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やりたいことは「仮置き」で良い4つの理由~やりたいことが分からず悩み続けてしまうあなたへ~

こんにちは。me:Riseキャリアコーチの志賀です。(コーチ紹介インタビューはこちら)

新しい年になりましたね。この時期は、昨年1年間の出来事や自分自身を振り返ったり、これからの1年をどう過ごそうかと未来に思いを馳せたり、いつもより少し長期的な視点で物ごとを考える方も多くいらっしゃるかもしれません。

そんな1年のはじまりに、何をお伝えしようかと迷いましたが、やっぱりこれだと思いました。今、「やりたいことが分からない」「自分が目指すべき方向性が分からない」と悩んでいる方に、この記事をお届けできると良いなと思っています。

やりたいことは「仮置き」でいこう

いきなり結論になりますが、2018年より社会人向けや大学の特別講座として開催させていただいているキャリアデザインワークショップ(未来をつくる選択力講座)でも、大切にお伝えしているメッセージです。

コーチングセッションをしている中でも「やりたいことが分からない」ことに関するお悩みを話してくださる方はとても多いのですが、

やりたいことが分からず悩み続けてしまう場合、次の2つの考えが、その背景に潜んでいるケースによく出会います。

①この先ずっと情熱を注げるものを見つけなくてはいけない
②やりたいことにまだ出会えていない(=いつか運命的に出会うもの)

もし、これに当てはまり、やりたいことが分からないと悩まれているとしたら、まずはこの呪縛に気がついて、手放してみるというオプションをご提案したいです。

ただ、あくまでもひとつの考え方ですので、「この記事を読んでみて、自分はどう感じたか?」それを、何よりも大切にしていただきたいと思っていることを、付け加えさせていただきます。

やりたいことは「仮置き」で良い4つの理由

ここからは、やりたいことは仮置きで良い理由について綴っていきますが、上に挙げたふたつの呪縛をどう手放すのか?そのヒントにもつながってくると思います。

【理由①】やりたいことの正解探しは「重力問題」であるから

ここで言う「重力問題」とは、解決しようのない問題を指しています。

これは、ビル・バーネット&デイヴ・エヴァンス著『LIFE DESIGN スタンフォード式最高の人生設計』(早川書房, 2017)の中で使われている言葉をお借りしています。

本書では、解決しようのない問題に悩むのは、「重力」の存在によって、体が重くなり坂を上るのがきついと悩み、嘆くことと同じであるということから、このように表現していますが、この「重力問題」は、真の問題ではないとした上で、次のように書かれています。

"ライフデザインでは、対処不可能な問題は問題と呼ばない。それは状況であり、環境であり、現実だ。足を引っ張るといえば確かにそうだが、重力と同じで、解決できる問題ではないのだ。"

私はこれを読んだとき、やりたいことの正解探しも、まさに「重力問題」なのではないかと思いました。自分のやりたいことの正解は誰も知らない訳ですし、正解か否かを確かめる手段もありません。強いて言うならば、その道を選択した先にいる、未来の自分にしか判断がつかないことだと思います。

そうとなれば、やりたいことの"正解探し"に悩むことは、今この瞬間の私たちには解決しようのない問題とも言えるのです。

これが、存在しない正解を探し続けるより、自己理解を試みた上での仮説を立ててみて、ひとまず仮置きのやりたいことを設定してみるのが良いと考えている、一つ目の理由です。

【理由②】自分自身も、自分を取り巻く環境も必ず変化するから

昨年、コロナウイルスの影響によって、ライフスタイルが変わった方も多かったと思います。流行前の2019年には、まったく予測していなかったことです。

強制的にライフスタイルを変えざるを得なくなったことで、私たちはさまざまな新しい体験をしました。時間の使い方、お金の使い方が変わった方もいらっしゃるでしょう。私もその一人です。

そして、その新しい日常の中で、新たに気がついたことや再確認したこと、自分の考えや価値観に影響を与えたこともあったのではないでしょうか。

予測不能な環境変化として、コロナウイルスの影響を例に挙げましたが、何も特別な事態に限らず、私たちは常に変化し続けていると思うのです。
なぜなら、私たちは、日々新しい体験をしているから。

例えば、

・上司が変わったら、仕事の進め方が変わった
・事業計画に伴い、自分の仕事のミッションが変わった
・偶然の出会いによって、自分の考え方が変わった

のように、必ずしも意図したり自発的なものでなくとも、私たちの日常は新しい体験(見たり、聞いたりすることも含めて)をする可能性に満ちています。

自分を取り巻く環境が少しでも変化すれば、私たちは新しい体験をすることとなり、新しい体験をすれば、何かしらの変化が私たちの中に生まれていくものです。その変化は、自分では認識していないレベルも含めてです。

