「市場価値を確かめましょう!」という言葉、この魔法の言葉に騙されないでくださいね。
理由としては、時代の流れが大きく変わっているので、この言葉は正直信じてはいけない。
「市場価値」=年収となりがちですが、企業規模、プロジェクト規模によっても違いますし、点が線になり、線が面になるように考えていくと、裁量権、決定権の有無、後世に残るような仕事、多幸感なども市場価値であり、あなたのスキルを点数化したときにどういうスコアが出てくるのかがポイント。
年収だけで市場価値というのならば、今の時代に全くマッチしていないということが言えるだろう。
時代背景から話すと、第二次世界大戦の敗戦から1回目の東京オリンピックが開催された1965年を経て、高度経済成長期を経験して、バブル経済の1991年ぐらいまでは、年功序列、護送船団方式によって、正社員としての身分を保証する代わりに、会社にキャリアを預けていれば問題ありませんでした。
就職=就社という時代であり、転職については全く考えられない時代だったからです。
それが1991年から数年にわたって起こったバブル経済の崩壊によって、日本はその後30年間低成長を続けていくことになるとはだれも知りませんでした。
バブル経済が終わりを迎えるまでは、会社に忠誠心を示しておけば、毎年の昇給やボーナスが当たり前のようにあった時代で、年次が経つにつれて、管理職となり、出世の花道をどんどん邁進していく時代でした。
1990年前後までについては、上りのエスカレーターにのって、どんどん上へいくにつ入れて、賃金も名誉も肩書も手に入れられた時代であった。
リストラの第一波とは!?
バブル経済が崩壊をすると、土地の高騰が終焉を迎えることとなり、土地が値下がりをはじめてしまい、不良債権がたまってくることになりました。
また、企業は経営が傾くことを防ぐために、大規模な余剰人員の削減をすること、余剰在庫をなくして現金化することで何とか経営を維持することにつなげていました。
リストラの第一波というのは、余剰人員の削減、余剰在庫の削減、不良債権の処理によって、現金化をしたのちに運転資金にしていた面が大きく、その時のターゲットになったのが、定年まで無事に過ごして、退職金をもらいたいと考えていた50代が中心となった。
早期退職制度という言葉が出てきたのもこのころからである。
退職金に少し色を付けるかわりに、退職を勧奨することがよくあった。
優しい圧力をかけながら、同調圧力を強めていって、「〇〇さんは早期退職制度を理解してくれたのに、××さんは早期退職制度について理解してくれない」というレッテルをはられてしまうこともしばしば。
その時に人事が用意したのが、追い出し部屋の創設と人事権の乱用によって、仕事をなくしてしまうという技である。
窓際族という言葉が生まれたのもこの時期である。
この時期に転職という概念が生まれた!?
1980年ごろから転職雑誌のビーイングやとらばーゆが創刊されることになり、「とらばーゆする!?」という流行語も生まれた時代である。
そのころから就職=就社ではなく、転職することも1つの選択肢になり始めていた。
バブル経済が崩壊すると会社に依存することなく、会社が傾きかけたら転職をするという時代へと変化していくことになりますが、1990年代に入って山一證券、北海道拓殖銀行の倒産などを皮切りに、転職市場が活性化することになりました。
このころのニュースでは公的資金を注入して企業の立て直しを図るゾンビ企業が多くなった時期でも
人材ビジネスの会社も1980年代に産声を上げて、大手人材ビジネス会社ができてきた時代でもあります。
誰もが知っている会社でいろいろなところでCMでの宣伝広告をしていたり、本社機能を地方へ動かしたりしている会社、外資系の人材ビジネス会社が生まれたのは1980年代後半から1990年前半に起きたことです。
そこから人材ビジネスが転職市場を席巻することになるのですが、年間250万人といわれている転職市場のうち、80万人ぐらいが利用するといわれています。
この時期になると時代背景とあいまって、銀行系、商社系の子会社のポジションとして人材ビジネスを始める企業も多く、独立系ではIT専門、商社専門医療系などというように業界の専門家的な人材紹介会社もできるようになり、営業職専門、IT職専門、経理専門などというように職種で専門的に分かれてくる人材ビジネス会社も増えた時代です。
2004年になると医療系の紹介予定派遣が解禁することになった。
訪問入浴サービスの会社や健診サービス、夜勤専門の医療系人材ビジネス会社が乱立する時代へと突入をしていくことになります。
リストラの第二波はリーマンショック!
