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あるある症状「ES? 何それ」の診断

Dr. T_M-2_ES-症状発症時期


■あるある症状「ES? 何それ」の診断

 まずは、学生とのやり取りの中から、“あるある症状”を見てみましょう。

Dr. T_M-2_ES-あるある症状

■症状レベルA(大丈夫、はじめは誰も知らない!)
学生A 「大学で“そろそろESを準備するように”とか言われているんですが、そもそも“ES”ってなんですか?」
Dr. T 「ESはEntry Sheet(エントリーシート)の略です。企業が採用選考の際に提出を求める書類(応募用紙)です!」

■症状レベルB(なんとなく履歴書とESがあるとわかっていますね!)
学生B  「もうじき本格的に就活が始まるんですが~。ESってアルバイトのときの履歴書でいいですか?」
Dr. T 「惜しい! “まったく違う”というわけではないのですが、ESと履歴書では、少し目的が違うんです。」
 「履歴書は、学歴や職歴、取得資格等の志望者の公式的な記録と、志望動機や自己PR、希望する勤務形態や勤務地等の基本的な情報を確認することを目的としており、公的文書として採用後も人事資料として保管されます。」
 「一方、ESは企業が採用にあたり参考にする企業独自の応募用紙となります。記載項目や内容についても企業によって異なります。現在の新卒採用では、履歴書のみの企業もありますが、多くの企業がESの提出を求めています。」
 「なお、履歴書は大学指定の履歴書を使用することをお薦めします。市販の履歴書に比べ、志望動機や自己PRを記載するスペースが大きくとられているため、就活生向きと言えるでしょう!」

■症状レベルC(使われ方を意識しているのはえらい!)
学生C 「ESって何に使われるのでしょうか?」
Dr. T 「企業側にとって、採用選考の際の重要なツールとなります! ESが選考結果に大きく影響すると言っても過言ではないでしょう。」
 「企業の採用担当者にとって最初に目に触れるものはESです。選考の第一歩となるESで、『この学生に会ってみたいな』と思われるような書き方が必要です。また、無事に書類選考を通過し、面接に進んだ際は、このESと履歴書を基に質問されることがほとんどです。ESと履歴書で被る項目がある場合は、整合した書き方をする必要があります。なお、言うまでもないことですが、書いた内容を覚えておくことが大切です。」

Dr. T_M-2_ES-処方箋

💊ESにもっと興味を持ってみよう!
 皆さんには、「ESにもっと興味を持ってみよう!」という処方箋をお出しします。まずは、皆さんの大学にある就職課やキャリアセンター等に行ってみましょう。先輩たちが作成したESやサンプル(お手本)がきっとあります。参考になると思いますのでぜひ見てみましょう。もしなかったら担当の方に相談してみてください。併せて、大学指定の履歴書についても確認しましょう。また、リクナビやマイナビなどの就活サイトもぜひ参考にしてみてください。
 ESは、企業によってフォーマットが異なります。自分の志望する企業がどんなフォーマットになっているか、確認してみましょう。また、特に希望する業界・職種が決まっていないという人も、先輩たちのESを見ておくことは大切です。様々な情報収集をしていく中で、自分の希望が見えてくるかもしれません。

💊ESは“自分の顔”と心得よ!(´・ω・)」
 今回は、「ES? 何それ」の処方箋を出させていただきました。聞いたことない言葉だと悩みますよね~。
 ESはいわば皆さんの ” 顔 ” です。企業の採用担当者は毎年ESを見ています。「今年はどんな感じかな?」「丁寧に書いてあるかな?」「興味の持てる内容かな?」「志望度合いはどのくらいかな?」など、いろいろな視点でチェックしています。応募者の多い会社では何万というESを手分けして“確認作業”をしています。
 “確認作業”……想像できますか? そうです、ふるいにかけるのです。全員分を細かく見ることができる応募数であれば、最後まで目を通すことができますが、人数が多いとじっくり読む時間はなかなか取れないですよね。ふるいにかけられても目に留まる“通過するES”を書くことが必要です。
 よく「手書きが良いですか?」と聞かれますが、特に指定がない限り、手書きでもPCで作成してもそんなに影響はないでしょう。かつて私も採用担当をしていましたが、気にしていませんでした。ただし、紙に直接書く場合や手書きが必須になっている場合には、必ず手書きで作成しましょう。その際は“丁寧に”がキーワードです。皆さんもそうだと思いますが、字が汚いと読む気が失せてしまいます。多くのESに目を通す採用担当者の気持ちになって、読みやすく丁寧に書くことを心がけてください。
 特に、就活が本格化してくると書類を出す機会も増えます。時間があるときに書き溜めておくことをお勧めします。基本的に訂正はできません。少しでも間違えたら書き直しです。時間がなかったのか、修正ペンで直して提出する人がいますが、これも、企業や担当者によりますが、減点されるとか、書類選考でNGになることがありますので気を付けましょう。
 そのためには、余裕をもって作成しておくこと下書きを準備すること共通事項は何枚分も書いておくこと等々、できる工夫はたくさんあります。

人事のプロより最後に

 今回、そもそもESって何?という、就活スタートラインの皆さんに向けて 「ESにもっと興味を持ってみよう!」という処方箋を出させていただきました。いろいろなESを見ることでどんなことを書くと良いのかが見えてくるのです。読みやすいものと読みにくいもの、興味を持てるものと持てないもの。良い部分はマネをさせてもらいながら作成することが大切です。ただし1点気を付けてください。丸写しやマネのし過ぎには厳禁です。盗作になるのもそうですが、自分の言葉で書いておかないと面接の際に思いを伝えることができなくなってしまいます。ぜひ、自分にしか作成できない個性的なESを目指しましょう。作成のためのヒントを次回から紹介していきます。それでは次回をお楽しみに!!「自ら学び、自ら創ろう!!」

【これまでの診断と処方箋】
■ES科
 ・「ES?何それ」⇒ 処方箋【ESに興味を持ってみよう】



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