自分自身が日々アップデートされ、自分を取り巻く環境も予測不能な形で変化するのだとしたら、未来を完全に見通して、修正不要の計画を立てることは極めて難しいと考えます。

もちろん、専門家たちの知見や、データに基づいた未来予測はできたとしても、それはあくまでも"予測"であり、あなたの未来を確証するものではありません。

【理由③】小さな行動によって、仮説を確かめれば良いから

ここまで読んでいただいた方には、もしかすると、「そこまで考えずにやってみよう」そんなメッセージに映ったかもしれません。ですが、無鉄砲に、ただただ行動することを推奨したいわけではありません。(私自身はme:RiseのHPで公開している性格診断通り、着実志向が強めで、楽観型より慎重型寄りです・・・)

大切なのは、
・自分を理解しようと試みた上での仮説を立てること
・その上で、仮説にもとづいた行動アイディアを実践してみること です。

実は、コーチングでお手伝いさせていただいてることの半分は、正にこの部分です。自己理解を深め、そこから導き出される、ある意味で精度の高い仮説であるからこそ、行動してみようという納得感も生まれやすくなります。

その「行動」という実験こそが、仮説を検証し、軌道修正をしながら「本当にやりたいこと」に近づいていくための手段なのです。

そして、行動してみた後には、やってみてどうだったかを振り返ることが重要です。振り返ってみると、必ず何らかの気づきがあり、その気づきこそが、次なる一歩につながったり、仮説を検証していくことにつながるからです。

イメージのためにお伝えすると、行動した後の気づきとは、例えば次のような種類があると思います。

・仮説に関する気づき
(例:やりたいことはこういうことかも、自分にとって~なことが大事だ)
・実現に関する気づき
(例:こうするとできそう、こうやればいいんだ!)
・課題に関する気づき
(例:この先にはこんな壁がありそう、自分にとって必要になるのは~だ)

このように、行動後に振り返り、必要な気づきを得て、仮説をアップデートしたり、次の一歩を明確にしていくことが、コーチングの残りの半分。

もちろん、行動してみて、ちょっと違ったなと思うこともあるかもしれません。それも大切な気づきです。どのあたりが違うと感じたのか?それを深めてみて、次の一歩を決めていけば良いのです。

いずれにしても、「行動」によって仮説の検証が進んでいきます。

【理由④】「やりたいこと」は育むものであるから

冒頭でお伝えした呪縛のひとつに、やりたいことにまだ出会えていない(=いつか運命的に出会うもの)というものがありました。

もちろん、運命的に出会えるケースも実際にあると思います。ですが、それは、自分のコントロールではどうにもならない要素も秘めており、どちらかというと、宝くじが当たるのを待っている感覚に近いのではないでしょうか。

一方、やりたいことを「育む」という考えは、自分自身でコントロール可能な概念であると思っています。

そんなことを考えていたとき、「仕事への情熱は自分が注いだリソースの量に比例する」ことを示した調査結果に出会いました。

鈴木祐著『科学的な適職』(クロスメディア・パブリッシング, 2019)から引用させていただきます。

2014年にロイファナ大学が多数の起業家にアンケートを行い、それぞれが「いまの仕事をどれだけ天職だととらえているか?」を尋ね、「仕事に投入している努力の量」や、「毎日どれだけワクワクしながら働けているか?」といったポイントをチェックしたそうです。

"その結果わかったのは、次のような事実です。

◎いまの仕事に対する情熱の量は、前の週に注いだ努力の量に比例していた
◎過去に注いできた努力の量が多くなるほど現時点での情熱の量も増加した


被験者のなかで、最初から自分の仕事を天職だと考えていた人はほぼいませんでした。最初のうちはなんとなく仕事を始めたのに、それに努力を注ぎ込むうちに情熱が高まり、天職に変わった人がほとんどだったのです。"

やりたいこと=育むものであるならば、やはり最初に本決めしなくてはと探すものではなく、まずは「仮置き」というスタンスで、そこに少しずつ自分のリソースを注いでいけば良いのだと、私は思います。

いかがでしたでしょうか。
ここまでお読みいただいて、どのようなことを感じたでしょうか?

改めて、やりたいことは「仮置き」で良い4つの理由をまとめます。

■■ やりたいことは「仮置き」で良い4つの理由 ■■
①やりたいことの正解探しは「重力問題」であるから
②自分自身も、自分を取り巻く環境も必ず変化するから
③小さな行動によって、仮説を確かめれば良いから
④「やりたいこと」は育むものであるから


あくまでもひとつの考えではありますが、未来は「仮置き」で良いと考えることで軽やかさが出て、行動スピードが上がった、仮説検証サイクルをうまく回せるようになった、度々そんなご感想をいただいています。

2021年、軽やかな一歩を踏み出すヒントとして少しでもお役に立てる部分があれば嬉しく思います!

あなたにとって、本年も素晴らしい一年になりますように。

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