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自分に合ったキャリアコンサルタントの自立の手順を選ぶために

自己紹介
こんにちは。キャリアコンサルタントとして独立して15年目の松田剛典です。現在は、一般社団法人キャリアラボで複数のキャリアコンサルタントと一緒に高校や大学などで若者向けの支援をしています。このシリーズはキャリコンとして副業・独立を検討する方を対象に、独立までに知っておいたほうがよいキャリコンのリアルをお伝えしていくブログです。2023年9月から新しく保護者向けのキャリア支援「みらぴかhttps://mirapika.jp)」を始めました。まだまだメンバーが足らず立ち上げ段階です。記事を読み進めて、興味を持っていただいたらぜひ、気軽にご連絡をいただけると嬉しいです

キャリアコンサルタントとして独立していくための方法は一つではありません。
自分に合っている方法を考えるためには、
・独立までの準備にどれだけの時間をかけるか
・独立後にどれだけの収入を得たいか
・自分の働き方やライフスタイルは?
などいくつかの視点で考える必要があります。ここでは代表的な自立の方法とメリットデメリットを紹介しています。


キャリアコンサルタントの自立の手順を4つのステップで解説!

ここからはキャリアコンサルタントの自立・独立の手順を具体的に考えていきます。僕がキャリアコンサルタントの自立支援するときは以下の4つをチェックしながら進めます。

 STEP1 資格の活かし方を決める
 STEP2 自分のできることを整理する
 STEP3 自分のしたいことを整理する
 STEP4 社会のニーズを考える

STEP1 資格の活かし方を決める
最初に決めるのは資格の活かし方です。キャリコンの資格を活かす場面や場所は一つではありません。

STEP2 自分のできることを整理する
次に考えるのは自分のこれまでのキャリアの中で仕事をする時に武器になること、強みになることを整理する作業です。就活の自己分析に似ています。未経験の壁を埋める場合、自分の過去のキャリアの経験から、活用できる経験やスキルを探します。

STEP3 自分のしたいことを整理する
3つ目は自分のしたいこと(顧客)を明確に言語化し、周りから応援される仕組みを作ることです。したいことは「自分が経験したいこと」ではありません。誰に、どんな支援をしたいか?という顧客像を具体的にすることです。

STEP4 社会のニーズを考える
最後に社会のニーズを考えます。「お金を払っても解決したい」ニーズがなければ、有料のサービスは成立しません。自分の分析が終わった後にはじっくりとお客様を分析することが大切になります。

STEP1 資格の活かし方を決める

まず最初に、キャリアコンサルタントの資格を社内で使うのか社外で使うのか考えます。言い方を変えると、雇用関係のある活かし方か、フリーランスで活かすかの違いです。どの方法にも一長一短ありますので、自分のライフスタイルや性格と合わせて考えるのが大切です。

以下の画像を見てください。

最近は「副業」が増えている気がします

社内で活動する

最初は社内でキャリアコンサルタントの資格を活用して雇用される方法です。業務の一部として活用する方法と専門職として活用する方法があります。

業務の一部として活用する

業務の一部として活用するというのは、わかりやすくいうと、キャリア支援に関連の深い職種で仕事をしながら、キャリコンを活かす方法です。

ただし、企業側はキャリコンとして雇用していないため、自分の仕事を行いながら資格を活用することになります。

例えば、「人事」で雇用されているとします。役割は人事業務です。人事の業務を遂行する上でキャリコンの資格は付加価値を生み出すことができますが、あくまでも給与は任された人事業務に対して支払われます。

メリット・デメリット

魅力はどんな職場においても活用の機会があることです。社内でしっかりと経験を積み、のちの独立に備えることができます。私は人材紹介会社出身ですが、キャリアアドバイザーとして多くの方と面談してきたことは独立後の面談でも活かされています。

一方でこの方法はキャリコンとして専門職でないため、その仕事に専念できなかったり、面談そのものが評価されない難しさもあります。

例えば、人材紹介会社のキャリアアドバイザーとしては求められたのは本人の仕事が決まることです。本当に悩んでいる方の悩みに寄り添ったり、本人が新しい職場に行かず自分の職場にとどまったという取り組みは評価されにくかったりします。

専門職として活用する

学校やハローワークなど、キャリアコンサルタントの専門性を活かす募集もあります。その人の業務の中心はキャリアコンサルティング業務になる採用です。

メリット・デメリット

キャリア支援に全力集中できることは最大の魅力です。特に正社員として雇用された場合、中長期的なビジョンでキャリア支援の企画ができるため幅広いキャリア支援に携われることも魅力です。

一方でデメリットは求人が少ないことです。正社員としての募集はほぼなく、契約社員や派遣社員での雇用が一般的です。求人に人が集まるため、未経験者が採用されるには壁があります。というより最近は壁が高すぎです。