その後、2008年にリーマンショックが起きると、人材ビジネス業界は大きな過渡期に入ってくることになります。
業界の再編として、M&Aが多くなり、いろいろな企業が生き残るために吸収合併をしていく時代へと入っていくのと同時に、生き残るためには事業のスクラップビルドが発生することになった。
このころの企業はバブル経済が崩壊以降、内部留保をためていくことによって、企業経営の危機を乗り越えようと必死になっていたころ。
そのため、1990年から2020年までの30年間で実質年収は下がりまくり、世界の成長率と大きく水をあけられてしまうことになってしまった。
GDPは世界2位から26位に後退をしてしまうことになり、9%が4%までダウンをしたうえ、少子高齢化社会を迎えてGDPを戻す名目ではじまったのが、アベノミクスの女性の活躍ということである。
しかし、女性の活躍社会には程遠く、120位問題というのがそこにはある。
そのため賃金は据え置きとなり、実質年収がどんどん減っていった。
ボーナスについてもバブル経済前のように期待することができなくなり、退職金についても減額をされてしまい、老後破産が現実味を帯びてきている。
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リストラの第三波はコロナショック
2020年の東京オリンピックをピークとして、日本経済は下り坂というのが事前の予想であった。
しかし、そこで起きたのがコロナショックである。
ここで緊急事態宣言が発令されると、出社をしないでリモートワークに切り替わった。
しかし、リモートワークになってしまった瞬間に、優秀だと思われていた管理職が実はあまり使えないということが判明をしたり、周りの目がないからといってリモートハラスメントをする管理職が増えるようになった。
リモートワークにより、行動を制限されてしまうため、孤立感が生まれてしまい、不安が大きくなってしまうことによって、心の支えが金属疲労を起こす人も増えている。
リモートワークで暴飲暴食してしまったり、アルコール依存になる人も多くなっているが、意外に心の病については触れられていない。
最近、休職をしてしまう人も多くなっているので、適度なストレス解消も忘れずにやってほしい。
行動制限で外出が出来なかったり、仲間と飲みに行くこともなくリモート飲みも一時期はやったけど、それだけはストレスが解消できていないのが事実である。
ビジネスパーソンは35歳で一度死ぬ!?
このコピーは転職市場で昔いわれていたことですが、現在ではビジネスパーソンゲームでも使われる言葉。
これは入社年次関係なく、新卒、中途関係なく言われている。
35歳でリストラの名簿に名前が載ってしまうと、40歳で第一波のリストラの波があり、45歳で第二波のリストラの波が出来上がる。
ピラミッドの底辺にいってしまうと、一発逆転ということは本当に少なくなってしまう。
セカンドキャリア研修がリストラの隠れ蓑になりつつあるのは、日本での解雇のルールについて理解をしているからであり、コンプライアンス遵守といっているから、むやみに解雇権の乱発をすることはない。
早期退職制度についてはニュースになりやすく、企業ブランドの失墜にもつながっていくことが多い。
昔のように人事異動で転勤、転属をさせることも可能ではあるけど、あからさまにやってしまうと問題になってしまうこともある。
しかるべき理由があるなら別である。
出世レースが終わる35歳~45歳になると、賃金カーブの頂上付近になるため、会社に貢献していない人、人事評価が低い人などに対しては、リストラの名簿に名前が載ってしまう。
一度名前が載ってしまうとここから挽回をしようとしても時すでに遅し。
いつ戦力外通告をされて代謝になるかわからない。
なぜ!?35歳を過ぎるとリストラの対象になるのか!?
これはバブル経済が崩壊したころから、仕組みはあまり変わっていません。
賃金カーブは35歳から45歳に向けてピークを迎え、45歳から55歳に向けて徐々に下り坂になったのは、バブル経済が崩壊して余剰人員の削減、余剰在庫の削減、不良債権の処理などをすることによって、コストカットと現金の内部留保が始まったからである。
バブル経済が崩壊する前までは、55歳の役職定年を迎えるまではずっと右肩上がりで定期昇給とボーナスが確定していたため、給与水準がどんどん上がっていった。
1990年から30年は賃金は上がらず、物価が上がり、労働人口が減少し少子高齢化になってきた。
GDPは世界2位から26位へランクダウンをして、9%の成長率が4%前後になってしまい、中国、韓国にあっという間に抜かれてしまい、強い日本というイメージがなくなってしまった。
バブル経済が崩壊したころは定年間近の50歳前後の人たちで団塊の世代といわれる人たちが対象になり、定年退職を前に職を追われてしまった。
それがリーマンショックの時には45歳に変わり、コロナショックでは入社年次と年齢でリストラの対象に変わってきているのが現状です。