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キャリアづくりは友達づくりに似ている!? |プランド・ハップンスタンスセオリー(計画的偶発性理論)とコーチングの関係性

こんにちは。me:Riseキャリアコーチの小泉です。(プロフィール

10年ほど前、人事としてメーカーに勤務していたのですが、当時、私の上司だった人事部長が来月から海外赴任すると聞いて、彼が毎年のように管轄の事業部に配属になる新入社員に伝えていたメッセージをふと思い出しました。

「キャリアづくりは友達づくりに似ている(!?)」

それは、おおよそこんな話でした。

皆さんは友達をどのようにつくってきましたか?

友達になった経緯はさまざまだと思いますが、
―たまたま座った席が隣だった
ー帰り道が同じ方向だった
ー部活が同じ
などの偶然の出来事があり、月日を共に過ごすうちに気がついたら
お互いにかけがえのない友達になっているというケースが多いのではないでしょうか。

最初から、友達になる人を決めてから友達になることはあまりないと思います。例えば、「お金持ちだから」「自分にとって特になりそうだから」
という理由で今の友達と友達関係になったのではないと思います。
付き合ってみないと分からなかったこともたくさんあったと思います。

私はキャリアづくりも同じだと思います。

「入社3年目までに〇〇を経験して、30歳の時には〇〇〇して・・・」など、理想のキャリアプランを描いて入社された方もいるかもしれません。

でも、まずは、これから配属される部署や任される目の前の仕事しっかり向き合い一生懸命やってみてください。その中で沢山の新しい経験を積み、スキルを身につけるでしょう。やってみなければわからないこともたくさんあると思います。そうしてさまざまな経験を積んでいくことで、キャリアも結果的につくられていくものだと思います。

人事部長は、以下の2つのことを伝えたかったのだと私は解釈してます。

1.がちがちに決めた選択肢にこだわり過ぎず、偶然の出会い(機会)を活かし、可能性に心を開こう
2.まだ知らないこと、やってみなければわからないことは沢山ある。まずはやってみよう。

今振り返って考えてみると、スタンフォード大学のジョン・D・クルンボルツ教授らが提唱している「計画された偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」と大きく重なる部分があることが分かります。

・偶然の出来事は人のキャリアに大きな影響を及ぼす
・偶然の出来事を避けるのではなく、起きたことを最大限に活用する
・偶然の出来事を積極的に作り出す

思えば、私が人事へキャリアチェンジすることになったのも本当に偶然でした。当時所属していた事業部が解散となったことと、たまたま毎週会議で顔を合わせていた人事担当者の異動が決まり、後任として推薦してくれたことがきっかけとなって、社会人歴17年目にして未経験の人事畑に異動することになったのです。そして人事に異動したことで、キャリア支援への関心が高まり、現在のキャリアコーチとキャリアコンサルタントという仕事に繋がりました。

偶然の出来事を活かす5つのスキル

「偶然の出来事を活かす」というのは、ただ起きた出来事に流されるという意味ではありません。いつやってくるかわからない計画外の出来事を上手に活かすためには準備が必要だとクルンボルツは言います。さらに、偶然の機会が訪れるのをただ待っているだけではなく、むしろ積極的に行動を起こして機会をつくる必要があり、その為には5つのスキルが必要だと述べています。

◆好奇心:新しい学びの機会を模索せよ
持続性:失敗に負けずに努力し続けよ
柔軟性:こだわりを捨てて姿勢や状況を変えよ
楽観性:新しい機会は必ずやってきて、それを自分のものにすることができると考えよ
◆冒険心:結果がどうなるか見えない場合でもまずは行動を起こせ

偶然の出来事をキャリアに活かすためのコーチング

「偶然の出来事を活かす」ことのメリットは頭では分かるけれど、「結果がどうなるか見えない場合でもまずは行動を起こせ」「失敗に負けず…」「姿勢や状況を変えよ」といっても、一人でこれらの5つのスキルを身に付けることは難しいかもしれません。

そんな時、自分が潜在的に秘めている5つのスキルの種を探り当てて育む手助けをしてくれたり、チャンスが来た時に行動に移すために背中を押してくれたりしてくれるパーソナルコーチングは非常に有効です。

例えば、コーチングを受けて、自分のこだわりの根源を探って理解し、不要なこだわりを手放すことで、思考の柔軟性が高まるでしょう。また、自分が大切にしたい価値観やビジョンが明確になっていれば、それに基づいて積極的な行動を起こして、偶然のチャンスをつくりだすことができます。

不確実性が高く、将来が予測不能な昨今、長期にわたる将来のキャリアプランを立てることは難しくなっています。当面の目標や計画は立ててもこだわり過ぎず、縛られすぎず、「キャリアづくりは友達づくりと似ている」と思って、変化を前向きにとらえながら、日々、身の周りのチャンスや変化を感知できるようにアンテナを立てて置いて、フットワーク軽くなんでも試してみるという心構えが、現代のキャリアデザインに求められているのでしょう。

***

いかがでしたか。近日、冒頭で登場した人事部長の海外赴任の壮行会でお会いする予定なので、何年かぶりにこのお話について改めて聞いてみたいと思っています。

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