社外で活動する

社外で活躍する場合には業務委託が中心です。

業務委託の仕事について

業務委託でキャリア支援を行う場合、関わり方は本当に多様です。私も最初は小学校のキャリア教育からスタートしましたが、今では中高大といろんなところでお仕事をさせていただいています。毎年、「こんな視点があった!」と驚かされるぐらいいろんな関わり方があります。面白い仕事もたくさんあります。

注意点は「求人」を探しても仕事は出てこないということです。一般的に業務委託の仕事はどこかに公募されることは非常に少ないです。そのため、仕事内容がとてもイメージしにくいかもしれません。

メリット・デメリット

委託で仕事をする場合、最大のメリットでありデメリットは「実力主義」というところでしょう。良くも悪くも自分の行動の結果がそのまま次の仕事につながる面白さがあり、同時にシビアさがあります。

正確には業務委託の仕事にも種類があります。「起業型」と「職人型」に仕事内容を分け区別しているのはそれぞれ業務内容が異なり、仕事の始め方が異なるためです。これについては別の記事で紹介したいと思います。

副業で活動する

最後が副業です。社員として生活基盤を維持しながら、社外でキャリアコンサルタントとして活動して実績を積むことができる「副業」は効果的な方法です。そのためか最近は副業スタイルを希望されるかたが増えています。

メリット・デメリット

リスクを減らしながら、経験を積めるのでいいことづくめのように感じるかも知れませんが副業も万能ではありません。

自分が空いている時間とお客様のニーズが合わないことをよく見かけます。また、頻度が少なくなると、スキルを積み上げることが難しく、経験のみで終わることも少なくありません。限られたチャンスをしっかり掴む必要があるでしょう。

自分に合った仕事は人によってさまざまです

ここまでキャリアコンサルタントの自立の方法を紹介して来ました。二つ前の記事で収入事情も記事にしていますので、合わせて参考にしていただくといいと思います。

自立のための方法は自分のライフスタイルやこれまでのキャリアのよっておすすめの方法は異なります。

例えば、子どもを育てながらキャリア支援をする場合と、セカンドキャリアとしてキャリア支援をする場合では仕事の始め方は異なります。10年前には副業という選択肢はありませんでしたが、今は副業として活動をすることもできますし、求人を探さなくてもマッチングサイトを使って仕事の準備をすることも可能です。

大切なのは自分に合った方法を考えることです。このタイミングで一度先輩キャリアコンサルタントに相談するのも方法です。頭の中で考えるより、リアルな仕事事情を知ることができますし、自分のこれまでのキャリアを活かせそうか知るヒントになります。

まとめ

例えば僕はどちらかというときっちりと土台を学んでから仕事をしたいタイプです。なので、いきなり市場に飛び込んで開拓していくのは得意ではありません。

だから、僕の場合は自分のデビューの方法として働きながらブログを書くところからスタートしました。たぶん、2年ぐらいブログを書いていたと思います。

最初は反応もなく辛い時期もありましが、続けているうちに読者が増えてきて自信になってきました。個人面談をスタートしたのはその後です。

大学での講義も同様でした。僕は人前で話すのが苦手だったので、先輩の講義を一年近く受講するところからスタートしました。最初は短く話すところから始めてそのうちにというのが僕の講師としてのデビュースタイルです。

僕は慎重なのでこの方法が時間はかかりましたがとても性に合ってました。

営業が得意な人もいますし、すでにキャリア支援の経験をたくさんされていらっしゃる方もいます。僕は自分に合ったデビュースタイルが一番本人のデビューに向いている状態だと思います。次回は、「できること」の棚卸しです!

今回の記事がキャリアコンサルタントの仕事のリアルを知り、あなたのキャリアプランの参考になれば幸いです。また、「こんなこと知りたい!」ということがあれば気軽にコメントいただけましたらめっちゃ喜びます!最後までお読みいただきありがとうございました。

著者プロフィール 松田剛典

一般社団法人キャリアラボ 代表理事 https://kokoswitch.com
株式会社みらぴか 代表取締役 https://mirapika.jp 
ツイッター:https://twitter.com/goten_m

株式会社ベネッセコーポレーションで高校生の進路選択の部署に配属。全国の高校の進路相談会の運営や入試判定業務などに携わる。人材紹介会社の大阪責任者をを経て独立。キャリア支援の仕事を始めて約20年目。複数の大学でキャリアデザイン講座の講師をしながら、北海度から九州まで全国の高校大学を訪問する実践型キャリア支援家。年間3000件前後の面談と、5000件前後のキャリア講座を運営。
2023年保護者向けオンライン相談サービス「みらぴか」をリリース
著書:「はじめての課題解決型プロジェクト」ミネルヴァ書房

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